仕事辞めうどん店開業、韓国外交官の転身が話題に

 今年に入り、エリート外交官が辞職して起業したり民間企業に就職したりするケースが相次いでいる。

 元外交官のシン・サンモク氏(写真)は先ごろ外交通商部(省に相当)を辞め、ソウル市江南区に日本風うどん店「桐山」をオープンした。東京研修中や在日韓国大使館に勤めていたころ、関東風うどんの味にほれ込み「人生を変えることにした」という。店名は、当時足しげく通ったうどん店から譲り受けた。

 シン氏は、2010年にソウルで開催された主要20カ国・地域(G20)首脳会議で行事企画課長を、今年3月の核安全保障サミットでは準備企画団の儀典課長を務めた。先輩・後輩からの信望も厚かったという。シン氏は1日、本紙の電話取材に対し「外交通商部での仕事に不満はなかった」としながらも「組織の一員として外国を頻繁に行き来する外交官生活を続けるうちに、孤独を感じ、新たな可能性を探したいと思うようになった」と打ち明けた。「外交通商部を辞めるまで本当に悩んだ。自分のうどん店をきっかけに日本との縁が深まれば、韓日関係にも大きくプラスになると思う」と話している。

 また、今年3月には、キム・ウォンギョン元在米韓国大使館経済参事官がサムスン電子に常務として入社した。韓米自由貿易協定(FTA)の交渉で中心的役割を果たした官僚が民間企業に移ったことに対し、周囲は大いに驚いたという。

 先月には、オーストラリア・シドニーの韓国総領事館に勤めていた領事が自己都合で退職した。同僚の外交官は「海外で新たな人生を送るため、辞表を出したようだ」と話している。

崔賢黙(チェ・ヒョンムク)記者
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