米消費者団体ウォッチドッグも今年7月、現代自がエラントラの燃費を「1ガロン当たり40マイル」と宣伝しているのは高速道路上での燃費であり、消費者が平均燃費と誤解する恐れがあるとして、米カリフォルニア州サクラメントの裁判所に提訴した。
現代・起亜自は構造的欠陥をめぐる論争にも巻き込まれている。米道路交通安全局(NHTSA)は先月初め、2011年型サンタフェのステアリング装置の組み立て問題、12年型ベロスターのパノラマサンルーフ損傷問題に関する調査を開始した。
一連の論争で消費者の信頼度も低下している。米国の消費者専門誌「コンシューマー・リポート」が先月30日発表した調査によると、現代自の品質に対する信頼性は昨年を6ランク下回る17位に後退した。ソナタのターボ仕様車は現代自の全モデルでワーストモデルに選ばれた。コンシューマー・リポートは120万台以上の車両に対する消費者の評価に基づく調査結果をまとめている。市場調査会社J.D.パワー・アンド・アソシエイツがまとめた今年の初期品質調査(IQS)でも現代自は昨年の11位から18位へとランクを落とし、評価は業界平均を下回った。
米国市場では現代・起亜自の10月の販売台数が前年同月を4%下回った。月別で販売が減少したのは2年ぶりとなる。
自動車専門家は「米国市場で現代自が急成長を遂げ、シェアが2桁台を記録したことから集中的にけん制を受けている面もある。品質問題に対する懸念を解消できなければ、これまでの成長は崩壊の危機に直面する」と懸念した。
KB投資証券のアナリスト、シン・ジョングァン氏は「現代自はこれまで競合社に比べ大幅な成長を成し遂げたが、今後も成長が続くかどうかは懸念される状況だ」と分析だ。