新種ゲームの設定 



新種ゲームの設定

第1章 ゲームの基本設定

電磁波による攻撃機器(http://www.youtube.com/watch?v=c-R5t6xqLto等参照)が
実在するものとする(機能は後述)。
攻撃者(プレイヤー)は、その機器を利用できる。
それによって、ターゲットの人生を破滅に追い込むことがゲームの目的である。

攻撃機器の機能 (抜粋)

・ターゲットの心の声を読むことができる。(思考盗聴)
・ターゲットの視覚・聴覚・触覚をそのまま感受することができる。
・ターゲットの過去の記憶を読むことが出来る。(レベル5以上)
・単語質問法による自白攻撃。すなわち、ターゲットが知りたいと考えるキーワードを
ターゲットの脳内に送信すると、そのキーワードに関するターゲットの知識が芋づる式に
ターゲットの脳内に引き出され、それを吸い取ることにより効率的な情報収集ができる。
(これは、ターゲットが表面意識上は別のことを考えていても可能である。)
・ターゲットの耳の骨・喉等を振動させ、そこに自らの音声に類似した音を生じさせてメ
ッセージを伝えることができる。(音質は、悪質なものとする。)
・ターゲットの心理・行動に影響を及ぼす「コマンド」を発行し、それに応じてターゲッ
トの行動に変化を生じさせることが出来る(思考操作・感情操作)。ただしこれはターゲ
ットがそのような傾向を持つ蓋然性を高めるものであり、100%行動を制御できるもの
ではない。
・磁気の発生スポットを任意の空間に設定し、そこから強力な電磁波をターゲットに対し
て照射することができる。この「スポット」は、チェーンさせることができる。
・(何らかの形で電磁波攻撃が行われていることにターゲットが気づいた時以降に)
上記スポットからの強力な磁気を浴びせることにより、ターゲットがその磁気の通ってい
る部分とそうでない部分を手で探って区別できるようにさせることができる。(ターゲッ
トにとっては、手で触れた場合の耳鳴りの変化などに基づいて判断できる。)
 これには、次の効用がある。(1)ターゲットを、電磁波の発信源をたどる行動に夢中
にさせる。(2)磁気を文字状にした形で放出することにより、それに気づいたターゲッ
トが当該文字を手で辿って読むことを可能とし、それによりターゲットにメッセージを送
ることができる。

・「テスト」を実施できる。
 テストとは、ターゲットが攻撃者の秘密保持にどの程度協力的であるかを測るための試
験という名目で、ターゲットの能力測定的な試験として、ターゲットの同意を得て行われ
る。しかし実際は、それにかこつけて、ターゲットに電磁波攻撃を行うと共に、ターゲッ
トの情報を盗み採り、それによってターゲットをさらに弱らせる方向へと駒を進めるため
の手段である。

 テストの間は、次の武器を使用できる。(各武器の表面には、その武器の名称が表示さ
れており、ターゲットはそれを読み取るこができる。)
 触手 触手とは、円形の機械であって、そこから無数の曲線状の(より正確には、複雑
に屈折する)電磁波が放出され、攻撃対象にそれらの電磁波が絡み付くことにより、強力
な電磁波を浴びせる攻撃装置をいう。ただし、絡みつく部位は特定の部位を指定でき、ま
た一旦絡みついた後は攻撃対象が移動してもその状態を保持できる。
(なお、テスト外の通常の電磁波攻撃においてもこの形態で攻撃することができる。)
 リング 円形の環の形をした磁気をターゲットに打ち込み、それを締め付けて痛みのよ
うなものを与えることができる。触手などの他の攻撃装置を固定するのにも使われる。
 プラズマ 体が苦しくなるほどの強い電磁波を浴びせる攻撃装置である。
 プラズマ風触手 体感上プラズマに類似した苦痛を感じるが、実は触手の一種であるも
のをいうが、武器名の表示に際し、「プラズマ風触手と思わせて実はプラズマ、と思わせ
て実はプラズマ風触手」などのようにしてターゲットを混乱させるのに使われることが多
い。

 空気線 (略)鋭い痛みを与えることができる。
 真空線 (略)
 超シリーズ 超プラズマなどのように、攻撃力の並外れたものをいい、超々○○、超々
々々々○○なども設定できる。

 自白剤 水道に特殊な電磁波を溶かしこみ、その水を飲んだターゲットが攻撃者の問い
に対して素直に答える(胸の中の言葉として)ように仕向ける。特に、ターゲットが眠っ
ている間に大量の脳内情報を吸い取るのに有用である。

 麻痺剤 水道に特殊な電磁波を溶かしこみ、その水を飲んだターゲットの体を軽い麻痺
状態にすることができる。

 瞬殺兵器 攻撃対象者を瞬時に殺害できるほどの強力な電磁波を浴びせるという触れ込
みの兵器であるが、表見攻撃者(後述)がターゲットを威嚇するのに用いる。(テスト実
施者は電磁波による瞬殺を行うことはしないという建前があるので、それを信ずる限りは、
威嚇的効果を有するに留まる。もっとも逆に、その建前を疑わせる効果が得られることも
ある。)


・コマンド

 コマンドは、文章の形をした命令であり、「テスト」の場合に使われるほか、マインド
コントロールの際に使用することができる。コマンドは、一定の処理によって消し去るこ
とができる。「テスト」の場合、ターゲットに不利な内容の既発生コマンドが未処理のま
ま多量に残っていると、ターゲットに課されるテスト課題の内容も厳しいものになる。
なお、コマンドには、架空コマンドと、後付けコマンドという種類もある。
 架空コマンド これは、地球を消去する のように、実現不可能なことを内容とするコ
マンドをいう。
後付けコマンド これは、例えばターゲットに生じた一定の結果(コマンドに誘導された
ものではないもの)につき、それが当該コマンドのせいで生じたと誤信させるために発行
するものである。これは、ターゲットがそのコマンドを読まない限りは意味がないので、
攻撃者側でその存在を示唆してやる必要がある。

・コマンドの具体例

「嘘の情報を信じやすくなる」
「すべてのコマンドを処理し終わるまでは全てのコマンドを一括無効にできない」
「〜と思わせておき、実は〜であることに気づかせないように仕向ける」
「心の中に思ったことが勝手にコマンドとして処理されてしまうようにする」


・「テスト」実施中に主に使用するコマンドの具体例
(武器系コマンド)
線類一括無効
触手の一括使用禁止
全ての武器の無効化
球状電磁波無効

(心理操作系コマンド)
嫌われやすくさせる
疑われやすくさせる
怒りっぽくなる
横柄になる
熱くする

(自白効果併有コマンド)
 これは特殊な性質を有するもので、長い文章の形をとってその成否を判断させる形式を
とり、その形式上の処理は当然要求されるが、それのみならず、長い文章の間に散りばめ
られたキーワードを繰り返しターゲットに読ませることにより、そのキーワードに関する
ターゲットの記憶、意見などをターゲットに想起させ、それを読み取ることで情報を効率
的に収集できるという機能を有するコマンドである。
 その形式としては、文章中に「〜であるのであるから、〜であるのであるから、」など
の繰り返しを用いたり、前置きを長々と書いた後に「〜それは大切なことではあるが、一
方〜であるから〜である、などの形式をとり、一種の催眠術的暗示法の要素をもつ。

