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少女暴行、義足の被告に逆転無罪「物理的に不可能」

 2007年に少女(当時14歳)に乱暴したとして、強姦(ごうかん)罪に問われた福岡県飯塚市の会社員、北代(きたしろ)貴之被告(28)の差し戻し審の控訴審判決が31日、福岡高裁であった。陶山博生裁判長は「片方の脚が義足である被告が、犯行を行うことは物理的に不可能」として、求刑通り懲役3年6月の実刑とした1審・福岡地裁判決を破棄し、無罪を言い渡した。

 北代被告は飯塚市で07年11月、駐車中の乗用車内の後部座席に少女を押し込み、乱暴したとして起訴された。

 控訴審で被告側は、1審に続いて「義足の被告に少女の証言通りの行動はとれず、少女の証言には信用性がない」と無罪を主張。陶山裁判長は、1審で地裁が義足を使って行った検証について、「犯行時の座席位置など前提事実が誤っている」と指摘。「少女はシンナーを吸引して幻覚症状に陥っており、証言に疑いがある」と判断した。

2012年10月31日  読売新聞)
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