駐輪場に転用人気 京都市、放置防止策 民間が補助活用
京都市の補助制度を利用した自転車やバイクの民間駐輪場が徐々に増えている。利用が伸び悩んでいる駐車場などを転用するケースが目立ち、すでに25カ所が新設された。用途の少ない狭小な土地を利用する例もあり、市は「新たな土地活用の一つとしてアピールしていきたい」としている。
京都市は2009年度から、放置自転車対策の一環で民間駐輪場を増やそうと▽駅やバス停から250メートル以内で新規に10台分以上を確保▽5年以上の運営-などを条件に整備費の3分2を補助する制度を創設した。
初年度は10カ所、10年度は6カ所に助成し、本年度はすでに9カ所が申請している。自転車1100台、バイク500台分の駐輪スペースが確保できたことになる。
自動車の駐車場から自転車用に転用するケースが多く、東山区の京阪清水五条駅近くで、7台分の駐車場を経営していた不動産会社は、今年駐車場を自転車142台分の駐輪場に替えた。同社は「競合する駐車場ができるなど環境が変わり、採算が悪くなっていた。ほかにも順調な駐輪場があるので、駐車場を変えた」と話す。
幅約5メートルと間口の狭い住宅跡の更地を駐輪場に変えるケースもある。契約事務を代行する不動産会社は「駐車場にもできないが、機械を置かなければ安く開設でき、更地よりは有効」とする。
市自転車政策課によると、ほかにもビル一階のテナントを丸ごと駐輪場に変えたり、庭先を駐輪場に替えるケースもあるという。市は「放置自転車の解消には駐輪場整備が欠かせないが、財政難の中、中心部に市営の駐輪場を開設するには費用がかかる。遊休地がある場合は助成金を活用してほしい」としている。問い合わせは同課TEL075(222)3565。
【 2011年12月30日 09時16分 】
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