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なろう作家、読者の皆さま方へ
初めまして。私は今まで執筆はせずに暇潰しとして読む専門だったのですが、最近のなろうの現状があまりにも目に余るためにこうして書かせていただきました。


なろうについて思うところはいろいろあるのですが・・・気になるのはなろう全体の質がかなり落ちている、ということです。


最近“ファンタジー”ジャンルのタイトルによく散見される『~オンライン』やタイトルが無駄に長いもの、タグに散見される“VRMMO”“ダンジョン”等々・・・皆さんもこれらを非常に良く目にしていると思います。

“確かに”、これらの作品は面白い、これは確かに言えることです。では何故読んでいて面白いのかを考えたことはありますか?
答えは簡単です。これ等の作品は全て過去に人気が出た作品の模造品だからです。

これは考えれば当たり前でしょう。面白かった作品を八割方コピーしているのですから面白くない訳がありません。
私は他人の作品を模倣する事は特別悪い事ではないと思っています。全ての物事は何かを見本として上達するというプロセスを踏むのですからそれは小説執筆についても例外ではありません。
“それが参考、見本程度にとどまるのであれば。”

今の現状はもはや参考、見本程度にとどまらず『盗作』と言っても過言ではないでしょう。そう思いませんか?
例を挙げましょう。先述の『~オンライン』という題名の小説はなろうに幾つあるでしょうか?さらに内容が“デスゲーム”“AIが暴走して・・・”“異世界に繋がっていて・・・”etc・・・。内容までもが一致します。さらに主人公が最強とくれば・・・(笑)

まだまだあります。

『スライム、ゴブリンなどの世間一般に知られる弱小からの成り上がり小説』や『主人公最強+スキル小説』に『ギルド(G~Sランク、~帝、依頼でランクアップ)』等々。
さぁ、これでランキング入り小説の大半は説明できたんじゃないでしょうか?(笑)


こうやって冷静に分析すると如何に模倣作が多いか一目瞭然です。

さらに、悲しいことに情景描写や説明などの文章力についても模倣が蔓延り、低下の一途をたどっています。
具体例を挙げればきりが無いのですが・・特に気になる所を抜粋しますと、

①人称の不揃い:こんなもの揃えて当たり前でしょう。ですがこんな基本でさえ出来ていない小説が多数あり、そんな小説を面白いと言って評価する読者が多数居るのが現状です。
そういえばこんなのもよくありますね。“~サイド”等のように視点を変える手法??。まぁこれについてはノーコメントにしておきます(笑)

②wwや(笑)や(・∀・)などのネットスラングの使用:これについては賛否両論があると思います。時代の移り変わり、といってしまえばそれまでです。ですが小説は文学なのですからスラングを多用してしまうと作品の質が低下するのは必然でしょう。しかしながらそれを良しとする、(言い方が悪いですが)程度の低い読者が多くなっているのも現状です。

③中世ヨーロッパ風or江戸時代の街並み:どうです?凄い言葉でしょう?何せ小説ランクイン作者にによればこれ1つで街並みが説明できるらしいですから(笑)

④難しい漢字や言い回しの多用化:代表例として“重畳”、これなんかは2作品に一回は出てるんじゃないでしょうか?


まだまだ枚挙したいところですがきりが無いですからこれぐらいにしておきます。



私は小説を書くことは世界を造り上げる事だと思っています。自分の想像力を駆使してそれこそ“創造”することだと。だからタイトルなんて命です。自らが創造する世界の題名ですよ?内容以上に妥協できない最も重要なものです、それで世界の枠組みが出来るのですから。中世ヨーロッパ風?そんな馬鹿げた言葉1つで終わらすなんて世界を“創造”する資格なんて無いです。街の景観なんて幾ら言葉を並べても語り尽くせるものじゃありません。主人公がww等の台詞を言う?自分の造り上げた世界の登場人物によくそんなことを言わす事が出来ますね。自分の世界が他人の模倣でかつそれが評価されて満足ですか?


私達が小説を投稿しているこのサイトは『小説家になろう』といいます。有名な小説家がこのサイトから現れますように、と願いを込められたタイトルです。このタイトルに見合うように私達は読者、筆者ともに上を目指して、馴れ合いや批判ではなく批評をしあって良い作品をサイト全体で造り上げていくべきではないでしょうか。

主人公が異世界に行かなくたっていいんです。主人公が架空の存在でいいんです。街並みがヨーロッパ風じゃなくていいんです。作者が造り上げる自分だけの世界なんですから。これを機に画一的な自分の小説から抜け出してみませんか?



私の文章に作者、読者共に何かをを感じ取ってくれればと思います。そしてもう一度自分にとって小説とは何かを考え直す切っ掛けになってくれればと思います。

2012年10月28日記



追記

結構反響が大きく、かなり驚いています。もともと何人かの人にでも読んでもらえたら、という想いで書いていたので正直ここまで反響があり、感想をいただけるとは思っていませんでした。ですから、感想に対して真摯に一通一通返事をしたいところですが、私自身あまり時間がとれず返事を出来るのがいつになるか判りません。そのため、申し訳ありませんがこの場をもちまして感想全体に対する返事を書かせて頂きたく思います。


私はこの文章をエッセイ、随想という形で自分の想いに随って書かせていただきました。私個人の主観を書いたものですから賛否両論は勿論あるでしょう。同じ考えを持つ人間なんているはずありませんから。しかも内容が些か過激なものですから余計に賛否が別れたかと思います。

まぁ率直に言いまして私は賛否両論に別れるなどどうでもいい事だと思っていますが。当たり前でしょう、他人の意見を一から十まで受け入れる馬鹿がどこにいるんだって話です。参考になる所だけ吸収して意見の食い違う所は無視してればいいんです。
ようは今のA国やB国との関係みたいな事ですよ。一々言動に目くじらを立ててられない、そうゆうことです。

感想の中に“あなたも小説を書いてみては?”という意見が幾つかありました。ま、書いているほうからしたら当然の感情ですよね。“読んでるだけの人間が何偉そうなことイッテンダ?”ってな感じでしょう。
ですがこれってただの責任転嫁であり原因の所在をうやむやにしているに過ぎないと気づいていますか?

“思った通りの作品が書けない、筆が進まない”→『似たような作品ばかりでダメだ!』→“じゃあいっぺん書いてみたら?書いてる側の気持ちわかるだろうから”

う~ん、もはや子どもの喧嘩ですね(笑)
いえ、確かに言いたい事はわかりますよ?


さて、長々と感想の返事のようなもの??を書いてきましたが・・・結局私はどんな形であれ本文の内容が人の印象に残ってくれたらいいんです。悪感情の方が印象に残りやすいと言うようにどんな形であれ。

感じたことを批判として誰かにぶつける訳ではなく、そのベクトルの向きをどうすればいい小説を創れるか、という方向に向けてください。自分の小説という“世界”を大事にしてください。これが“読者”である私の願いです。

ここまで読んで戴きありがとうございました。
また、感想や評価を下さった皆さま方にこけに多大なる感謝の意を述べたいと思います。


2012年10月30日記
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