厚生労働省は5日、2011年度の国民年金保険料の納付率が過去最低の58.6%だったと発表した。前年度を0.7ポイント下回り、6年連続の低下。過去最低の更新も4年連続。収入の少ない非正社員の増加や年金制度への不信感などが背景にあるとみられる。
納付率は、保険料が払われた合計月数を本来払うべき合計月数で割ったもの。11年度末の国民年金の加入者数(1号被保険者)は1904万人で、そのうち未納者は320万人。ほかに未加入者が9万人いる。
日本年金機構は昨年秋から、会社員の夫に扶養され保険料を払う必要のない3号被保険者だった主婦のうち、夫の退職後に1号被保険者への切り替えをしていなかった人などについて、切り替えを進めている。そのため、過去に払っていなかった保険料の支払いが生じ、その分の納付が追いついていないことも納付率を下げた一因とみている。