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2010-08-29

朝鮮学校を政治利用しようとする右や左の皆さんへ。(追記あり)

↓このニュースや、関連した一連のニュース、そしてそれに対するブクマを見ていてつくづく思うこと。

朝鮮学校無償化 結論先送りへ

 

 最初に書いておくと(何度かこのブログで書いたことでもありますが)、私は朝鮮学校を学校として認定することには懐疑的だし、高校無償化の対象にするのも慎重であるべきだと思っています。

 

 ……と書くと、

「不当な朝鮮人差別だ!」

 といった批判があるとは思います。

 

 一方、慎重論の立場の人からは、

反日教育をしている学校を支援してやる必要はない」

 とか、

拉致問題・核開発が……」

 といった話が出てくることと思います。

 

 ただ、私としては、それらは全て、この問題の中では重要性の低い……というか、本来関連づけてはいけない論点だと思うのです。

 

 唯一重要なのは、

「朝鮮学校は高校相当の教育を行っているのか」

 という点ではないでしょうか。

 

 日本の学校(学校教育法第一条に定められた、いわゆる「一条校」)は、設備や人員について厳格な基準があり、教育内容についても、学習指導要領をはじめとする基準を満たすことが要求されています。

 

 従って、誰かが自前のテキストを用意して自宅で私塾を開き、中卒の生徒を募集した上で、

「本校は高校生と同年齢の子どもに教育を施している。つまり本校は高校である」

 と言っても認められません。

 

 つまり、これらの基準を定めることによって、国内の学校に通う児童・生徒は、ちゃんとした教育を受けられることが保障されているわけです。

 

 朝鮮学校関係の議論で、極端な人の中には、

「一条校以外は支援の対象から外すべきだ」

 という意見がありますが、私としては、それは狭量すぎると思います。

 

 学校教育法や学習指導要領というのは、本来「我が国の未来」を考えて定められるもので、インターナショナルスクールのような、外国人のための教育はそもそも想定していませんから。*1

 ですから、一条校でなくとも、高校相当の教育を行っているなら、支援の対象に含まれるべきだと思います。

 

 そして、そこでは思想的に反日であるとか、北朝鮮と日本が外交的に緊張しているとかいうのはどうでもよいことです。

 日本の学校を出た人の中にだって、いわゆる「反日」的な思想を持った人はいくらもいるわけですし*2、我が国は思想・信条の自由を保障していますから。

 

 例えば、我が国は、中華学校卒業生には大学受験資格を認めていますが、仮に将来、日本と中国の外交関係が緊張したからと言って、(教育内容に変化がないのに)これが取り消されるようなことはないし、あってはいけないのです。

 

 一方、仮に朝鮮学校が十分な水準の教育を行っていないのだとしたら、それで迷惑を被るのは生徒たちです。

 それを日本政府が支援するのは、差別と戦っているというより、むしろ、朝鮮学校出身者の知的水準が低くなるよう支援するようなものです。

 

 よく、

「インターナショナルスクールには大学受験資格が認められているのに、朝鮮学校に認めないのは差別だ」

 とかいう主張をする人がいますが、それは事実誤認です。

 

 実際には、日本政府も、なんの審査も基準もなく、各種インターナショナルスクールに支援をばらまいているわけではありません。

「学校教育法施行規則及び告示の一部改正について」

 で示されているとおり、まず第一に「評価団体による評価」という視点があります。

 

 世界には、WASC、ACSI、ECISといった教育認定機関があります。

 日本政府はこれらの団体による認定を受け入れています。

 このため、これらの団体が「教育機関としての水準に達している」と認めれば、大学の受験資格が得られるわけです。

 

 また、「本国での位置付けを尊重」という考えかたもあります。

 

 前述の認定機関が欧米に偏っている、という批判もあったことから、本国において高校相当と認められている教育機関ならば、個別に認定する、ということです。

(言い換えれば、本国政府を教育認定機関と見なす、ということだと思います)

 

 で、朝鮮学校はどうか。

 

 彼らは教育認定機関の認定は受けていません。残念ながら。

 

 本国での立場……。

 朝鮮学校に「本国」は存在しません。

 

「北朝鮮だろ」

 という意見もあるでしょうが、それは事実ではありません。

 朝鮮学校は北朝鮮の出先機関ではありませんので。建前上は。*3

 

