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ソーシャルメディア進化論2012
【第16回】 2012年10月30日
著者・コラム紹介バックナンバー
武田 隆 [エイベック研究所 代表取締役]

【名越稔洋氏×武田隆氏対談】(前編)
新旧ゲーム屋対決――ソーシャルゲームはゲームじゃない!?

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老舗ゲームメーカーと新興ゲームメーカー対決の行方は

名越 そうなんです。もともとゲームが好きで、スマホを持っているというユーザーは多い。みんなデバイスは持っているんだから、血眼になってユーザーを奪い合う必要はないと思っているんです。

武田 一部のファンとゲームを育てていけばいい、と。

名越 はい。そうすれば、ゲームはこれからも長生きできると思います。

武田 今後、老舗の本格派ゲームメーカーがソーシャル市場にどんどん進出してきそうですね。新興のソーシャルゲームメーカーとの対決の行方は、どうなっていくのでしょうか。

課金重視のソーシャルゲーム業界に風穴をあける。老舗ゲームメーカーの見据える未来のゲーム業界とは。

名越 状況としては、いわゆる家庭用の据え置きゲーム機が廃れていくと思っています。iPodなどの普及で、ステレオコンポが家庭からどんどんなくなっていったように、一度部屋に置かれなくなった物って、もう居場所がなくなるんですよ。ゲーム機はやがてそうなると思います。そこで、人々がメインにゲーム機として使い出すのが、タブレットPCだと予想しています。

武田 ソーシャルゲームはタブレットPC中心になる、と。

名越 はい。据え置きゲーム機とスマホの中間地点として、タブレットPCに集約されていくと思います。それが、僕の考える3年から5年後の予想図。タブレットなら、ムービーの見やすさも操作性も、スマホより格段によくなります。それに向けて、物語性の高い、ゲームとして骨のあるものが、ソーシャルゲームにも多く出てくるはずです。

武田 そうなると、名越さんのフィールドになってきますね。

名越 課金重視のゲームにハマっているユーザーに、もっとおもしろいものがあるよと伝えるべき時期が来たんじゃないかと思っています。ゲームは所詮、娯楽であり、暇つぶしです。それでも僕らは、人生の1ページになりうるおもしろさや感動を提供できるという、自負があります。

武田 新旧ゲーム屋対決。その行方に目が離せなくなってきました。

※この対談の後編は、11月13日(火)に配信予定です。


  【編集部からのお知らせ】
大好評ロングセラー! 武田隆著『ソーシャルメディア進化論

定価:1,890円(税込) 四六判・並製・336頁ISBN:978-4-478-01631-2

◆内容紹介
当コラムの筆者、武田隆氏(エイベック研究所 代表取締役)の『ソーシャルメディア進化論』は発売以来ご高評をいただいております。
本書は、花王、ベネッセ、カゴメ、レナウン、ユーキャンはじめ約300社の支援実績を誇るソーシャルメディア・マーケティングの第一人者である武田隆氏が、12年の歳月をかけて確立させた日本発・世界初のマーケティング手法を初公開した話題作です。

「ソーシャルメディアとは何なのか?」
「ソーシャルメディアで本当に消費者との関係は築けるのか?」
「その関係を収益化することはできるのか?」

――これらの疑問を解決し、ソーシャルメディアの現在と未来の姿を描き出した本書に、ぜひご注目ください。

※こちらから、本書の終章「希望ある世界」の一部を試し読みいただけます(クリックするとPDFが開きます)。

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内容目次
序 章 冒険に旅立つ前に
第1章 見える人と見えない人
第2章 インターネット・クラシックへの旅
第3章 ソーシャルメディアの地図
第4章 企業コミュニティへの招待
第5章 つながることが価値になる・前編
第6章 つながることが価値になる・後編
終 章 希望ある世界

 

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武田 隆(たけだ・たかし) [エイベック研究所 代表取締役]

日本大学芸術学部にてメディア美学者 武邑光裕に師事。「日本の伝統芸術とマルチメディアの融合」を学ぶ。1996年、学生ベンチャーとして起業。企業のウェブサイト構築のコンサルテーションを足掛かりに事業を拡大し、多数の受賞を得るも、企業と顧客の距離が縮まらないインターネットサービスの限界に悩む。クライアント企業各社との数年に及ぶ共同実験を経て、ソーシャルメディアをマーケティングに活用する「企業コミュニティ」の理論と手法を独自開発。その理論の中核には「心あたたまる関係と経済効果の融合」がある。システムの完成に合わせ、2000年同研究所を株式会社化。その後、自らの足で2000社の企業を回る。花王、カゴメ、ベネッセなど業界トップの会社から評価を得て、累計300社にシステムを導入。当ドメインでは日本最大。コミュニティには60万人を超える消費者が集まる。1974年1月生まれ。海浜幕張出身。


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