Joaillerie I LOVE LOUIS VUITTON♪

LOUIS VUITTONのVIPルームでの時間が大好きな人文研究者のブログ


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また今日も心の傷が痛むことがあった。


何度「殺され」たらいいんだろう。


でも、生きないと。

居心地の良い場所だけにいるわけにはいかない。

闘わないと。


優しい時間と場所が私にはある。


そうやって生きるのもアリだと確信している。


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大学院時代の後輩と、Jean-Luc Godard(ジャン=リュック・ゴダール)の『Pierrot Le Fou(気狂いピエロ)』について語り合ったことがある。



Joaillerie I LOVE LOUIS VUITTON♪-気狂いピエロ



ゴダールの、あのシニカルな話の運び。

最後も決していい気分にはならない。

そして、虚しい滑稽さを感じる。

主人公のある意味、「自分のやり方ではない」死。

最後に映し出される海。

そのあまりにも、あまりにも、素っ気ないゴダールの視線のずらし方が本当にシニカル。



あの、ある居心地の悪さ。

でも、それが好きだった。


私と後輩は、それを求めていた。


妻とうまくいっていなかったフェルディナンは、マリアンヌという女性(元愛人だったかな)と行動を共にする。

やがて、フェルディナンはその居心地の良さに甘んじるようになり、マリアンヌはそれを嫌うようになった。

そしてマフィアと結託し、フェルディナンを消そうとするんだけど、その前に、フェルディナンはマリアンヌを射殺する。そして、途方に暮れて、まさに「気狂いピエロ」となって、上記のようにダイナマイトを巻き付けて、さて…となったところ、いつもの癖で、タバコに火を付けようとし、「あ!違う…こんなんじゃな…」ともがくも、爆破して死ぬ。自分のことだけ考えている男の最後は滑稽だった。いかにもゴダール的な演出。



そう、居心地の良さは…時に人をダメにするものだ。


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大学院時代のその後輩は、今はロンドン大学に行っている。

「僕は、こんなヤツですから」って。もう同じ30代。でもやるって。

相変わらず、傷つきやすいくせに、強がって、ちょっと哀れで。でも強い精神力があるから、大丈夫。

あんな目に遭ったのにね。何年もよく耐えたよね。


居心地が悪かろうと、必死に自分のすべきことを孤独でもやり遂げる。

そういうの、私たちの好む世界かもしれないね。


居心地の悪さは、人を成長させる。

病気だから、とか、どうのこうのと甘えたくない。


私はずっと病気のことを言わず、大学院時代も過ごした。


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また、連絡するから。


あと、君の言っていたプラハにも行っておいでよ。


薔薇を買うんでしょ。


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Joaillerie

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