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【吉田博行】兵庫県・淡路島沖の無人島に今秋、デジタルカメラが流れ着いた。拾った住民たちが調べてみると、約3千キロ離れたフィリピンの島で、半年以上前に日本人女性がなくしたものと分かった。決め手となったのは、壊れることなくカメラの中に残っていた画像だった。
今年9月下旬、淡路島東岸の沖合100メートルほどの成ケ島(なるがしま、洲本市)。その海岸で、産卵に訪れるアカウミガメの保護に取り組む住民グループが、海藻や貝殻まみれの弁当箱のような「物体」を見つけた。
防水用の透明なプラスチック容器に密閉された水中撮影用のカメラだった。グループの一人、生嶋(いくしま)史朗さん(50)が持ち帰って調べると、カメラは充電すれば使える状態だった。メモリーカードには、126枚の写真が記録されていた。