日本海、オホーツク海にメタンハイドレート 研究チームが回収成功

2012.10.30 05:00

明治大などの研究チームが秋田沖で採取したメタンハイドレート=29日、東京都千代田区

明治大などの研究チームが秋田沖で採取したメタンハイドレート=29日、東京都千代田区【拡大】

 北見工大と明治大などの研究チームは29日、日本海やオホーツク海の海底で、天然ガスの成分を含む「メタンハイドレート」を発見、回収に成功したと発表した。調査が進む太平洋側に加え、日本海側にも広く分布している可能性があり、次世代の国産エネルギーとして期待が高まる。

 研究チームの調査で、北海道網走市沖のオホーツク海と、秋田、山形、新潟、各県沖合の日本海の海底でメタンハイドレートを発見。極めて浅い場所で見つかったことで、比較的容易に採掘できる可能性があるという。島根県の沖にも存在を示すガスの柱を確認した。

 日本海側では2004年に上越沖で発見されたが、太平洋側と埋蔵状態が異なるため、「採掘技術が確立されていないので、太平洋側を優先している」(資源エネルギー庁)。

 研究チームは今後、調査範囲を広げ、埋蔵量などを調べる方針。明治大の松本良・特任教授は「メタンハイドレートへの期待が高まっており、研究成果を結集したい」と話した。