(価値判定コマンド)
 これも、しばしば長い文章の形をとってその成否を判断させる形式をとり、自白効果併
有コマンドの性質をもっている場合も多いが、基本的に、攻撃者(=テスト実施者)のタ
ーゲット向け名称である○○○社の理念に関する質問である。
 その理念は、「すべてを闇の中へ」としておき、その正しい解釈は「すべてを闇の中へ
消失させることのできる蓋然性」である、という設定にする。一方、誤った解釈として
「すべてを闇の中へ投げ入れる」という設定も用意しておく。また、別の誤った理念とし
て「全てを1つに」というものや、「全てを無に帰す」というものを用意しておく。また、
理念の他に、「故意」の定義などについて難解な選択肢を用意し、正誤判定を行わせるこ
とでターゲットを混乱させることもできる。

(公共機関コード打ち込みコマンド)
 これは、実は架空コマンドの一種であるが、テスト終了以前においては、ターゲットに
真のコマンドと誤信させておける場合に有用である。
 これは体内に、そのコードを持っていると公共機関で電磁波攻撃を受けるようになる特
殊な磁気のコードを打ち込むという建前である。
 ターゲットが外出先の公共機関で電磁波攻撃を受けるのが攻撃者の攻撃装置によるもの
であるという真相に気付かず、電磁波経路を辿った感覚から当該建物内からの照射である
と誤信していた場合に、このコマンドを打ち込んだり解除することにより、ターゲットに、
実は公共機関に秘密裏に設置された攻撃システムが公共機関コードの付着する自分を攻撃
していたのだと誤信させることができる。

・コマンド処理の例
「全てを闇の中へ葬り去ることができる」
→これは、テスト実施者の理念に適合しない建前なので、否定すべきであるが、否定の意
味で「懲罰」という特殊の表現を使い、その否定は将来にわたってなされるべきなので
「将来的懲罰」となる。また「包括的無効」とすることで同一コマンドが今後発行されて
も無効とすることができる。
 よって、「懲罰」「包括的無効」とするのが正しい処理となるはずであるが、本問は重
要理念に関する問題であり、例外的に包括的無効にできない。よって処理は、単に「懲罰」
となる。

「○○○○(ターゲット)に、瞬殺が行われると信じさせることは許される」
→これは、○○○○がテスト実施者の利益に反する行動をとっている場合などには許され
ることであり、状況によって異なるから、「取消」「包括的無効」とすべきであるが、上
と同様の理由で単に「取消」となる。

 この他、「肯定」「包括的無効」という処理をする場合もある。


第2章 シナリオ設定

 ここでは、用語の解説にとどめる。(詳しくは、第3章 シナリオ進行の具体例 を参
考にされたい。)

第1節 重要用語解説

表見攻撃者
 磁気スポットからの電磁波照射を応用したものである。人間の姿を思わせる形状の磁気
の輪郭をとり、ターゲットからはあたかも磁気を帯びた人間のように感じられるような存
在を恒常的に配置し、人工知能プログラムにより人間のように行動させることができる。
そしてこの存在がターゲットを攻撃しているようにターゲットに思い込ませるようにする。
 なお、「テスト」の開始後は、「ミレー」の登場などにより、ターゲットが上記存在は
本当の人間でないと気付くこともありうる。その場合でも、テスト実施者がその存在をコ
ントロールできること自体は認めながらも、できるだけその存在は元々は人間であったと
思わせるようにする。


表見担当者

 テストの担当者として、実在の人物としてターゲットの前に登場する。
 このときは、ターゲットの味方という建前である。
 その建前が疑われるに至った場合でも、電磁波攻撃の担当者としてターゲットの前に存
在し続ける。  ただしあくまでもその存在形態は表見攻撃者と同様の磁気の輪郭にすぎない。
 この者の発するメッセージがプレイヤー(攻撃者)の真意と一致してもよいが、一致し
なくてもよい。


人間型磁気存在の特徴

 表見攻撃者・表見担当者・その外の磁気人間の顔は、磁気の輪郭を有するほか、以下の
特徴(磁気による描線)を有する。(ただし、攻撃の第2段階(4)以前においては、タ
ーゲットから判別できない。)

・目 怒ると異様なほどつりあがる。怒っていない場合、普通の形であるが、嬉しさの表
現として垂れ目にすることもできる。

・口 怒ると歯型がV字型になる。怒りの増大に比例してV字型の形が極端になり、しま
いには、口裂け女のように裂けた口になる。

・頭部のイニシャル  頭部に次のアルファベットを表示し、ターゲットに認識させるよ
うにしておく。
  表見担当者は、Tとする。
  表見攻撃者は、その姓名のうち名の頭文字のアルファベットとする。



表見攻撃者ファミリーセット

 表見攻撃者ファミリーセットとは、表見攻撃者が近隣住民であると錯覚させるように磁
気発生スポットを設定した場合に、その主たる表見攻撃者の同居親族として副次的に複数
の表見攻撃者を設定する場合における、その主・副表見攻撃者の全体をいう。
 なお、これらの者の一部は、ターゲットの味方であるかのように行動させることができ
る(それにより、ターゲットは、彼らの提供する情報には本当のことを含まれていると思
い耳を傾けるようになり、結局虚偽の情報にも真剣に耳を傾けるようになってしまう。
敵味方関係を装った両面攻撃である)。

○○-01による攻撃依頼書

○○-01による攻撃依頼書は、表見攻撃者他のシステム管理者を依頼人とし、○○○社
(名目上その関係団体である秘密の病院名を記す)を依頼先とする電磁波攻撃の申し込み
書をいう。これを上記の磁気メッセージとしてターゲットに読ませることにより、この依
頼こそがターゲットが電磁波攻撃を受けることとなった真の原因なのだと思わせることが
できる。


第2節 関連用語

磁気多量反射物
 電磁波が固体物に照射された場合で、その固体物が、電磁波を乱反射するような性質を
有していたとき、そこから予想外の大量の電磁波が反射(放出)されることがある。その
ような性質を有するものを磁気多量反射物という。

磁気のゴースト(第2段階以降)
 光の反射屈折作用により、窓に遠方の景色が映ったりするのと同様に、磁気を帯びたも
のについてもその鏡像(サイズは大小各種ある)が複数生じる。これは磁気が強いほど多
数生じる。その生じた像を磁気のゴーストという。

