【ワシントン=行方史郎】ハリケーン「サンディ」の影響で、米ニューヨーク州とニュージャージー州で運転中だった原発3基が29日から30日にかけて停止した。米原子力規制委員会(NRC)が発表した。いずれも原子炉の冷却機能は確保されており、いまのところ安全上の問題はないという。
ニューヨーク州のナインマイルポイント原発1号機とインディアンポイント原発3号機では原子炉が自動的に緊急停止。いずれも送電網の障害が原因とみられる。ニュージャージー州のセーラム原発1号機は、川から水を取る循環水ポンプが故障し、手動で原子炉を止めた。
また、燃料交換のため停止中だったニュージャージー州オイスタークリーク原発では、取水口の水位が一時、警戒レベルを超えた。電力会社は、NRCが定めた4段階の緊急態勢のうち下から2番目の「警戒」を宣言して事態を注視している。