 あえて「本国」を考えるとしたら、それはいつか誕生するかも知れない統一朝鮮、あるいは、すでに存在しない「大韓帝国」でしょう。

 どっちにしても今は存在しませんので、朝鮮学校は「本国」の認定を受けてはいないのです。

 

 ……と言うと、

朝鮮半島が分断されているのは、日本にも歴史的責任があるじゃないか」

 という声もあろうかと思います。

 

 それはその通りですが、それとこれとは切り離して考えるべきです。

 

 例えるなら、冤罪死刑に処されてしまった死刑囚のようなものです。

 

 その人が死んだのは日本政府の責任です。

 しかし、だからといって、生きていると認められるわけではありません。

 その人名義で親権を得ようとしたり扶養親族として申請したりしても、窓口で

「だって死んでるでしょ」

 と言われるでしょうし、それに対して

「殺したのは日本政府ではないか!」

 とか叫んでも認められないでしょう。

 

 同様に、朝鮮学校に「本国」が存在しないのは、ある程度日本の責任ですが、だからと言って、朝鮮学校がどこからも教育水準の認定を受けなくていいことにはならないのです。*4

 

 だから、

「インターナショナルスクールは認めるのに朝鮮学校は認めないのは不当な差別だ」

 というのは、各校の実態の違いを無視した不合理な空論なのです。

 

 というか、教育問題を語るにあたって、教育水準の問題を度外視する人って、教育機関をなんだと思ってるんでしょうか。

 

 ともあれ、ここまでまとめると、

 

・高校相当の教育を行っているなら支援すべき。そうでないなら支援してはいけない。

・政治思想や外交関係、歴史問題など、教育水準と無関係なことを勘案すべきではない。 

 

 ということになります。

 

「政治や外交の問題を絡めるべきではない」

 と言いつつ、同じ口で強制連行の話とか持ち出してくるダブスタな人もしばしばいますが。

 

 とはいえ、「そもそも本国が存在しない」という特有の事情があるのも確かですから、朝鮮学校が直接日本政府の審査を受ける、という道もあってしかるべきかとは思います。

 

 で、先日、文科省専門家会議が、朝鮮学校の審査を行って、

“「日本の高校の教育課程に類する」との報告をまとめた”

 というニュースがありました。

http://www.47news.jp/news/2010/08/post_20100828020504.html

 

 正直なんだか釈然としないし、そもそも「類する」ってなんだよ、という疑念もあったのですが、ちゃんとした審査が行われて「高校相当」と認められたならまあいいんじゃないか、と思いました。

 

 ただ、将来にわたってその水準を保障する仕組みは必要なんじゃないか、という気はしましたが。

 

財務諸表は毎年確認を受けるよう義務付ける”

 とあるだけで、教育内容についてはチェックしない模様でしたから。

 

 ところが、その後産経新聞から続報があってですね。

 

【朝鮮学校無償化】 「思想教育」「反日教育」は判断材料にせず 文科省が説明

http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100810/kor1008100130001-n1.htm

 

 なんというか……。

 文部科学省が、北朝鮮による独裁政治の思想教育や歴史教育は適用の判断材料としていないことが9日、分かった。産経新聞の取材に、文科省初等中等教育局が認めた。

 それは、まあ、当然のことですよ。

 

 ところが、

 文科省初等中等教育局の説明によると、数学や理科、国語といった日本の高校と同じカリキュラムが、朝鮮学校にも外形的にそろっているかが主な検討材料となっており、教科書の内容などについては判断材料にはなっていないという。

 

「外形的にそろっているかが主な検討材料」。

 

 なんか難しいこと言っていますが、要するに

「時間割表は確認したけど、それぞれの時間で何を教えてるかはチェックしなかった」

 ってことですね。

 

 この税金泥棒ども!

 

 なんというか……なんというか。

 

 お前ら何しに行ったんだよ。

 

 で、これを受けて産経新聞が何を言うかと思えば、

 朝鮮学校では、歴史教科書で、金賢姫(キム・ヒョンヒ)元北朝鮮工作員による大韓航空機爆破事件を「南朝鮮(韓国)当局のでっちあげ」と教え、主体(チュチェ)思想など独裁政治に利用される思想教育が行われているが、こうした点は問題にしていないことになる。

 問題はそこじゃないだろ!