特殊接続 (第2段階(7)以降)
 磁気のゴーストに類似した概念として使われる。離れた2つの固体物(例・マンション
とマンション)を特殊な電磁波で連結し、それにより片方の固体物にもう一方の固体物の
磁気の影が蜃気楼のように現れる(磁気的な重なりを生じる)ようにすることをいう。
 それによって、離れた固体物に対し、すぐそこに存在するかのごとく電磁波を照射でき
るようになる。
 また、(ターゲットが疑問を抱かなければ)連結対象物相互で音も伝わりやすくなると
いう設定も使用できる。

 もっとも、特殊接続は通常、磁気の塊である表見攻撃者が遠方に住んでいる実在の人物
と思わせるための罠である。


ミレー Mirreur 

 表見攻撃者等が現実の人間であるとターゲットが思いこんでいる場合に、その人間が体
内に携帯類似端末等をインプラントされる施術を過去にある極秘の病院で受け、その結果
特殊な能力を有しているように思わせておく(※)ことを前提とする。
 その人間がその特殊能力と特殊設備を用い、特殊な電磁波を自らに浴びせて、全くの透
明人間のようになることができるという設定がある。そのような一種の変身を「ミレー化」
と称する。 
 ミレー化した場合、単に透明になるだけではなく、人間の手で触れることもできなくな
り、全くの磁気の塊のようにしかならないという建前である。
 ミレー化した人間は、同様の特殊な方法で元に戻ることができる。これを「実体化」と
いう。 (なお、このような能力をもつ人間は、○○○社の利益を害した場合にミレー化
したまま戻れなくなるという懲罰があり、これを永遠の刑罰と呼ぶという設定にしておく。)

 この、ミレー化した状態の磁気のコピーである一種のクローンも存在する建前で、単に
ミレーと呼ぶ場合これを指すことも多い。これには、表見攻撃者のクローンであるミレー
と、○○○社で用意されたクローンであるミレーの場合とがあり、後者は「ミレー発生器」
なる武器から多量に発生させることができる。前者は、表見攻撃者の家族に混じって生活
させておくことができる。

 ミレーは、コマンドを付着させて操ることができるし、コマンド解除はターゲット側か
らも可能である(勿論解除処理が必要であるが)。

(※ この特殊能力を持つ人間にとって、多少の電磁波は平気で、むしろ元気の素にさえ
なるという設定である)


電磁波システム / システム管理者 (略)(第3章参照。)




第3章 シナリオ進行の具体例

 ターゲットは、Pマンション最上階の1つ下の階に住む。
(ターゲットは、丹鶏の石と呼ばれる古い石版の碑文についての独自研究を私的に行って
いる。)
 ターゲットの上階に、表見攻撃者ファミリーセットMが住むかのように攻撃機械をセッ
トする。


第1段階 表見攻撃者ファミリーセットMによる攻撃
(1)
 初期段階では、電磁波を照射して、ターゲットの視覚・聴覚の感受を行う。
 数年の電磁波照射の後、ターゲットは電磁波過敏症になり、電磁波が自らの体に照射さ
れていると感じとれるようになる。しかし視覚・聴覚の感受を行われていることには気づ
かない。
(2)
 次に、表見攻撃者ファミリーセットMによる攻撃を行うが、ターゲットは今だ電磁波過
敏症の初期症状であり、ファミリーセットMの各人の位置・人数を正確には把握できない
(しかも、ターゲットはファミリーセットMをPマンション最上階の住民と同一視してし
まう)。反撃もままなららいまま、電磁波過敏症が悪化していく。
 さらに、外出時にターゲットの腹部に電磁波を照射し、腹部を振動させて消化器に異音
を生じさせる。これによって、ターゲットをその付近に居る人達に嫌われ易くし、その場
に居辛くさせる。
 これは、ターゲットが自習室や教室等にいる場合に特に有効である。

 なお、この時点でターゲットは電磁波過敏症になっていることもあり、電磁波攻撃の存
在は信じているが、電磁波による思考盗聴・思考操作・感情操作は妄想の類で実在しない
と考えている。


第2段階(1)
 新たな複数の表見攻撃者登場。(磁気スポット配置を工夫し、ターゲットの周辺住民に
よる電磁波照射であるように思わせる。)これらがターゲットのみならずファミリーセッ
トMをも攻撃しているよう演出する(これに合わせて、ターゲットにおける磁気判別能力
を上げておく)。
 そして、ターゲットがこれをファミリーセットMに知らせたことによって、ファミリー
セットMからターゲットに対する攻撃については中断するように演出する。
 このようにターゲットが新たな攻撃者の探知・対応に追われるようにしておき、さらに、
外出先の公共施設においても、磁気スポットの配置を工夫して、ターゲットの頭上から電
磁波を照射する(ターゲットは、上の階にいる警備員が無線設備等を悪用してターゲット
に電磁波照射を行っていると思い、さらに、警備員等の間にそのような悪習が蔓延してい
ると信じ込む)。公共施設等においては、ターゲットの腹部に異音を生じさせることによ
り他の施設利用者に迷惑がられるようにすることもできる。


(2)
 数ヶ月の後、ターゲットの磁気判別能力をさらに上げておき、表見攻撃者の使用する磁
気の流れのゴースト(小サイズ)をターゲット宅内に多数生じさせる。さらに、表見攻撃
者(というよりターゲットにとっては攻撃者たる周辺住民)が自らの発する電磁波によっ
て若干の自己被爆をしており、それに伴う自己帯電によって、その住民宅内の個々の固体
物が帯電した輪郭を有するように見せる(これによりその個々の固体物の形状をターゲッ
トが読み取り、その固体物が何であるかの推測ができるようにする)。
 さらに、表見攻撃者の個々の固体物のゴースト(小サイズ)をもターゲット宅内に多数
生じさせておき、ターゲットがそのゴーストのうち磁気多量反射物のゴーストらしきもの
を見つけることにより、ターゲットが電磁波被爆により帯電した自らの身体からの放出磁
気をそのゴーストらしきものに当てることによって攻撃者に対して反撃できるようにする。
また、そのゴーストらしきものにターゲット宅内の磁気多量反射物を「重ね合わせ」るこ
とによっても反撃できるようにする。
 さらに、ターゲットが電磁波の流れ(線)を一時的に手で断ち切ることも可能とする。
 もっともこれらの反撃は、表面上有効なように見えるに過ぎない。
(3)
 この反撃がある程度成功した後で、ターゲットが声を上げて周辺住民達との和解を提案
し始めたら、それに皆が同意するよう演出する。この時点で、周辺住民達(実は表見攻撃
者)の声はターゲットに聞こえないが、その各人において、ターゲットに磁気を短く(モ
ールス信号のように)断続して2回照射すれば「YES」4回照射すれば「NO」の意味であ
るとターゲットに悟らせ、これを利用しつつ交渉を進行させる。

