［できごと］米軍艦情報も収集　中国人元記者　「抗日記念館」に日中戦争資料寄贈も＋（1/2ページ）（2012.11.3 10:10）

　失業手当の不正受給容疑で兵庫県警に書類送検された中国共産党機関紙系情報紙の元特約記者で中国籍の男（４２）が海上自衛隊の艦船情報を収集していた疑惑で、男が米海軍横須賀基地（神奈川県横須賀市）の艦船も撮影していたことが２日、捜査関係者への取材で分かった。県警は男が艦船の写真を本国に送り、専門機関などで分析させていたとみて調べている。

　また、男は日本国内で日中戦争当時の写真など関連資料を収集し、中国各地の「抗日記念館」や北京のテレビ局に寄贈していたことも判明。日中戦争をテーマとした著書を過去１０年で計８冊出版しており、男が中国国内での反日プロパガンダ（宣伝）に一定の役割を果たしていたとみられる。

　捜査関係者によると、日本人妻と結婚した男は平成１１年に来日。ＩＴ関連会社や消費者金融に勤務する一方、遅くとも１８年３月から中国共産党機関紙「人民日報」系の国際情報紙「環球時報」の特約記者として活動してきた。