 

 もう……もうね。

 

 お前ら本当に、教育に何の興味もないのな。

 

 最後に、「北朝鮮問題に詳しいジャーナリスト萩原遼氏の話」として、

 朝鮮学校では、カリキュラムで『歴史』などとしながら思想教育を行うなど、何をしているか分からない。

 カリキュラムを見ただけでは不十分。いくらでも改竄(かいざん)が可能だ。

 国が公費を投じるならば、ほかの高校と同じように、学習指導要領に基づいた教育が行われることを条件とすべきだ。

 文科省と専門家会議が、きちんと内容を確認しないとすれば、おかしい。

 「学習指導要領を基準に」というのは、つまりインターナショナルスクールは軒並み切るべきだ、といっているわけで、私自身は賛成しませんが。

 

 しかし、カリキュラムを見ただけで“審査”しました、というのは……バカたれだと思います。

 

 以前、日本の高校でも、本来必修であるはずの「世界史」が、書類上ではやったことになっていて、実際にはやっていなかった、という問題がありました。

 

 常時文科省の管理下にある日本の高校ですらそんなことが起きるのに、ほとんど実態のわかっていない朝鮮学校を審査するに当たってそんなザルなチェック態勢でどうするのかと。

 

 萩原氏、『歴史』と称して思想教育を行うことに触れています。

 ここで問題にすべきは、「思想教育」の内容が北朝鮮寄りだ、ということではありません。(産経はそこを問題にするつもりでしょうが)

 問題なのは、その分、『歴史』の教育をやっていない、ということです。

 

 ソ連時代のジョークに、こんなのがあります。

 料理が下手な女性がいた。

 とうとう夫が業を煮やし、料理教室に通うよう勧めた。

 

 そして半年ほどたって、夫は、受講の成果を見たいと思い、妻に料理を作ってくれるよう頼んだ。

 

 ところが、できあがった料理は、肉は黒こげ、野菜は生煮えで、相変わらずひどいものだった。

 

「料理教室で半年も何を習ってきたんだ!」

「ごめんなさい、あなた」

 妻は謝って答えた。

「でも、授業は、まだ十月革命のところまでしか進んでいないのよ」

 政治教育の問題は、それに時間を割くあまり、本来行うべき教育内容が押しやられてしまうことにあります。

 

 北朝鮮でも、何かというと政治教育、マスゲームの練習などで授業がつぶれ、充分な教育はできない状態にあるようです。

(逆に言って、十分な教育を行った上で「同志将軍万歳」を教えるなら、それはまあ自由なわけです)

 

 一般の日本の小中学校などに関しても、

義務教育で、借金の怖さとか、資産の運用についての基本的な考え方を教えるべき」

 とか、

プログラミングの初歩を義務教育に取り入れるべき」

 とかいう、それ自体は大変もっともなことをおっしゃる方が良くいます。

 

 でも、そういう人は大抵、

「その代わりに何をカットするのか」

 という点には触れません。

 

 教育というのは有限の資源です。

 教員の教材開発の労力もそうですが、何より、子どもが教育を受ける時間は限られています。

 

 そこに、金融教育だのプログラミング教育だの政治教育だのを押し込んだら、それ以外の何かが押し出されるわけです。

 

 そういう点をこそ問題にすべきなのに、

「反日教育を許すな!」

「いや、思想・信条の自由は認められるべきだ!」

 とかいうことばかり論じる人たちは、結局、どいつもこいつもこの問題を政治問題だと考えていて、まともに教育問題を考える気がないんだろうな、と思います。

(文科省の「審査」だって、最初から結論が決まってるからザルだったんでしょう。まさに「外形的な」審査だと言えます)

 

 朝鮮学校の法的位置づけについては色々な意見があるでしょうが、とにかくそこに生徒が通っているのは事実。

 

 だから支援すべきだ、というのではなく、子ども達に十分な教育を保障するにはどうすればいいか、という点をこそ議論すべきであるのに、やれ拉致問題だ核開発だ、差別だ強制連行だと、左右どっちも朝鮮学校問題を政治利用することしか考えていない風情でうんざりします。

 

 子どものことを考えろよお前ら。本当に。

 

追記

 

 色々ブクマ等でご意見を頂いてるんですが、一つだけ。

 

「一条校として認定を受けている日本の高校の中にも、相当レベルの低いところはあるのでは」

 というご意見があります。

 

tikani_nemuru_M

>まともに漢字の読み書きができなかったり分数の計算もできなくても卒業できる日本の高校はいくらでもあるんだが。朝鮮学校に「だけ」水準を求めるの?