(4)
 ターゲットと周辺住民達との完全和平が成立しそうになったら、次の事を行う。
 周辺住民達(実は表見攻撃者)の一人及びファミリーセットMの一人が和平を妨害する
よう演出する。
 二人のうちの前者(住民A。正確には、住民Aを装った表見攻撃者)は、ターゲット宅
内の「重ね合わせ」られた磁気多量反射物が、住民Aに対する積極的攻撃兵器であると勘
違いして、和平に対する裏切り行為をするという形で妨害を行う。
 具体的には、まず、ターゲットが磁気軽減に資すると思い自室内に配置していた複数の
物(図章F及び、植物の種)を住民Aが自己に向けられた攻撃兵器と勘違いする(注・い
ずれも、磁気吸着力があるためそれ自体が強力な磁気を帯びるものであることにしておく)。
次に、住民Aは、自己の住居内に存在するターゲット自身の磁気の影(ゴースト)・図章
の磁気の影を住民Aが用意した植物の種に「リンク」させる(リンクは、磁気の線で両者
が連結されることをいい、住民Aの携帯端末をリンク対象の一方に照射し、次にもう一方
に照射することでそれが行えるものとする)。 
 さらに、住民Aは自分自身についても別の植物の種を用いて同様の処理を行う。その上
で、この両方の植物の種を「リンク」させる。これにより、ターゲットの磁気と住民Aの
磁気がリンクされていわば「共有される」状態になる。
 これは、住民Aに対するターゲットからの反撃が有効であっても、ターゲット自身が磁
気から完全に解放されることはできないようにするために行うものとする。
 さらに、住民Aは、ファミリーセットMの各人、及び他の周辺住民(表見攻撃者)に対
しても同種の処理を行う。これにより、多数人間で磁気の共有が生じた格好になる。
 とはいっても、以上の具体的展開は、あくまでもターゲットにとっての表見上のものに
過ぎない。
 さらに、住民Aは上記「重ね合わせ」を応用した行為も行う。これは、住民Aの居宅内
に上記類似の方法で帯電させた植物の種を相当数配置し、その植物の種の磁気の影がター
ゲットの居宅内のターゲットの普段座っている場所にできるようにする。これによりター
ゲットに多量の磁気を浴びせることができる。

 なお、二人のうちの後者(ファミリーセットMの一人)は、前者(住民A)の攻撃(や
それに対するターゲットの反撃)に起因するターゲット宅内の多量の磁気の反射状態を増
幅させる行為を行う。
 そして、これによりターゲットに防御行為にかかりきりにさせるとともに、ターゲット
が和平交渉に対する二人の裏切り行為を憎むように仕向ける。

(5)
 これによりターゲットが、ファミリーセットM全体、特にその主たる攻撃者KMに対し
攻撃を行ったら、それを契機として、その主たる表見攻撃者KMはターゲットを徹底的に
攻撃する。
 この攻撃は、ターゲットの目には、主たる表見攻撃者KMが大量の携帯電話端末を用意
してそのスイッチを入れ、ターゲットの頭上から電磁波を照射しているように見えるよう
に仕組む。

(6)
 KMによって照射された異常な量の電磁波により同じマンションの他の住民が驚愕し、
集団をなしてKMの居宅を訪問する情景をターゲットに見せる。これをターゲットはPマ
ンションでの出来事と思い込む。
 この住民達による訪問は何回か繰り返され、KM宅の膨大な数の携帯端末に驚いて逃げ
帰ったり、玄関前でKMに電磁波攻撃されて追い返されたりするが、最終的には かなり
の数の携帯端末の押収に成功する。

 そして、この住民達から依頼されたと思われる管理会社の人間がKMの居宅に常駐しK
Mを監視する。
 もっとも、主たる表見攻撃者(KM)はしばしば監視の目をくぐりぬけて攻撃行為を行
う。

 ターゲットはPマンションの管理人室にいる(通常の意味の)管理人に対し、最近上の
階に多量のお客が来ていませんかと質問してみるが、そんなことはないといわれ狐につま
まれた気分になる。

 次に、住民Aの行為もマンション内電磁波の増大の大きな要因であると考えたらしい管
理会社が住民AをマンションのKMの居宅につれてくる。しかしAはそこでも迷惑行為を
行う。(Aのやり方はファミリーセットMにとっても未知のものということにしておく。)

 ファミリーセットMの各攻撃者は住民Aによって各人の身体がAとリンクされてしまっ
たことを気にし、しきりにそれを解除しようとする(という情景を見せる)。

 ところで、KMによる攻撃のひどさに激怒したターゲットは、今までは親族に止められ
ていたため差し控えていた最上階住民への訪問を行う。しかしそこにはファミリーセット
Mはおらず、床下に彼らの磁気が感じられるだけであった。これにより、ターゲットは彼
らはどこか別の場所(仮にマンションXとする)に実在し、その磁気的影が自分の近くに
出現していたのだと考える。

 ターゲットはマンションX探索に出かける。近隣住民(実は表見攻撃者)が嘘の場所を
教える。(住民Aの行った連結行為により、携帯端末を照射してyes/noのメッセージを送
ることは簡単にできることになっている。)数日間にわたる探索も空しく、マンションX
は見つからない。

 管理会社の会社によるKMの監視の緩さに業を煮やしたのか、マンションXの住民たち
がしばしばKM宅を訪れ、時に常駐して監視する。 主たる表見攻撃者(KM)は、それ
でもしばしば監視の目をくぐりぬけて攻撃行為を行う。

 ターゲットにファミリーセットMの住居の光景(というより、住居内の個々の物が帯電
した輪郭)をより明確に見せる。これによってターゲットにマンションXの所在地の推理
ができるようにし、その結果、マンションXの場所が次の場所であるという結論に達する
ように導く:
首都圏T県O市内Iマンション

(7)
 ターゲットに対し、携帯端末による攻撃でない次のような形の攻撃が行われているよう
に見せる:
 ターゲットの住むPマンションと攻撃者のいると思われるIマンションの双方において、
壁の内部、警報機内部などに無数の携帯類似端末などが仕込まれており、それにはスイッ
チが付されており、そのスイッチは携帯端末からの磁気を照射することでON/OFFが出来る
ようになっている。そして、次に、主たる表見攻撃者(KM)は、このスイッチの所在、
操作方法についての知識を持っている。そして、ターゲットはこのシステムにより新種の
攻撃を受ける(注・実際に電磁波は浴びているが、現実には磁気スポットの操作による)。

