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保護男児死亡損賠訴訟:横浜市に賠償命令 通告や保護、違法性認めず 両親、一部退けられ「残念」 /神奈川

毎日新聞 10月31日(水)11時39分配信

 06年に横浜市の児童相談所に一時保護された男児(当時3歳)が死亡した事故を巡り、30日の横浜地裁判決は死亡について市の責任を認め、両親に対する5000万円余の賠償を命じた。一方で、両親は入院先から児相への「虐待」通告や一時保護の違法性を訴えていたが退けられ、父親(51)は「通告や一時保護は不当だと思っている。裁判所がその責任を認めなかったのは残念」と話した。

 判決は、卵アレルギーの男児に、卵入りちくわを誤って食べさせた児相の過失を認めた。閉廷後に記者会見した原告側代理人は「アレルギーのある児童を一時保護すること自体に問題があると主張してきたので、注意義務違反が認められたことの意義は大きい」と述べた。
 両親は、入院先の病院が「両親が男児に十分な栄養を与えない栄養ネグレクトをしている」と児相にうその通告をし、児相も両親への聞き取りなどをせず不当に一時保護を決定したと主張していた。
 これに対し判決は、病院や児相の対応に違法性はないと判断した。代理人は「病院側の主張が認められたのは遺憾。アレルギーの子どもは食事に非常に注意する必要があるが、アレルギーに気を使った食事を作ると、栄養バランスを取るのは困難。病院から指導もなかった」と話した。
 同席した男児の父親は「死亡について市の責任が認められたが、もっと早い段階で対処すれば、死に至らずに済んだことも考えられたので、必要な取り組みを進めてほしい」と訴えた。【山下俊輔】
10月31日朝刊

最終更新:10月31日(水)11時39分

毎日新聞

 

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