大津中2自殺:資料に多数の「黒塗り」 第三者委は不満
毎日新聞 2012年10月29日 11時22分(最終更新 10月29日 11時43分)
大津市の市立中学2年の男子生徒が自殺した問題で、いじめの実態などを調べる市の第三者調査委員会は28日、第7回会合を市役所で開いた。この中で、委員会が市教委から追加で取り寄せた資料に多数の「黒塗り」があり、委員から不満の声が上がっていることが分かった。また、教師に続き今月下旬から、同級生からの聞き取りが始まり、28日、遺族への聞き取りも行った。
委員長の横山巌弁護士によると、生徒が自殺した後の学校や市教委の対応を検証するため追加資料の提供を受け、この分析を終えて校長らから聞く方針という。ただ、委員の一人は会合後の取材に「資料では、ここを消されたら困るというところに黒塗りが多く不愉快」と語った。
加害者とされる生徒には近日中にも委員長名で依頼の手紙を送る。また、来月9、18日に専門家を呼び意見を聞く勉強会を開くことが決まった。精神科医の斎藤環氏、津崎哲郎・花園大特任教授(児童福祉論)、森田洋司・大阪市立大名誉教授(教育社会学)の3人を予定している。【前本麻有、村山豪、千葉紀和】