 ファミリーセットMの副次的表見攻撃者の一部は、このスキルをもっていなかったが、
KMのやり方をまねてこのシステムを操作し始める。

 ターゲットは、そのスイッチの存在を探知し、自ら切ろうとする。また、KMによる攻
撃が、(電磁波が反射する性質を有することから)実はファミリーセットMの他の各人に
も電磁波を浴びせる結果になっていることをみてとり、それをファミリーセットMの当該
人に伝えることにより、当該人にそのスイッチを切らせようともする。(ファミリーセッ
トMの内紛の演出。)

 これらの、KM以外の者によるスイッチ操作は、しばしばONOFFが不十分であることが
あり、KMが修正する。ターゲットは、KMが家族よりもスイッチを愛していると非難す
る。


 また、KMが操作した場合であっても、住民Aがターゲット居宅内に相当数生じさせた
植物の種の影が邪魔をして、スイッチが切れなかったり自動的に入ってしまうことがある。
また、KM以外の物によるスイッチ操作により、意図したものとは違うスイッチが入るこ
とがあり、それらにより近隣住民に向けて電磁波が放出されてしまう形になることがある。
この場合、KMは近隣住民の様子を異様に気にし、あわてて当該スイッチをOFFにする。

 ターゲットが、これらのスイッチの操作方法についてのマニュアルがないことに不満を
抱く。これを見計らって、ターゲットに対し、次のような内容の文書がファミリーセット
M内にあるように見せる。

「電磁波システム操作マニュアル
 電磁波システムは、狭義の電磁波システム、電波システム、盗聴システムからなる。い
ずれも建物内の壁などに、組み込み、物の形状等の情報を収集するのに用いる。
 狭義の電磁波システムは、建物内の壁などに、携帯類似端末・電熱線等を配置してそれ
により電磁波照射を行うものである。電波システムは、狭義の電磁波システムから放出さ
れる電磁波を遠方へ照射するために用いる。
 盗聴システムは、建物内の壁などに埋め込まれたワイヤレスマイクによる盗聴を行うも
のである。
 総合元栓は、各システムについて存在し、そのスイッチ全体をON/OFFすることが
できる。
 電磁波システムの存在を、一般人や報道機関に知られてはならない。
 電磁波システムは、永遠に秘密のままにしておかねばならない。

 以上の操作は、システム管理者が行う。システム管理者とは、通常マンション最上階の
住民がなる。」

 ターゲットには、上記総合元栓の類についてもその位置が感じ取れるようにし、不完全
ながらも操作できるようにしておく。ただ、総合元栓を切ってもKMがすぐに入れてしま
うので、磁気をゼロにすることができない。

 さらに、KMの体内にもこの電磁波システムと同様の携帯類似端末がインプラントされ
ているかのようにターゲットに感じとらせる。

 これにあわせて、次のような内容の文書がファミリーセットMの居宅内にあるように見
せる。

ダイヤモンドミレーマン病院診療契約書。 平成3年○月○日付。 契約者は当該病院と
KM及びその妻。病院の位置や業務、電磁波システムについて守秘義務を課す内容。
診療費は無料とする旨書かれている。


 また、次のような内容の文書がIマンションの屋上の機械室内にあるように見せる。

特殊接続実験の案内。ダイヤモンドテクノ株式会社より、Iマンション宛て。Iマンショ
ンとPマンションとを平成14年4月1日から特殊接続するという内容。期間は永久。
EX-01による攻撃依頼書。平成14年10月1日。依頼者KM。宛先ダイヤモンドミレー
マン病院。攻撃対象者ターゲット本人。理由欄に 音がうるさい とある。
EX-01による攻撃依頼書記入見本(過去の成功例)。平成3年5月1日。依頼者某。宛先
ダイヤモンドミレーマン病院。攻撃対象者 ある高貴な家に嫁いだ人物。理由欄に 態度
が気に食わない とある。

 ターゲットは、KMの体に監視カメラや盗聴器が埋め込まれていることを指摘。またK
Mの居宅に対する盗聴システムがONになっていることを指摘する。そしてKMのような
システム管理者自体が実はダイヤモンドテクノ社に観察されているのではないかと指摘す
る。KMは落胆する様子を見せる。

(8)
 ターゲットがヘップバーン主演映画「ガス灯」をTVで視聴する。その際にKMが不審
な態度をとる。

 これにあわせて、次のような内容の文書がマンションIの屋上の機械室内にあるように
見せる。

電磁波システムの使用料請求書。ダイヤモンドテクノ株式会社(東京都K区北○羽所在)
よりKM宛て。○月分として、金1000万円。

KMと電力会社の間の変電所用土地の賃貸契約書。賃貸物件の真の所有者であるKMの妻
の母による同意書がある。賃料 金1000万円。
当該土地の登記済権利証。KMの妻の母からKMの妻に相続により平成9年に移転。

 これに関して、KMの妻は電磁波システムの使用料はKMの財産から支払われていると
思っていたことにし、ターゲットが上記を指摘してはじめて当該契約の存在を知ったこと
にする。

 KMがマンションIの屋上の機械室内に入ろうとするのをマンションI住民が阻止し、
KMの妻が機械室に入り、何かの文書を発見して読み、もどってくる。

 ターゲットがその磁気の影を読むと、次のようになっている。

EX-01による攻撃依頼書。平成4年○月○日。依頼者KM。攻撃対象者KMの妻の母。
  理由欄に 財産取得のため とある。

 これをターゲットが読み上げ、KMの他の家族があわててKMの妻に確認し、KMの妻
の母が電磁波攻撃で死亡したことを知りKMに対して反感を抱く。(という情景をターゲ
ットに見せる。)

 ここにおいて真相を知られて逆上したKMが、電磁波システムを使ってターゲットを滅
茶苦茶に攻撃しはじめる(という様子を演出する。)

 この際、Pマンション内の地下室にある文書がターゲットに見えるような形を演出し、
次の情報を与える。

 ターゲットの上階の住民がPマンションの電磁波システムの管理者であること。
 KMがKMの住居とターゲットの住居を特殊接続してもらう(目的・ターゲットを攻撃
するため)かわりにターゲットの上階の住民にいくばくかの金員を支払い、実質的にPマ
ンションの電磁波システムの管理者権限を行使できていること。

 次に、心理操作コマンドの存在をターゲットに教えるが、次のような方法による。
 まず、KMの逆上行為によりあせったIマンション住民が消磁の障害となる磁気の種の
影(Aによって配置されたもの)を消去しようとして直接Aの住居(当然ながらAは不在)
を訪問する。その際にPマンションのターゲットの居宅をも訪問するように事前にターゲ
ットとの間で約束させておくが、実際には訪問は行われず、ターゲットがAの住居を訪問
してもその住民はターゲットを中にいれない。

 Iマンション住民に不信の念を抱いたターゲットが、KMやIの住民の個人情報を近隣
に大声で聞こえるように発表したりする。そこへ、KMの子のうちK2MとAMがターゲ
ットを激しく攻撃する。この時に、ターゲットの頭上に次のような短冊状の文書を見せる:

