亀頭包皮炎を甘く見るな!
亀頭の縁の、包皮が被さった部分が赤く炎症を起こしたり、白っぽいカスが溜まって 痒みが出たりしている状態を亀頭包皮炎とよびます。その部分に住みついたいろいろな微生物が活動を始めた結果引き起こされる状態が包皮炎ですが、その活動を始めるきっかけとして最も多いのが性行為です。
性行為の時に付着した細菌やカビがそのまま暴れ始める場合と、もともとそこに付着していた微生物が性行為の刺激が引き金となって暴れ始める場合とがあります。で、その性行為の内容としてORAL SEXが圧倒的に多く、また原因となる細菌はほとんど性病系ではないという点は注目に値します。
何故ORAL SEXなのか、なぜ性病系でない細菌が暴れるのか、解明すべき点が多々ありますが、ほとんどの例でCANDIDA(カビ)が潜んでいる点も注目に値します。しかし、他医院で抗真菌剤をFIRST CHOICEとして与えられ、良くならずに来院される患者さんが実に多いのです。これは足の水虫と同じで、BASEがカビでも炎症を起こした例には水虫の薬(抗真菌薬)は効かないんだよね。
だから、僕の診療所では、包皮炎の状態をよく見極めた上で一人一人外用薬を調合しています。その結果、細菌はかなりの確率で速やかに排除できますが、最後にカビが現れる(残る)んだなあ。
カビはなかなか取れないです。水虫が治りにくいのと一緒ですね。でもって、カビが付着したまま性行為に及ぶでしょ。また、雑菌が絡んだ亀頭包皮炎を起こすんだな。ず〜っとSEXダメだよとも言いにくいし、悩み多き病気ですね。
口でサービスしてくれるお店に行って病気(包皮炎)に罹り来院する患者さんの数が彼女との行為で病気に罹り来院する患者さんを圧倒しているという事実は、やはりお店の子の口腔内はバイ菌とカビだらけって事を意味しているのだろうな。
いぜれにせよ、亀頭包皮炎の治療では、カビの繁殖を抑えつつ先ず細菌を殺し、次に時間をかけてカビを退治するというやり方が一番確実です。治療期間中、SEXをじっと我慢できた患者さんは、確実に治癒しています。我慢できずに再発した場合、包皮は確実に前よりも弱くなり余計治りにくくなっていきます。
亀頭包皮炎は、尿道炎などとは較べものにならないくらい難しい病気なんですよ。軽く考えていると取り返しがつかなくなることもありますから、気を引き締めてご来院下さい。簡単ではない場合もありますが、必ず治しますから。
えびす皮フ泌尿器科 院長 原口 忠
2007年4月6日 |