中二病でも恋がしたい!・第5話
六花の中間テストの数学の得点が2点!
こ れ は ひ ど い
妙な同好会などをやっているからだ、と言うクレームが数学教師からついて期末テストで赤点を取ったら同好会は解散と言う話になった。
うん、約束に従って解散する事は大事だよね。
約束しておいて解散しないとか、人倫に悖るよね。
しかし六花は明日から本気出すと答えた。
この時点では同好会解散が代償とは知らずに。
先生はそれを額面通り取って、期末で赤点取ったら解散ねと言う。いやいや、先生、ひょっとしたら分かっていて言ったのかもしれないけど、「明日から本気出す」ってのは本気出さないって回答だ。議会答弁で「検討します」が「やるわけねーだろ、バカ」と言っているのと同じ様に。
解散が代償となってしまって慌てる六花。
仕方なく勇太が教える事になったが、事態がまずい事になっているのに、まじめに取り組まない六花。だが真性中坊の早苗が数Iの基本など問題なく解ける事を知って流石に愕然とする。サーヴァントの方が圧倒的に優秀。早苗は中等部の学年首席だそうだ。トップが紀行に走ると言うのはままある事。でも紀行に走るヤツが優秀なのは非常に希な事。
それにしても、くみん先輩が昼寝部として部活に来るのはもっともな事としても、森夏が部活に来るのはどんな理由からだろうか。くみん先輩がチラと言った話ではチア部の先輩が鬱陶しくて居心地が悪いらしい。
六花は違う方向に出た。極東魔術昼寝研究会の夏が、学校で必要な存在となれば、解散はないだろうと。それは即ち数学で赤点を取らない様に勉強するのは止めたと言う事。
そんなもの無いかななんて考えあぐねた先生だったが、体育の先生からプール掃除と言うのを提示されて、それをやる事に。ほほう、こんな形で水着回ですか。森夏がつきあいよくプール掃除に参加している。そんなにチア部は居心地が悪いのか。
しかし、まともに掃除が出来ず、3時間もかけて全然終わらなかった。その苦情を聞いた数学の先生はハードルを高くする。期末テストで赤点取らなかったらと言う条件が、期末テストで平均点以上じゃないととなってしまった。絶望感溢れる六花。
もうどうにも仕方ない。勇太は家に帰ってから六花の部屋に行ってまで数学を教える。勇太が六花の所に行っちゃって樟葉はご不満?それを見た母が「このままじゃ樟葉のお兄ちゃんあの泥棒猫に盗られちゃう」とか、なんつー親だ。いや、ひょっとしてこのノリが勇太に引き継がれて中二病が出たのかもしれない。
休憩がしたいと言う六花に、これまた仕方なくリビングの方に戻ってみると、十花が帰っていないのでひとりで食事を摂った後が残っていた。勇太はこれを片付けてやるのだが、この過程で六花には何か餌を吊してやると勉強を進める事が出来るのを発見。そして普段は家には十花が居なくて、学校でも六花は友達が少ないと言う事実も知る。
深夜になって勇太が自分の部屋に戻ってみると、そこでは十花が夢葉とおままごとをしていた。嫌な部分がリアルなおままごとを(いいのか5歳の子をこんな時まで起こしていて)。六花はひととおり勉強して寝かせて来たと言うと十花は「羨ましいな」と。そんなに六花は十花を避けているんのか。あの部屋で六花は十花の帰りの遅いのをひとりで待っているのに。そんな行き違いになっているのか、小鳥遊姉妹は。
期末テストが終わって結果が返って来たが、勇太も六花もよくない点数。これじゃ平均点には届かなかったかなと思ったところが、今回は全体も悪くて平均が50点。随分悪かったな。しかしおかげで六花は平均点をクリアして、帰り道、ダークフレイムマスターから新たなる呼び名(メアド)を頂戴するのであった。
その名もblack raison detre。
今回、マイペースに中二病していると思われた六花の環境が、学校でも友達が少なく、家でも姉との意思疎通がうまく行ってないと言うのが描かれ、そこに勇太がやわらかく入っていくと言う、ここまでに無かったいい話だったと思う。
実はこの作品、前回までは「悪くは無いし、それなりに面白いけど、いまいっぽ入れない」と思っていたのが今回で随分変わった。勿論良い方に。