 

kanchii

>「外形的にそろっているかが主な検討材料」これ以上の口出しは無用。審査厳しいと高卒の資格を持てない人がいっぱい出てくる。今の日本で中卒は不利。

 

 確かに、いわゆる「底辺校」と呼ばれるような学校の中にはかなり想像を絶するところもあり、先生方はものすごい苦労をされているようです。

 

 ただ、私としては

「それは高校の問題じゃないんじゃね?」

 と思います。

 

 孫引きになってしまいますが、

「頭が悪い?社会が悪い! - 書評 - ドキュメント高校中退」(「404 Blog Not Found」様)

http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51302923.html

本書に登場する中退生たちの学力は、本当にひどい。どれくらいひどいかというと、これくらい。

 

P. 24

 この高校では、定員割れすると中学からの成績がオール一でも入学できる。

 高校入学まで、小学校低学年レベルの学力のまま放置されている生徒が相当数いる。

 そのため、教師は一から一〇〇まで数えさせるといった補習授業をするのである。

 順番に数えていけば数えることができても、では

「55の次はいくつ?」

 と聞くと、一〇%の生徒はできない。

 SA高校の生徒にとって数字の理解は三〇までで、それ以上の数を概念として理解することはむずかしいようだ。

 一円玉、五円玉、十円玉をいくつか出して、

「全部でいくらになる?」

 と聞いてもわからない生徒もいる。

「一五三二五は?」

 と聞いても、高校三年生になっても読むことすらままならない。

 

「九九が言えない」というレベルではない。私の小学二年生の次女より学力が低いのだ。これでは「おつかい」すら任せられない。ましてや就職は難しい。

「一円玉…五円玉…十円玉…一円玉…十円玉。はい、これ全部でいくら?」

 という授業を「高校相当」と見なすのはなるほど無理でしょう。

 

 しかし、「SA高校」の授業が小学校低学年並みなのが、職員の能力や制度的な欠陥に原因があるのかというと……どうなんでしょう。

 

 いや、公立小学校勤務、という職業上、

「子どもが勉強できないのは教師の責任だ」

 と考えるようにしつけられているので(思想教育!)、こう言うのは抵抗があるのですが……。

 

 でも、

「55の次はいくつ?」

 に答えられない高校生、というのは、本人も知的に何らかの問題を抱えているように思います。

 

 高校進学率が90%を超えるということは、そういう子も高校に通うようになった、ということなのです。

 その相手をする先生方は、もちろん高校教員としての免許を持っていますし、教科書だって検定済み、校舎・教材だって一定のものがそろえられているはずです。

 

 ただ(理由は知りませんが)、その学校には、基礎的なレベル(婉曲表現)からの教育が必要な生徒が集まっている、ということなんじゃないでしょうか。

(もちろん、そういう生徒を入学させること、そのうえ「高校卒業」資格を与えてしまうことへの批判はあろうかと思いますが……)

 

 だから、そういう学校は、現状はどうあれ、仮に普通の高校生並みの能力を持った生徒が入学してきた場合には、ちゃんと高校並みの授業を行う機能を具えているはずだ、と思うのです。

(……まあ実際には、教師が「普通の」授業に不慣れだとか、他の子をサポートするのに教師が手を取られるとか、ハンデもあるでしょうけど)

 

 翻って、朝鮮学校はどうか。

 

 ひょっとして、子どもの能力がどうであれ、そもそも“高校相当”の教育を行う意思も能力もないんじゃないのか?

 ……という点を懸念しているのです。*5

 

 ですので、

 

「……朝鮮学校って、ちゃんと高校並みの授業が出来るの?」

 に対して、

「日本の高校だってレベルの低いところがあるじゃないか!」

 というのは若干筋の違う反論であろう、と私は思います。

*1: 帰国子女のために外国語の出来る教師を……といった配慮は公立の小学校でも見られますが、その目的は
「帰国子女がスムーズに日本社会に溶け込めるように」
 というところにあります。
 学習指導要領は、日本語を「国語」、日本の地理を「我が国の国土」として扱っています。
 それはまあ当然のことなのですが、その枠内で日本人以外のアイデンティティを持った人間を育てるのは困難だろうとも思います。

*2: 私自身、ネット右翼のみなさんから見たら「反日サヨク」でしょう。

*3: 仮に
「本国は北朝鮮です」
 ということにしても、日本は北朝鮮の審査の妥当性を判断する資料がありませんから、やっぱり認められないでしょう。
 そもそも、北朝鮮政府が、朝鮮学校についてきちんと調査し、その水準を保障できるとも思えませんし。

