豊原客運

路線:梨山〜武陵農場

乗車区間:梨山→武陵農場

(2009年10月乗車)


 台湾最長の一般路線バスとして有名な豊原客運の台中〜梨山系統は梨山から間合い運用の別系統でさらに先まで走ります。台湾第二の標高を誇る雪山の登山口に近い「武陵農場」まで行く路線で、台中県を営業テリトリーとする豊原客運バスの最奥路線ということになり気になるので乗ってみました。

 

  夕方梨山でこのバスに乗ると学校帰りの生徒が数人乗っていました。どうやら梨山に通うスクールバスの役目を果たしているようです。梨山を出るとまず宜蘭に向かう省道7甲号を下りていきます。車両が小型なのでさほど狭隘感はありませんが、実は結構幅が狭いという箇所がありました。同じ道を走る国光客運(宜蘭〜梨山)なら大きめの車両なので結構狭隘感が楽しめるはずです。 


 乗ったときは秋で夕暮れが早く、どんどん暗くなる山道を進みます。梨山から40分ほどで省道7甲号から脇道に入り、武陵農場の入口ゲートに着くと観光区域なので一旦降りて入場料180元を払うよう指示されました。この頃には乗客は私だけ。入場料を買ってまた乗り込み、かつて開拓された果樹園の中を通る街灯のない真っ暗な道を走ると武陵山荘の前に着きました。

 ところで「武陵農場バス停」は武陵山荘のだいぶ手前、梨山〜宜蘭間の国光客運バスが折り返す位置にありました。武陵農場バス停〜武陵山荘前間は特に停留所名がないようなのですが事情がわかりません。(※以前当サイトでこの武陵農場付近のバス停名について誤った情報を掲載していました。お詫び致します。)

 

 バスを降りると「武陵山荘」がポツンとあるだけの場所で、このバスは1日1往復のみ。夕方この梨山→武陵農場の便、早朝に武陵農場→梨山、というダイヤですからバスでここに着いたらあとはこの山荘に泊まるしかありません。


 翌朝は一度バスに乗った道を同じバスで引き返すのもつまらないのでちょっと歩いてみることにしました。前述の武陵農場バス停は山荘から5kmほど下りた位置にあり、そこまで歩けば宜蘭行きを捕まえることができます。

 暗くて見えなかった果樹園と山がキレイ。この辺りは大陸から台湾に流れてきた国民党の兵士たちが定住するために開拓したのだとか。

 


 バス通りに沿って流れる七家湾渓はタイワンマスという貴重な魚の棲息地で釣りなどは禁止されています。暑い台湾にマスがいるなんてびっくりしましたが、このタイワンマスは水温の低いこの七家湾渓に陸封されて生きてきたもので台湾でもここでしか見られないのだそうです。「観魚台」というところで淵を覗くと泳いでいるのを見ることが出来ました。標高3000m級の山々から流れてくる冷たそうな水は澄んでいてキレイです。

 

 武陵農場バス停まで休み休み1時間半ほど、バス通りながらほとんど車の通らない気持ちのいい散歩道でした。


【乗り換えリンク】

■豊原客運:台中〜梨山(梨山乗り換え)    ■国光客運:宜蘭〜梨山(武陵農場乗り換え)


景色は乗った後に(近距離館)台湾もくじ台湾中部のバス>このページ

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