ここから本文です
最終更新:2012年11月3日(土) 1時44分

大飯原発、規制委が現地で断層調査

動画を他のプレイヤーで見る


 関西電力・大飯原発の重要施設の下を走るのは「活断層」なのでしょうか。2日、原子力規制委員会の調査団が現地調査に入りました。調査の対象となったのは、敷地内を南北に走る「F6断層」です。これが「活断層」であるという疑いが強まれば、国内で唯一稼働している「大飯原発3、4号機」が運転停止となる可能性があります。

 「調査団のメンバーが、地下およそ10メートル深く掘り下げられたトレンチと呼ばれる溝を降りて、断層が安全上問題がないのかどうか、入念に調べています」(記者)

 今年7月に再稼働した関西電力・大飯原発。国内で唯一稼働する原発に2日、原子力規制委員会の調査が入りました。2号機と3号機の間を南北に走る「F6破砕帯」と呼ばれる断層。これが活断層かどうかを見極めるためです。調査は4か所で行われました。

 ここでいう活断層とは、「12万から13万年前以降に動いた断層」。調査団は、その跡があるかどうかを調べていきます。1号機と2号機のすぐ裏手にある山頂付近。硬い岩の塊が、中央を境に左右に2分しています。これが「F6断層」です。

 「やわらかい。あまり安定していないかなという雰囲気」(東洋大学 変動地形学 渡辺満久 教授)

 調査団の1人である東洋大学の渡辺満久教授は、3、4号機が再稼働する前から、「F6断層」が「活断層である可能性が捨てきれない」として、再調査の必要性を指摘していました。渡辺教授が指摘9$k$N$O!"$*$h$=#3#0G/A0!"4X@>EENO$,BgHS86H/$r7z@_$9$k:]$K9T$C$?D4::$NCGAX?^$G$9!#

 南東側のスケッチには目立った問題は見られないものの、北西側のスケッチには岩盤と地層にズレが見られるというのです。

 国は、こうした渡辺教授の指摘を受け、今年7月、関西電力に対して、断層の状態を再調査するよう指示。関西電力は先月31日、「活断層と示す結果は得られなかった」とする中間報告を提出しました。

 調査に先立ち、原子力規制委員会の田中委員長は・・・

 「断層が横切って動く(活断層)であれば、これは指針上まずいわけで、(原発を)止めていただくというような判断をせざるを得ない」(原子力規制委員会 田中俊一 委員長、先月31日)

 「F6断層」の上には、緊急時に原子炉を冷やすための海水用パイプが通っています。委員会は、「活断層の可能性が高い」と判定した場合、稼働中の3、4号機について、「止めてもらう判断をせざるを得ない」としています。

 2日の調査後・・・

 「(動いた)その時代がいつかで、活断層かどうかという話になる。その結果が出ないと活断層とか危ないとかは判断できない」(信州大学 広内大助 准教授)

 「もし必要なら、再調査ということが出てくることも可能性の一つとして考えられる」(原子力規制委員会 島崎邦彦 委員長代理)

 委員会は、4日の会合で調査結果について評価する方針ですが、島崎委員長代理は、「関電に再調査を求める可能性も選択肢の1つ」と述べています。(02日23:51)

2012年11月2日(金)のニュース一覧

社会

政治