*4: なお、韓国併合がなかったとしたら、大韓帝国がその後どんな運命を辿ったか、という歴史のifを議論するつもりはありません。
 それはこの記事の本題ではないし、私の手に余りますので。

*5:朝鮮学校に通ったわけでもないのに疑うとは何事か、というご意見もあるでしょうが、普通の教育機関は常時そういう疑いをかけられて、その疑念を晴らし続けながら運営してるわけですから……。

通りすがり通りすがり 2010/08/29 20:47 映画「GO」の朝鮮学校の生徒のセリフを思い出します。
先生「貴様それでも朝鮮人か!?」
生徒「僕たちは国を持ったことはありません!」

未来のある子どもたちすべてが、心健やかに育ってほしいものです

   2010/08/29 21:09 教育・政治・経済を一緒に考えないと…
政治ばかり口にする人間も教育ばかり口にする人間もどうなのかなぁ^^;
もっと多角的に今の事象を見て欲しい

abcabc 2010/08/29 21:12 教師の質に最大の問題が潜んでいる予感。

博士課程修了したけど就職(研究)できない人を週3日位で年300万円位で講師とすることが解決への糸口かと。

http://swinglike.ojaru.jp/

filinionfilinion 2010/08/29 21:14 >通りすがりさん
>未来のある子どもたちすべてが、心健やかに育ってほしいものです
 
 まったくですね。
 私自身、いわゆる「民族教育」そのものを否定するつもりはないのですが、教育は子ども達の未来のためにあるべきだと思っています。
 
> さん
>もっと多角的に今の事象を見て欲しい
 
 多角的に物事を見るのと、いろんな問題をごっちゃにするのは違いますよ。
 
 例えば、食品の安全性を検査する機関が
「安全性・政治・経済を一緒に考えないと…」
 とか言い出したら不安でしょう?
 
 多角的に見るのも大事だけれど、必要な問題だけを切り出すのも同じくらい大切なことです。

orz66orz66 2010/08/29 23:35 全国の理事長たちが学校を私物化して何億もの金を使い込んでるのも問題だね。

filinionfilinion 2010/08/30 02:55 id:orz66さん
 
 この記事の内容を一言で要約しますと、
「それはそれ、これはこれ」
 です。

ばすろばすろ 2010/08/30 08:06 そうだよね、原爆症の認定も、科学的に因果関係が分かる基準に基づいて判断されるべきだよね。
症状から見て原爆症の疑いがあるからといって、それだけで認定されてはダメだよね。

伸び犬伸び犬 2010/08/30 11:10 ただまあ、ここで投入されるのは税金なわけですよね。
日本国の税金が、日本人の生命や財産を脅かそうとする(過去に脅かした)国家の体制を賛美する組織が運営している学校に使われて良いのか、という問いに対して、誰かが何らかの結論を出す必要もあると思います。究極的には納税者(≒有権者)が納得すれば良い話なのですが、左派がこの点に触れようとしないからこそ、右派も攻め易しと踏んで盛んに喧伝するのでしょう。

あの学校に通っている生徒を幾人か個人的に知っていますが、「染まりきって」しまってる子達も少なくなく、むしろ通わせている親の方が冷めているという、不憫で仕方がない状態でした。学校を一歩出たら周囲の日本人全てが敵だと洗脳されているようなものです。それが彼らの幸福に繋がるのか、その点を問題提起する人が左派にすら居ないというのが彼らの不幸なのかも知れません。

もう一つ問題なのは、この件に関する審査や協議を行う機関が非公開という点です。議事録どころかメンバーの名前すら公開されていないと聞きます。そのためどんな経緯で是非が決まるのかが全く見えて来ないのです。

> 「外形的にそろっているかが主な検討材料」。

表紙には「物理B」と印刷され、一頁目をめくると金日成の「武勇伝」がズラズラと…というケースも考えられるわけですね。

shambleaushambleau 2010/08/30 22:08 朝鮮学校に投じた税金が、回り回って、将軍様の懐に入るのはいやだな。その可能性がある限り、朝鮮学校を無償化の対象にするのは反対。

berobero 2010/08/30 22:10 この件に関しては以前調べたのですが、
韓国学校は無償化なので、少なくとも「朝鮮人差別」ではないですね。

これは本国(韓国)で学校として認可されているか、一条校である(=文部省の基準に従って日本で学校として認可されている)ため。
後者はたぶんミッション系学校が文部省の学習指導要領に加えて英語やキリスト教をやるように、韓国語や民族教育をやってんのかな?