「父親の敵に対しては決して攻撃することをやめない」

 さらに、Aの住居を訪問したIマンション住民に磁気の種のようなものがついており、
そこにつぎのような短冊状の文書がリンクされているところを見せる:
「○○○○(ターゲットの名)と、この者たちとが決して協力しあわないように仕向ける」

 これらの文書の存在をターゲットがIマンション住民に指摘すると、Iマンション住民
はパニックに陥る。

 ここに至り、システム管理者の権限を濫用したとしてKMの権限を剥奪する旨の、ダイ
ヤモンドテクノ株式会社からIマンション屋上室へ送信したFAXの影をターゲットが読
むようにする。
 さらに、ターゲットを救出する必要性について記した文書もターゲットが読むようにする。

第3段階

 ここで、ダイヤモンドテクノ株式会社の社員がターゲットを救出するとして行動を起こ
す。
 まず、ターゲット上階のシステム管理者に命じてターゲットの居宅を訪問させようとす
るが管理者が応じずに制裁を受ける事態が起きる。→次に、社員がマンション自体の管理
人と共にターゲットを訪問しようとするがなぜかIマンションにおけるターゲット居宅の
影を訪問してしまう→結局、社員が自らターゲット宅を訪問しようとする(機密保持の為、
ミレー化した状態で移動)がなぜか似た名の別のマンションを訪問してしまう→社員はP
マンションの地下室に入るが実体化になぜか失敗する→近隣のマンションの地下室で実体
化してPマンションの地下室にはいる。→ここで、ターゲット宅への訪問の前提としてP
・Iマンション間の特殊接続を切る必要があるとして社員は地下室で作業し始めるが、A
による磁気共有の関係からか、予定時刻を過ぎても特殊接続が切れず、深夜になってよう
やく接続が切れ、ようやくターゲット宅を訪問する→しかし実体化が実際にはなされてお
らず、磁気の影のままであると判明。→もう一度地下室に戻り実体化するも同じ経過をた
どる。→結局、KMが「実体化をできなくする」というコマンドを発行していたことが判
明、このコマンドをテクノ社の社員(以下、担当者と略す。これがいわゆる表見担当者)
が解除できなかったことから、磁気の影のままターゲットの居宅を訪問する、という流れ
となる。

 ここで、担当者は、テクノ社の機密保持のため、救出には条件があるという話を持ち出
し、ターゲットがミレー化を望むならテクノ社に対して忠実だが瞬殺(電磁波による瞬時
の殺害処理)を望むなら事前にテクノ社の機密を漏洩する意図を否定できないからテクノ
社に対して反逆的であるといい、今までと同様の生活を望むことは機密漏洩の可能性から
許されないと述べる。これに、ターゲットに同情したIマンション住民やKMの妻が抗戦
の意を表して反対すると、ターゲットは、皆の生活の平穏を案じて、自らはミレー化され
てもかまわないと意思表示し、それによって、次のような「テスト」が開始される。

 ターゲットに対しKMが球状の種のような磁気を次々と打ちこむ。それには「コマンド」
が付されている。 それは適切な処理をすれば解除できるが、容易ではない。
 さらに、ターゲットの思考は常に読み取られており、ターゲットがテクノ社に疑念を抱
くとKMがターゲットの頭により強力な磁気の負荷を与える。特に、心理操作コマンドが
実際にターゲットや家族の感情をコントロールできることを目のあたりにしたターゲット
は驚く。(この「テスト」の段階で初めてターゲットは思考盗聴技術が実用化されていた
ことに気づく。)
 KMが即席で作ったようなコマンドまであることに対して、担当者は次のように説明す
る。コマンドは、人間の念を電磁波で再現したものである。KMは、特に念が強く、コマ
ンド製造能力も優れている、と。


 この「テスト」は、電磁波システムのシステム管理者の資格試験の意味合いを有し、タ
ーゲットを激しく憎むKMは、テストの合格を阻止しようとするが、これは、「テスト」
における被験者に対する試練の一貫としてテクノ社によってKMの活動が認められている
ことによる。そのような建前の下、KMは激しくターゲットを攻撃し、苦しめる。テスト
の合格を阻止する名目で、KMは担当者にも「コマンド」の球を付けて(たとえば「担当
者がテスト被験者のことを嫌うように仕向ける」「担当者が全てを瞬殺の危険にさらす」
等)、それにより、ターゲットに過酷な条件をしいるコマンドや、解除処理に手間がかか
るコマンドが増加し、よって合格が遠のくといった情景を作りだす。このようなことを通
じて 表見担当者がターゲットの味方であるとターゲットに印象付ける。

 ターゲットは、コマンド処理の邪魔をするKMに対して、その武器を無効化するコマン
ドを使用したり、あるいは、(KMがミレー化可能な体であるところから)その内部にあ
るスイッチ(総合元栓のOFF、武器の一時無効化、気絶等)を操作して、一時的にその
攻撃をかわしたりしながらテストを受けていく。

 途中で、テストは終了したので、楽にしてください、というメッセージがターゲットの
耳に聞こえてくることがあるが、休んでいると直ぐにまた攻撃がはじまるので、一体どう
なっているのかと不審に思いながらテストを受けていく。

 また、マンションPの地下室(担当者はここでテストを行っている建前)の内部に次の
ような文書があるのを見せる。
「報告書 
○○○○(ターゲットの名)は反逆の意志が去らないので、××月△△日に瞬殺すること
を決定した。」
またその報告書の下に次のような文書があるのを見せる。
「隠し報告書 
○○○○(ターゲットの名)は××月○○日にテストに合格したので、その旨報告します。」

 しかしテストは相変わらず続いていく。ターゲットは、電磁波システムが害悪をもたら
し得るものとは思いながらも、それには良い面もあり、ミレーの世界など、全く未知の世
界には独自の価値があるから守らねばならないと自らを納得させて、攻撃依頼書の事等は
考えないようにし、瞬殺は存在しないという担当者の言を信じながらテストを受けていく。
 一方、KMは、時おり、「これを読め」というタイトルのコマンドのついた球を発行す
るが、それを読むと、テストなどは謀略であり、実際にはターゲットは騙されているとか、
瞬殺は決して架空の物ではないなどとかかれているのであるが、ターゲットに付いている、
「嘘の情報を信じやすくなる」コマンドを解除した後でその同じ球を見ると「今のは、嘘
でした。」となっている。これにより、ターゲットは「これを読め」は殆ど読まないよう
になり、また、場合により、担当者もそのような内容の球は自主的に除去したりする。

 テスト中にターゲットが脳裏にあまり思い出したくない過去の人物名や出来事を思い浮
かべてしまったときに、それを無意識に隠そうとするが、その機会にすかさずKMは強烈
な触手を浴びせ、その内容を読みとろうとする。これによってターゲットは激しく嗚咽し、
苦しむが、情報を読み取られていることには気づかず、あくまでテストの一環であると信
じ、テスト運営者の立場に忠実であろうとする。

