Jヴィレッジの灯を絶やさない
東日本大震災から早や10ヶ月余りが経過しました。昨年12月16日、野田総理大臣が原発事故収束に向けた工程表の「ステップ2」完了を宣言し、同時に「事故収束」を宣言されました。しかし、県内各市町村、特に地元住民からは、早すぎる収束宣言に批判が相次いでいます。我々地元住民の感覚では、残念ながら「事故収束」とは程遠い感覚、状況と言わざるを得ません。しかしながら、「冷温停止状態」になんとか漕ぎつくことが出来たことは、明るいニュースではあります。更なる安全性の高いレベルでの安定状態である真の「冷温停止」が一日も早く実現されることを願って止みません。
震災及び原発事故直後数ヶ月は、Jヴィレッジに関し事実を歪曲した報道がなされ、その反響に不本意ながら対応せざるを得ない時期もありましたが、事実を少しずつながら発信することにより、徐々に沈静化していったように思います。
JFAサッカーナショナルトレーニングセンターであるJヴィレッジは、原発事故直後の昨年3月15日以降現在に至るまで、国及び東電に対し、事故収束のための前線・中継基地としての使用を許諾しています。そして、現在は東電の運営による中継基地として利活用されています。一日当たり平均約3千人の作業員の方々が時間差で来場し、防護服に着替え、福島第一原子力発電所へ行き、作業に従事、終了後はJヴィレッジに戻り、サーベイ(汚染検査)を受け、その結果必要に応じて除染をし、いわき市や湯本の宿舎に戻ります。施設に関しては、Jヴィレッジの一番の特徴であった11面の天然芝フィールドは、2面を除き駐車場、資材置き場、ヘリポート、汚染車両の除染場として利用されており、残念ながらJヴィレッジの以前の風景は見る影もありません。
気になる放射線量ですが、Jヴィレッジの所在地である楢葉町山田岡は警戒区域内では最も放射線量が低い地域(毎時0.35マイクロシーベルト、年間積算量が3.07ミリシーベルト)であることは、朗報です。
さらには、福島県及び地元楢葉町の復興計画の中に「Jヴィレッジの再生」が織り込まれましたが、これは1997年のオープン以来12700チーム、100万人を超えるサッカー愛好者が利用し、スポーツ振興と地域振興に大きく貢献してきたことの社会的価値と存在意義が認められたということでもあり、嬉しく思います。しかしながら、現状は厳しい環境に置かれていることには、変わりありません。
以上がJヴィレッジの現状ですが、使用許諾の条件としては、国及び東電は原状に復旧させることとなっています。故に返還時には元の状態になると確信しています。 現時点では、何年後に復旧、復興できるという目処は立っていませんが、Jヴィレッジの復興は、福島県の復興にも大きく寄与できると考えています。現在、福島の復興に関して、大きな障壁となるものの一つとして「風評被害」があります。この問題を克服し、払拭するには、長い年月を要すると考えられますが、Jヴィレッジの復旧、復興は風評被害払拭のための大きな可能性を秘めている、と確信しています。勿論科学的に安全であるという裏づけは必要ですが、宿泊滞在しスポーツ活動をすることに、支障のないレベルに放射線量が低下したならば、JFAやJリーグの理解と協力を得て、日本代表やなでしこジャパンの合宿誘致が出来ると考えています。これらのことが、実現できれば福島県の風評被害克服そして、払拭への大きな力になることは想像に難くありません。
その日がくるまで、Jヴィレッジの灯を絶やさぬよう頑張ってゆきます。
(株)日本フットボールヴィレッジ 副社長 髙田豊治
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