【北京時事】「中国で最も有名な日本人」と日中のメディアにもてはやされていたコラムニスト加藤嘉一氏(28)が経歴詐称を認め謝罪したとして、中国各紙も大きく取り上げている。記事の中には加藤氏への批判だけではなく、偽の証明書が容易に手に入り経歴詐称が横行する中国で他山の石とすべきだとする論調もある。
加藤氏は高校卒業後、北京大に留学し、修士課程を修了。流ちょうな中国語でテレビにコメンテーターとして出演し、中国各紙にコラムを寄稿して日中関係などについて論じている。ところが、「東京大学中退」などの発言が日本の週刊誌で経歴詐称と指摘され、加藤氏は自らのサイトで謝罪した。
2日付の中国紙・新京報は「北京大留学申請時に経歴詐称はないのか」という論評を掲載。大学側は「北京大での留学、卒業には影響しない」との見解を示しているが、論評は「留学生の方が正規の学生よりも入学しやすいことから、わざわざ外国のパスポートを手に入れ留学の形で入学する中国人学生がいる」と指摘。「中国の教育水準を上げるためにも平等に扱い、厳格に審査すべきだ」と訴えた。