長崎−上海の空路週3便に
県議会の定例月議会は1日、総務、文教厚生、環境生活、農水経済の各常任委員会を続行。総務委では、長崎−上海の航空路線を週2便から週3便に増やす社会実験について、県は計画通り10月28日から実施すると表明した。
領土問題をめぐる日中関係の悪化を背景に実現性を問う声が複数の委員から上がった。これに対し県は9月24日に中国東方航空(MU、本社上海市)と最終確認したと報告。県によると「厳しい状況は長引くとみられるが、(就航以来)33年間築いた信頼関係で乗り切る」ことで認識が一致した。
県は集客策として、福岡−上海線を出張時に利用する県内企業を対象に、長崎−上海線への切り替えを呼び掛け、既に前向きな造船会社もあるという。このほか県は県産品を使った機内食を無償提供。MUは国内外151都市を結ぶ全線の機内誌・映像で本県のPRをする方針。
格安航空会社(LCC)春秋航空が1月に佐賀−上海線を就航したことから、県は「佐賀に対抗しなければ長崎−上海線は存続が危ぶまれる。勝ち残るには今がチャンス」と強調。日本の各都市と結ぶMUの空路について、冬季の増便延期や減便が相次ぐ中で唯一、長崎だけが増便されるとの見通しを示し、社会実験が終わる来年3月末以降の週3便定着に意欲を見せた。
採決の結果、週3便化の運航経費支援予算案を原案通り可決した。
|
|

|