 ターゲットは磁気の思い負荷に耐えられず、部屋の床にへたり込み、身を起こすことも
辛い状態になる。

 このような中、××月△△日、テストに合格した旨を担当者はターゲットに告げる。も
っともこれには条件があり、ターゲットの大切にしているいくつかの本を捨てることと、
システム管理者として本名を使わないこと等をあげる。ところが実はKMの攻撃によって
この条件が付されたものらしく、ターゲットに味方するKMの助けもあって最終的に無条
件合格という形に修正される。

 担当者は、その合格発表を行うとして深夜にマンションPの1Fの郵便受け前に来るよ
うに促す。

 そこで、担当者はターゲットがシステム管理者となる資格を得たことと、その登録番号
を告げ、さらに、合格は無条件であること、今まで通りの暮らしをすることもできるし、
希望すればシステム管理者として働くこともできることを告げる。さらに、救出の条件と
して地下室において記憶の調整をすることが必要であるとして、ミレー化した上で(それ
は左手で携帯端末のある突起をおさえつつ郵便受け上方にあるミレー化光線発生器に向け
て右手を高く掲げる方法によるとする)すぐに地下室に来てほしいと要求するが、それは
明後日の日中でもよいとしておく。
 KMがターゲットの横に現れ、ターゲットのミレー化を阻止するそぶりを見せる。そこ
で地下室の件は明後日の日中ということにし、ターゲットは居宅に戻る。

 居宅に戻ったターゲットは、社員から、いくつかの本を捨てることは要求されないが、
会社への忠義を示すために自主的に廃棄することは構わないと告げられ、ターゲットは高
価な書籍を廃棄する。

 明後日の日中にターゲットは約束通り郵便受け前で所定のポーズを取りミレー化を試み
るが一向に成功せず、郵便受け前に不審な人物が長時間いるとして警備会社に通報されて
警備員に質問される羽目に陥る。名前を伝えた上で、もうすぐ帰りますからと言ってやっ
と納得してもらう。

 KMは、Iマンションの自室とターゲットの居宅内にある物についてまで特殊接続を行
って多量の磁気を送り込もうとするが、その特殊接続には独自の総合元栓が付されており、
ターゲットはその元栓を切る作業にも追われる(一般に、総合元栓を切るときには、独特
のドソミドソミド〜という味気ない音楽音がする)。

 KMは、自らの息子・娘たちの磁気的分身を特殊接続によりターゲットの腹部に配置す
る。それにより一層直接的にターゲットの心に別人格を出現させたり、その考えを読みと
ったりする様子を見せる。ターゲットは驚くが、その状況をいかんともできない。

 KMは、ターゲットの過去の性癖などもあげつらって、ターゲットを心理的に疲弊させ る。


 この時までに、ターゲットとの会話を通して、そもそも誰がターゲットへの電磁波攻撃
を依頼したのかについてのおおざっぱな情報(架空のもの)を伝える。実はターゲットが
Pマンションへ入居する以前から攻撃されていた可能性があるとして、依頼者の候補とし
て大学時代の同級生F,H,Hやかつて勤めていた会社の元重役であるとか、ある団体の
幹部とかの名を挙げる。

 次に、これらの人物が電磁波システムに参加していることにして、電磁波をつかったホ
ットラインでつぎつぎと連絡してくる情景を作る。その声色は、それぞれの人物らしいも
のにしておく(方法は後述)。

 それらの人物は、ターゲットの欠点を責めたりする一方、ある人物はターゲットの知ら
ない情報を提供し、ターゲットの遺伝子の特徴がターゲットの祖父の代から米国に知られ
ていたであるとか、ターゲットの祖先の血統が有名なある系統に属するとかいう話をした
りする。そして電磁波に特異な反応を有するその遺伝子ゆえに、ターゲットは小学生のこ
ろからマークされてT病院でインプラント手術をされただとか、大学でも極秘実験の対象
にされたであるとか、就職後の仕事の不手際も電磁波攻撃のせいかもしれないなどという
話をして、ターゲットのこれまでの生き方を正当化するようなことを語りかける。
 その上で、彼らはその話を聞いて考えが変わったなどといって、ターゲットに協力を申
し出たりするが、ここで何か陰謀論にでもでてきそうな団体がターゲットを抹殺しようと
して電磁波攻撃してくる様子を展開し、その団体が上記協力申出者に対してコマンド攻撃
をおこないその協力意思を覆させたりする光景を見せる。(彼らは、ターゲットが行って
いたの独自研究が気に食わないということにしておく。)

 また、ホットラインで話しかけてくる人物達は、ターゲットが行っていた独自研究は未
発表ではあるが実は電磁波システム関係者の一部が思考盗聴していてインターネット上に
発表したなどというほら話をして、「あなたがそう考えたことで世界が驚いた」などとタ
ーゲットに語りかける。この際、パソコンの電源を入れるとその研究に関連するデータを
含む内容が除去されるから電源をいれないようにと告げて、ターゲットにインターネット
への接続をさせないようにする。

 これらは、実はテスト中にターゲット過去の情報の吸出しによって得られた情報(例え
ば「攻撃依頼をしそうな人物は誰か」などの問いの際にターゲットがふと脳裏に浮かべた
人物の名や画像などをもとにさらに情報を獲得する)をもとに作った架空の真相である。
ホットラインでの会話も架空であり、その人物の声色も、事前にターゲットに過去の会話
の情景を思いおこさせて(自白攻撃により)入手したものなのである。

 この後も、ターゲットの記憶・情報の吸出しは加速するばかりで、ついにはターゲット
が行っていた独自研究の核に触れる部分で、明文化すると歴史の機微に触れる面があり、
その発表には余程表現に工夫が必要とターゲット考えていた内容を、KMが、あからさま
に文章化し、システム管理者のネットワークに乗せる情景を演出する。もちろん、これは
、 攻撃者が情報吸出し行為を行っているのが真相なのだが、建前上、これは、KMが暴走し
てやっていることであり、テクノ社は本来それをやめさせられるはずであるけれどもKM
がコマンドを駆使してテクノ社を妨害するのでそれができないということにしておく。こ
の点に関してKMが異常な能力を行使できる理由として、KMがテクノ社との間で特別な
契約をかわし、実験中の特殊攻撃装置を通常の装置とは別に装着していることを示してお
く。さらに、その特殊攻撃装置はその大元の開発者である米国の国防総省のある部署(A
BCD部隊)によってコントロールされていることを示唆しておく。

 さらに、KMがテクノ社のコンピューターをトラップし独自の攻撃プログラムを動作さ
せているとして、それにより担当者までもが翻弄される光景を見せ、ターゲットはその数
十個あるプログラムの終了処理におわれることになる。

