石川のニュース 【10月25日02時36分更新】

ダイエー跡の複合ビル、来月着工 「ル・キューブ金沢」

11月中にビルが着工する旧ダイエー金沢店跡地=金沢市袋町
 金沢市武蔵地区の旧ダイエー金沢店跡地で複合商業ビル建設計画を進める「だいいちグ ループ」(加賀市)は、ビルの名称を「ル・キューブ金沢」とし、11月中に着工する方 針を決めた。24日までに大規模小売店舗立地法(大店立地法)に基づき石川県に届け出 た。ビルは地上10階建てで、テナントは「食」を中心とし、2014年春の開業を予定 。北陸新幹線金沢開業を控え、金沢都心軸の一角を占める武蔵地区の集客力向上が期待さ れる。

 ル・キューブ金沢は延べ床面積1万974平方メートルで、うち店舗面積は1940平 方メートル。立方体(キューブ)が積み重なったような特徴的な外観となる。通りに面し てガラス張り部分を多く取り、周辺景観に配慮して外壁の一部に格子柄を採用した。山下 設計(東京)が設計を手掛けた。

 1〜3階の商業フロアは食、味、健康のテーマごとに特徴付け、だいいちグループの「 福うさぎ」ブランドの菓子店が基幹テナントとなる。その他テナントの選定も詰めの段階 に入っている。

 4階は事務所フロアで、グループ会社の本社機能を移す計画もある。5〜10階は賃貸 マンションで、単身者向けの1DKを主とし、2LDKも設ける。地下に駐車場があり、 地下道「むさしクロスピア」と接続する。バス利用者の待合スペースも敷地内に確保する 。

 だいいちグループは菓子製造販売を主力にグループ企業を全国展開する。ダイエー跡地 は10年、だいいちコンフェクショナリ(加賀市)が取得していた。

 だいいちグループの北川信夫社長は「建物そのものをショーウインドーに見立てて構想 した。地産地消につながる地元の素材を使った菓子の展開も検討したい」と語った。

 建設地は金沢駅から徒歩15分圏内にあり、「四つ葉のクローバー」と呼ばれる国道1 59号むさし交差点に面する。四つの角地で唯一空白地となっていたダイエー跡の再開発 により、北陸新幹線金沢開業の約1年前に「四つ葉」がそろう。

 地元では、近江町市場をはじめとする周辺施設とともに、「食」の集積による集客力向 上へ期待感が高い。武蔵活性化協議会の中島祥博(よしひろ)会長は「一緒に地区の振興 策を進めたい」と話した。28日に金沢市の近江町交流プラザで地元説明会が開かれる。


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