朝鮮学校は落としどころがわかりません。

> 朝鮮学校が直接日本政府の審査を受ける、という道もあってしかるべきかとは思います。

これは難しい問題と思います。建前として日本政府(文部省)の基準は教育上必須の条件のはず。
審査が文部省の基準と異なるのであれば、a. 差別して必須の教育をしていない(か b. 基準が間違っていて日本の学校は余計なことを強制している)
ことになります。そして文部省の基準に従うということは一条校になることを意味します。

韓国学校はその上で一条校になるという道をとったのではないかと思いますが。

伸び犬伸び犬 2010/08/30 22:12 ついでに言えば、政治的に公平中立な教育という物は存在しないと考えるべきでしょう。

どの国の公教育も、自国の利益を最大化する前提で構築されています。アメリカの大半の公立小中学校で星条旗に向かって「忠誠の誓い」を唱和するのは知られた話です。実質的に北朝鮮の支配下にある朝鮮学校もまた、北朝鮮の利益が最大になるような体制た組まれているのも自然な事だと言えます。
問題は、現状はそれが日本の利益とバッティングする状況だという点です。核開発を肯定し、ミサイル発射を人工衛星だと強弁し、野放図な兵器輸出、拉致問題や各種国際犯罪を陰謀だと決めつける姿勢は、明らかに我が国の利益と競合していると言えます。
それは即ち、左派が訴える「思想信条の自由」とか「教育の自由」を保障する我が国の体制そのものの否定でもあります。それに対して日本はどういう姿勢を示すべきかという観点も、この問題を論じる上で不可欠のように思います。

ぶっちゃけた話、彼らはあの建物の中で「日本人は如何なる手段を用いてでも一人残らず殲滅・根絶すべき邪悪な民族である」という教育を受けているわけです(今現在もその指導書は使われていると聞きます)。そんな行為に日本国は税金を使って支援すべきなのかどうか。
左派は「すべきではない」とは絶対に言いません。が、しかし「すべきである」とも口が裂けても言いません。右派はそこを突いてくるわけです。

turimotonaokiturimotonaoki 2010/08/31 02:01 この記事の主張には色々引っかかる点も有りますが大まかには賛成です。


>子ども達に十分な教育を保障するにはどうすればいいか、という点をこそ議論すべきであるのに
>子どものことを考えろよお前ら。本当に。

この意見は只の綺麗事ですね。
朝鮮高校を授業料無償化対象校と認定すべきか否かという問題で最も注意すべきは、その判断が教育基本法を筆頭とした日本の法律に従っているか否かだと思います。
「子どものことを考える」というお題の下では、非現実的だったり極端だったり法に反したりする提案が出る上、どういう提案が「子供の事」を考えた事になるのか答えが無いので意見が纏まりっこありません。
朝鮮高校という、国際政治・歴史・利害・思想・諸々が絡む問題に「子供の教育」「子供の権利」といった綺麗事は、自らの利益や思想に基づいた意見の真意を隠す道具として利用されるだけです。この問題では「子供の事を考えた意見」なるものを求めたとしても、それをお題目に掲げた別の意見が引っ掛かるだけです。

tikani_nemuru_Mtikani_nemuru_M 2010/08/31 19:30 ブクマコメに追記で応答さんきゅ。

さて、ガキのためになることを考えようというfilinionの問題意識にはまず賛意を表しておきます。
で、
ガキのためになるということなら、民族教育をちゃんと認めることが必須だと考えます。日本の初等中等教育における「普通教育」とは、日本人の民族教育であると考えなければならんでしょう。そこでは当たり前のように現代日本民族の年中行事や風俗が前提となっているのだから。

民族教育の核となるのは民族「語」教育ですね。日本の公立高に民族語教育をする力量あるいは余裕はないので、民族語教育を行う学校に公的な援助をするのが、同じ社会に住む隣人の若い連中へ対してなすべきことでしょう。
なるべくガキのことを考えるのならば、現状ではこれだと考えます。
学力を優先したい在日の若い連中には、日本の「1条校」に入学するという選択肢もあるわけですから。

伸び犬伸び犬 2010/08/31 22:10 http://sankei.jp.msn.com/world/korea/100831/kor1008312127010-n1.htm
関連記事を紹介しておきます。

filinionfilinion 2010/09/01 01:39 id:turimotonaoki
>その判断が教育基本法を筆頭とした日本の法律に従っているか否かだと思います。
 
