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人(徳島県人またはゆかりのある人物)
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四国霊場13番札所・大日寺の住職に就任した
韓国籍の金昴先(キム・ミョウソン)さん   2008/12/21 11:07
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四国霊場13番札所・大日寺の住職に就任した 昨年四月に亡くなった夫の大栗弘榮住職の跡を継いだ。弘法大師が開いた四国八十八カ所の長い歴史の中で、外国籍の住職が誕生したのは初めて。

 「運命のようなものを感じています。緊張の毎日ですが、しっかり夫の遺志を受け継ぎたい」

 二〇〇五年に韓国文化財庁から人間国宝の次期後継者に指名された伝統舞踊の第一人者。県内公演の際、徳島市内の大日寺で宿泊したことが縁で、一九九六年に大栗さんと結婚した。

 儒教で育った金さんに対し、大栗さんは仏教を学ぶことを求めなかった。「ただ、線香のにおいが体から漂うようになればいい」。それが大栗さんの望みだった。

 「でも、実際に線香のにおいが染み付いた今になって思うと、やっぱり夫は私に仏門に入ってほしかったのかな」。金さんは遠い目をして振り返る。

 大栗さんの死後、「父のような立派な住職を目指す」と誓った長男の弘(こう)昴(みょう)君(10)は、昨夏から金さんの兄妹が住む米国カリフォルニア州の小学校に留学している。「多くの外国人が四国霊場を訪れる時代を迎え、国際感覚を持った住職も必要になる」。UCLAカリフォルニア大学で客員教授も務める金さんは、将来を見据えてそう言い切る。

 ただし、自らを外国人とは認めない。「徳島で暮らし、ここで骨を埋める覚悟の私は徳島県民です。国籍を問題にするうちは、本当の国際化社会とはいえません」

 住職との二足のわらじで舞踊家としての活動も続けていく。「宗教も芸術も人間にとって欠かせないという共通点がある。その両方で日韓の懸け橋になりたい」。

 徳島市一宮町西丁。五十一歳。

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