2012年10月26日

イノベーション大賞、候補に東京のLED企業

 宇部市は25日、第5回イノベーション大賞の認定候補として、東京都港区の電気機械器具卸売業ブルーウェーブテクノロジーズ(坂本眞一社長)の「高効率LED(発光ダイオード)照明ユニバーサルスポット等製造事業」を選んだと発表した。市内の産業団地への進出が確実になった時点で正式に認定し、操業開始後、事業奨励金1億円を交付する。

 同社の計画は、県産業技術センターがある宇部新都市に約9000平方㍍の事業用地を取得し、商業施設向けの高効率LED照明器具、ビルエネルギー管理システムと連動した照明制御装置、舞台やテレビスタジオなどで使用されるLED演出照明器具を生産する新工場を建設するというもの。
 これまでは工程別に複数の工場を経て生産していたが、ほぼ全ての工程が完結できるようにして徹底したコスト削減と納期短縮を図る。
 長年、社会福祉に携わっている坂本社長の「障害者に光の当たる職場をつくりたい」という方針の下、新工場は障害者雇用を積極的に推進し「重度障害者多数雇用事業所」を目指す。雇用を通じて障害者が経済的に自立できる支援体制を社会貢献の立場で展開する。操業開始は2014年1月を予定。従業員32人のうち19人は障害者を採用する考え。
 同社は、岡山市で舞台や建築等で使用される各種演出照明器具や業務用音響設備等の設計・委託製造・販売を手掛けるグラフィカ(坂本社長)を母体に昨年9月に設立された。
 イノベーション大賞は企業誘致の目玉として2010年から始まった。これまで4回の募集で、3社が認定され、産業団地で事業を展開している。県外で宇部に縁がない企業が選ばれたのは初めて。

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