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最終更新:2012年11月1日(木) 23時41分

原発作業員が訴える“違法な安全管理”

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 東京電力の社員は撤退したのになぜ雇われた自分たちには撤退の指示がなかったのか?福島第一原発の事故直後、高い放射線量の中で作業にあたった作業員の1人が会見し、労働安全衛生法に違反する違法な作業だったと訴えました。

 この映像が撮られた翌日の3月24日。事故から2週間がたっていましたが、爆発や火災が相次いだ現場では高い放射線との戦いが続いていました。そして・・・
 「協力企業の作業員3名に約170ミリシーベルト以上の線量を確認。うち2名は両足の皮膚に汚染を確認したため、現在病院に搬送中」(東京電力の会見、去年3月24日)

 3号機のタービン建屋の地下で電源ケーブルを敷設する作業をしていた作業員3人が極めて高い放射性物質を含む「汚染水」に足をつけ、被ばくしたのです。

 3人は病院に運ばれ、最大で238ミリシーベルトの被ばくをしたことが明らかになりました。このときに被ばくした3人とともに、現場で作業にあたっていた男性が、1日、事故後初めてカメラの前に立ちました。

 「(当時の状況は) やばいやばいという感じ。崩れてくるんじゃないかとか、中で爆発が起きるんじゃないかとか」(3人とともに作業をしていた男性)

 男性によりますと当時、東京電力の社員による作業班も近くにいましたが、3号機の地下で毎時400ミリシーベルトという高い放射線量を計測したため、現場から撤退したといいます。しかし、男性の作業班には撤退の指示がなく、危険を感じた男性は汚染水につかる作業は拒否。それでも11ミリシーベルトを超す被ばくをしました。

 「東電の社員の方は『とんでもない線量がある。400ミリシーベルト(毎時)を超えている』と。もう一声でチームのリーダーが 『撤収』という形で足早にその場を立ち去った。(私たちの班は)言ってることに聞く耳を持たず、そのまま作業はQB3$5$l$^$7$?!W!J9b@~NLHo$P$/$7$?#3?M$H:n6H$r$7$F$$$?CK@-!K

 男性は、関電工が「被ばくを最小限に抑えるような措置をせず、安全管理を怠っていた」として労働安全衛生法違反で告発するよう福島県の労働基準監督署に申し立てました。また東京電力に対しても、福島第一原発で働く全ての労働者の安全対策を徹底させるよう求めました。

 「危険作業はルールを守ってやらないと、これからの人も大変なことになる。私ら、いちばん下の末端の人たちはなかなか口を大きく開けて、問題を言うことができないので、これを機会に下の人間がモノを言えて、安全に仕事ができるようになればいい」(高線量被ばくした3人と作業をしていた男性)
(01日16:28)

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