 日本の教育法規は、原則として日本国民を育成することを前提に構築されていますので、外国人学校に日本人向けの学校と全く同じ基準に従うよう要求するのは妥当ではないと思います。
 というか、朝鮮学校が「政治的配慮」「歴史的経緯」等々の影響で、位置づけが曖昧なままになっていることが、問題なのだと思います。
 
「民族学校」に対しても、何が認められ、何が許せないのかをきちんと定めることが必要だと思います。
 ただ、具体的にどのような基準が望ましいのか、ということになると、いささか私の手には余るので、専門家による議論が望ましい……と思ったのですが……。
 
 文科省め……。
 
 それはそうと、教育とは第一に子どものために行われるべきものです。
 おっしゃるとおり、何が本当に「子どものため」になるかについて、最適解を見いだすのは困難です。
 しかし、よりよい方策を議論するのが無意味とは考えません。
 そもそも、子どものためにならない教育に何の意味があるでしょうか?
 申し訳ありませんが、教育界の末席を汚す身として、この点だけは譲れません。
 
 というか、
「所詮は綺麗事であって政治的に利用されるだけだ」
 と言い始めたら、「人類のため」「地球環境のため」「国のため」……どんな理念でも同様の理屈で無意味なものになってしまうのではないでしょうか?
 
>伸び犬さん
 たびたびコメントいただいたのにお返事が遅れてすみません。
 
 北朝鮮が我が国にとっての脅威である、という点は賛同します。
 明日崩壊してくれればいいのに、と願わずにはいられません。
 
 しかし、本文中でも述べたとおり、外交問題や思想問題は、本件と無関係であるべきです。
 
 北朝鮮自体はともかく、思想的に北朝鮮寄りである、ということをもって、朝鮮学校を不利な立場に置くことは認められない、と私は考えます。
 
 例えば、主体思想をガチガチに信奉する日本人がいたとして、彼には年金を支給しないとか、健康保険の適用を認めないとかいう措置は許されない、と思います。
 彼はひょっとしたら、そうして受け取った金を北朝鮮に送金するかも知れませんが、それでも、です。
(そこを抑えたいなら、経済制裁の送金規制を強化するとか、そういう措置を講じるべきでしょう)
 
 太平洋戦争中にアメリカの日系人が受けた仕打ちは明らかに不法なもので、後に米政府もそれを認めています。
 そのような愚行は避けるべきでしょう。
 
 北朝鮮の力を削ぎたいのは私も同感ですが、そのために、
「目的は手段を正当化する」
 という発想に陥るのは危険です。
 敵の侵略を恐れるあまり、我々自身が敵のようになってしまってはなんにもなりません。
 
 また、「有権者の納得が必要」という点は、原則としてはその通りなのですが、世の中には直接民主制で決すべきでないこともある、とは思います。
 大津事件で、政府の圧力にも世論の高まりにも屈せず、法治主義を貫いた大審院の判断は、高く評価されるべきだと思います。
 最終的に法を改廃するのは民意ですが、その手順を経ずして、「住民の理解が得られない」とかの理由で法の理念を曲げることはあってはならない、と思います。
 
 ……と書くと、なんだか朝鮮学校を全力で擁護しているようですが……。
 
 もちろん、政治教育ばっかりやって他のことがおろそかになっているような学校だったら、
「こんなものは高校と同等とは認められない」
 と言って切ってしまっていいと思うのです。
 
 認めるにしても、
「これとあれとそれは必ず教えるべきだ」
 といった基準があってしかるべきでしょう。
 
 もっとも、何人もの方から指摘がありますが、例えば理科の時間に政治教育をやっている、とかいうのは論外としても、歴史教育と政治教育、道徳教育と思想教育……といったものは、なかなか線引きが難しいところだろうとは思います。
 
 その難しい判断をするのが文科省の仕事で……文科省め……。
 
 ところで、北朝鮮は拉致問題は認めていたと思うのですが、朝鮮学校は
「拉致問題や各種国際犯罪を陰謀だと決めつける姿勢」
 なのでしょうか?

