プリプリ思い出のステージで再会

　震災の復興支援を目的に、今年限定で再結成したガールズバンド「プリンセス　プリンセス」が３日、仙台市の仙台サンプラザホールで「再会」と題したツアーをスタートさせた。日本武道館での解散コンサートから６０００日。解散ツアーでも訪れた思い出の会場に、ボーカル岸谷香（４５）は変わらぬパワフルな歌声で「Ｄｉａｍｏｎｄｓ」など２０曲超を熱唱した。

　仙台を選んだのは５人の強い意志だった。昨年３月の震災後、メンバーはメールでやりとり。「再結成して売上金を寄付できたらいいね」などと思いは一つになり、昨夏からリハーサルを重ねた。

　１６年の間、ギターの中山加奈子（４８）は音楽活動を続けてきたが、岸谷、ドラムの富田京子（４７）、キーボードの今野登茂子（４７）は母親になった。ベースの渡辺敦子（４８）は音楽学校の副校長。練習は午前１０時から夕方まで、とそれぞれの事情を考慮しながらバンドの一体感を取り戻した。

　「石巻から来たの？　大変だったね」。岸谷は２４００人のファンに積極的に語りかけ、再会を楽しんだ。ファンから「紅白は？」とＮＨＫ紅白歌合戦の出場を期待されると、「出てほしい？」と逆質問。盛大な拍手が巻き起こり、岸谷はニッコリ。８９年にはスケジュールの都合で辞退しており、結成３０年での初出場が実現するかも！？　ツアーは１２月２３、２４日の初の東京ドーム公演でファイナルを迎える。