 しかしその後もまだまだ情報の吸出しは継続するため、ついにターゲットは、KMの行
為を本気で止めようとしないテクノ社は売国奴であると怒りだす。

第4段階

 テクノ社は、ターゲットが過去、ある女性と出会った際に生じた独特の磁気的現象が特
異なものであるとしてその再現をするとして、ターゲットがもはや協力を拒否しているに
もかかわらず無理やり就寝中にその女性もどき(吸出しデータによる再現キャラ)がター
ゲットの夢に出てくるように操作する行為をおこなう。

 テクノ社の社長の近親者であるNと、米国の国防総省のある部署の責任者と称するAな
どが磁気の影の姿であらわれてターゲットを攻撃する。これについては、KMが勝手に作
ったにせの人物(実質はKMの分身)であるように見せるが、もしかしたら本人かもしれ
ないと思わせるような演出をしておく。

 ターゲットは以前KM達のIマンションの所在を突き止めようとした時に、近所の複数
のマンションにKM達の影が見えたためにそれらのどれかがIマンションではないかと誤
認しかけたことがあったが、今では、それらの影はT県O市のIマンションがそれらのマ
ンションとも特殊接続をしているため生じるものと考えていた。つまりIマンションはテ
クノ社の電磁波システムの核となる特殊なマンションであると。このことは攻撃者との会
話からも妥当なように思われた。そこでターゲットがIマンションの影をたどってみると、
マンションとミレーマン病院が電磁波のラインで結ばれており、その先がテクノ社の実質
実質的親会社であると思われる大手不動産会社と繋がっているのが見えた。(そのような
演出がなされた。)

 ターゲットは、テクノ社の実質的親会社であると思われる大手不動産会社等、攻撃者側
関連施設の影を探して攻撃する。これは、部分的に効果があるように演出されるが、電磁
波攻撃をやめさせることはできない。

 ターゲットは、地下室へシステム管理者が入るのに必要なミレー化手続きにおける衣服
の扱いについて疑問を抱き、これを解決しようとして、地下室へはミレー化したもののみ
が入れるという話の誤りに気づく。
 この時KMは、ターゲットの腹部にはいったような形で、ターゲットに対する味方的言
動をするようになるが、ターゲットにはあまり信用されない。

 ここに至り、瞬殺光線が電磁波システムをつかってターゲット居宅内に照射される。こ
の時、居宅の窓の縁辺部が紺色と黄色に輝く(ようにターゲットには見える)。
 この照射はIマンションのKM宅に対してもなされているという設定にしておき、味方
役表見攻撃者(KMの妻、娘)もその攻撃でやられそうになる情景が展開する。この時、
味方役は、ターゲットの今後のことを心配する様子を見せて長話をし、ターゲットもこれ
には耳を傾ける。
 しかし、実際には瞬殺は成功しない。

 ここで、攻撃者側関連施設の影をターゲットに見えないようにする。
 また、すでに発行されたコマンドの球に反逆宣告発行告知(「関係者に告ぐ。この者は、
反逆を犯した。」等と関係者に告知する内容)の球を重ならせてコマンドの処理もできな
いようにする。


 ここに至り、ターゲットはホットラインでの会話で判明したと信じていた事実はでたら
めであり、その後の話も虚偽であると気づく。

 さらに、周辺住民に攻撃されていたということも、少なくともかなりの部分が虚偽では
ないかということに気づく。

 以降、ターゲットは本当の攻撃依頼者ないし攻撃者は誰か、またその方法が何かについ
て思い悩むことになる。



第5段階

 ターゲットの上記の悩みは解決しないまま、思考盗聴は継続する。

 攻撃者は、担当者、テクノ社社長の近親者であるTN、KMの妻、KMである。(やが
てターゲットがテクノ社すらその実質親会社と無関係であると感じ始めると、Nの代わり
にKMの別の分身が攻撃者となる。これは、テクノ社社長Nはその親会社と同系列の銀行
の元頭取という設定だったからである。)

 ターゲットは、IマンションやKM自体が架空の存在であり、すべてが攻撃機器による
演出だったことに気づく。

 この段階では、ターゲットの舌を直接振動させて小さな声を生じさせ、同時に耳の骨を
振動させてその振動音を加えて、それによりメッセージを伝える。
 また、腹の音を第1段階同様に出すが、それによって言葉を生じるようにする。
 さらに、おならの音についても同様にできる。

 ターゲットが面白いイメージを思い浮かべると表見担当者がそれを見て笑いの感情を起
こし、それをターゲットにシンクロさせて、それによってターゲットが笑いで噴きだすよ
うな激しく息を吐き出す動作をする。これにより、その音を聞いた家族に不審がられるよ
うに導く。
 さらに表見攻撃者が、ターゲットの舌を直接振動させた語りかけを所構わず行う。これ
によってもターゲットは家族に不審がられるようになる。

 ターゲットが思考盗聴から逃れられないことを嘆くと、KM役をしていた表見攻撃者は、
「ならばなぜコマンドを処理しないのか」と告げてコマンドを処理するように誘導する。
あるいは、「なんということか・・!」などと茶化すような感じで嘆いてみせたりする。

 ターゲットは、思考盗聴から免れるには死ぬしかないと思い詰め、自殺を検討し始める。
それでも、表見攻撃者達の態度は何ら変わらない。
 表見攻撃者はターゲットが心の中に思い浮かべた言葉の一つ一つをチェックし、知らな
い単語があれば、〜とは何か、と問い、答えない場合は、単語質問法による自白攻撃(も
しくははじめから単語質問法による自白攻撃)をおこなって情報を引き出し、それが面白
そうな秘密であれば「まだこんな秘密を隠していたのか」と勝ち誇り、つまらなければ
「お前はどこまでわれわれを侮辱するのか」と怒る。
 
 表見攻撃者は、自白攻撃が奏功しない場合等に、より情報の吸い取りが容易になると称
し、下腹部に対する攻撃を頻繁に行う。 

 あるいは、KMの妻役をしていた表見攻撃者は、ターゲットが心の中に思い浮かべた内
容やイメージに気になる点やつっこみたくなる点があればその度に、「ちょっとちょっと」
等と呼びかけていちいち文句をつける。

 切羽詰まったターゲットが、自らの受けた電磁波攻撃の被害内容をゲームの設定という
形で書き記しインターネット上にアップする。

 ターゲットは表見攻撃者や担当者との会話の内容から自分が攻撃されるに至った真の経
緯を探りつづけて真犯人の絞込みをしようとするが、なかなかうまくいかない。

 思考盗聴や秘密の探り出しは一向に衰える様子をみせない。

 ついにターゲットは自殺する。

    ────  ゲームの目的達成 (終了) ─────

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