てstてst 2010/09/09 16:21 南北分断が日本せいと言ってる時点であなたが何を語ろうが同じでしょう?
何かのせいにしても何も始まらないし終わらない

ちゃおちゃお 2010/09/09 16:58 文章を読む限り社会科、特に「歴史」の授業を高校相当かどうかの判断基準から外しているように見受けられます。
外国人学校には日本の教育基本法を基準に考えるべきではない、というような要旨もあるかと思うのですが、
基本的認識として、外国の地で暮らす、ということはその国の文化歴史宗教を尊重するということが大前提となります。
個人に対しては思想の自由が憲法で保障されていますが、それを教育するとなると話は別です。
その土地を尊重できないような教育を施している機関なのであれば、
そこに税金を投入するはそれを追認することと同じである、というのは外交上の常識のようなものです。
管理者さんは政治と教育を切り離すべき、とお考えのようですが、教育機関が税金で運営されている以上、政治とは切り離せないと思います。

個人的には朝鮮学校には税金を投入すべきではないと思います。
何故なら「子供たちに罪はないから」です。
在日朝鮮人のうち朝鮮学校に通うのは全体の2割弱程度です。
ほとんどが親の思想であり、子供からすれば公立高校に通うほうがラクなのです。
高校無償化に朝鮮学校が入れば、確実に風当たりは強くなります。
それを利用してまたチマチョゴリがどうたらこうたら、という事件も起きるかもしれません。
通っている子供は何も悪くないのに、です。
自分が通学している学校が無償なのかどうかなどということは、生徒にとってはまったく意識しない問題であり、
そもそもお金が無ければ安い公立に通うはずなので、むしろ無償化しない方が子供たちにとっては住みよい環境になると考えます。

普通の人普通の人 2010/09/09 18:41 読んだ感想は左傾でも右傾でもなく中立を主張する割には出発点と落としどころが非常に左傾ではないかと思いました。

まず、税金が投入されるという行政の話であり、そのまま政治直結の話であって議論を政治利用とひっくり返して得意げな顔をされるのは自身のレトリックに心酔している印象を受けます。また、政治とは後世の国民から教育にも深く影響しているため真面目に議論しなくてはいけない。避けては通れないものだと考えます。

間違いを指摘しますが「思想の自由」というのは日本国民に認められたものです。憲法に記されてあります。外国人にはもとよりあてはまらない。勿論現状日本は外国人にも寛容だとは思います。

ですので、「思想の自由」を前提として主張されるこうあるべき学校教育というのは主観的で客観性がありません。

日本国民の学生は思想を左傾、右傾と選択するのは自由でしょうが外国人は全くの別ものです。

主張の大半がこの事実誤認でもろく崩れ去ります。この事実誤認を時と場合によって都合良く使いすぎです。

国家に謀略を企てる外国人を思想の自由があると保証しないといけないようなことはありません。前提として平等に扱う必要がありませんし、他国民が平等に扱うという主義主張をおせっかいして押し付けることは必要ありません。

つまり、おっしゃるように簡潔に基準を設けるならば、学校法人のくくりと、高校相当の教育と、日本国民に害を及ばさない教育をされているか、の3点になってくるはずです。ここで大きいのは「害を及ばさない」というレベルであって、日本国の主義を押し付けるほどは必要がないという部分です。少なくとも敵対しないことを示し、友好的姿勢を示す必要があります。

>例えば、我が国は、中華学校卒業生には大学受験資格を認めていますが、仮に将来、日本と中国の外交関係が緊張したからと言って、(教育内容に変化がないのに)これが取り消されるようなことはないし、あってはいけないのです。

この主張も間違っています。教育内容に変化がなくとも国家間で友好的な交流ができなくなるつまり敵対すれば簡単になくなっても問題のない状況です。その場合「あってはいけない」の根拠がありません。

教育方針や内容や組織の大筋、疑惑に対して友好的に情報を開示する必要があります。その差が中華学校や韓国学校との違いです。同列では語れず、語れば乱暴な主張になります。

また、客観的に考察されようとしていますが、些かミクロに寄りすぎです。マクロも考察できなければ主観に大きく左右されてしまいます。

mojigumimojigumi 2010/09/09 22:06 朝鮮学校無償化のネット解説文の中で一番読みがいがあった。
肝心の朝鮮学校教育の中身への本質的な検証・論議については、今後も政治、マスコミ両者ともに進展はないと思う。
その理由の一つは、このブログでもある通りすでに「結論」が決まったいるため。
もう一つの理由は、検証結果が右左両側にダメージにもなる内容だから。

¥¥¥¥ 2010/09/10 03:37 まぁ、どうせ公開されないと思うけど
子供のためと書くなら支援すべきは国籍のある国がすべきじゃね

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