第62回 福島におけるEMによる放射能汚染対策に関するフォーラム(1)



 10月の8日、福島県二本松市で「環境フォーラム うつくしまEMパラダイス」が開催された。本フォーラムは、これまで福島においてEMを活用した放射能対策の情報公開を目的に行われたもので、900人余の参加があり、今後の活動を集める上でも重要なフォーラムとなった。


 NPO地球環境・共生ネットワーク(略称U-ネット)では、東日本大震災直後からEMによる被災地の衛生対策や除塩対策、放射能汚染対策等々を、多数のボランティアの協力を得て、多大な成果を上げ、その活動は現在も続けられている。その成果については拙著「新・地球を救う大変革」で述べた通りである。


 その中でも福島の活動は広域で長期戦になることを前提に図1に示されるように福島県全域と栃木県北部のホットスポット地帯にEMの活動拠点を28ヶ所に設置した。その拠点はEMを大量に増やす培養装置を中心に地域の要望によって大量のEM活性液を供給できる仕組みとなっている。その中でも田村市の都路のコスモファームのシステムは週に30トン、タンクの増設をすれば100トンくらいのEM活性液を供給できる本格的なものである。基本的な機材や資材はU-ネットからの無償提供となっており、今後も活動拠点を広げる方針である。


 この活動は本DNDで公開したEMによる放射能汚染対策の成果に基づいて、EMの活用を希望する団体を中心に進めているものであり、市町村や県や国が認めたものでない。したがって、あくまでも当事者間の合意によるボランティア活動であり、第三者から批判を受ける立場にはない。


 このような活動が福島全県で実施できる体制が着々と進んでいる中で、より多くの人々にその実態を知ってもらい、EMで放射能汚染対策が可能であることを理解してもらうために「ふくしまFM」の協力が得られるようになった。放送は毎週月曜日13:48〜13:55に、EMで放射能除染に成功した事例のインタビューが中心となっている。この番組名が「うつくしまEMパラダイス」である。放射能汚染で深刻な状況にある「うつくしま・福島県」を「EMでパラダイス」にしようという意気込みと願いが込められた番組である。


 開催に当たって、二本松市市長の歓迎の挨拶に始まり、現地での事例を代表して5件、チェルノブイリ原発事故の被災国となったベラルーシの国立放射線生物学研究所の成果とベラルーシにおけるEM飲料による内部被曝対策の成果とEM研究機構が実施した各地の調査結果をもとにシンポジウムが行われた。同時に、EMが確実に放射能を減らすという明確な証拠である炎バランスピッチャーでの実験(NDA、61回に既述)に関する特別報告と福島県を中心に広域な地域にどのようにしてEMを散布すればよいのか、具体的なイメージを持ってもらうために、昨年、世紀的な大洪水後の衛生対策で国策として大々的にEMを活用し、多大な成果を上げた事例について(DND54〜56)実行委員長のワラスット氏より報告いただいた。


 なお、本フォーラムの概要は「2012、EM災害復興支援プロジェクト事例集」としてまとめられ、NPO法人地球環境・共生ネットワーク(TEL 03-5427-2348 http://www.unet.or.jp/)より発行されている。


 微生物が放射能を消すということは、これまでの研究や常識ではあり得ないことであるが、詳しく調べると、その可能性は散見されており、それを裏付ける状況証拠も増え始めている。多くの場合、実用化に当たっての安全性、二次的な影響、コスト、使用方法等々の課題が山積しており、実用化には、ほど遠いものである。EMは、それらの問題をすべてクリアしており、先ずは、その背景を理解してもらうために、先ずは本フォーラムの開催に当たっての私のメッセージを紹介したい。


EM災害復興支援プロジェクトマップ


メッセージPDF



フォーラムの様子1



フォーラムの様子2



フォーラムの様子3




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