中国建機業界の回復は来年以降、2013─17年は「黄金期」に=三一重工<600031.SS>社長

2012年 10月 29日 11:25 JST
 
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 [上海 29日 ロイター] 中国の建機最大手、三一重工(600031.SS: 株価, 企業情報, レポート)の向文波社長は、同国の建機業界について、ゆっくりだが着実に在庫調整が進んでおり、来年第2・四半期か第3・四半期以降、景気の回復に従って、成長軌道に戻ることができるとの見方を示した。

 中国国内の経済開発は、新指導部の下で2013─17年に「黄金期」を迎え、建機業界が2桁成長を取り戻すとの見方も示した。

 インタビューで述べた。

 アナリストによると、同社が29日発表する第3・四半期決算は大幅な減益になる見通し。第2・四半期も28%の減益と、2008年以来最悪の減益率を記録している。

 中国の建機業界は、2008─09年の大型景気対策などを背景に4年間拡大期が続いたが、その後は大量の在庫を抱えている。

 

 同社長は「業界が真の成長を取り戻すには、来年第2・四半期か第3・四半期まで待たなければいけないかもしれない。在庫調整の問題があるためだ」と指摘。

 「(次の5年間は)中国政府の開発の黄金期となる可能性がある。期待できると思う」と述べた。 

 

 同社長は、新指導部が検討し得る刺激策についてはコメントを控えたが、道路・空港・下水設備など国内インフラは大幅な改善が必要な状況で、追加投資が必要なのは誰の目にも明らかだと指摘。

 「中国の工業化・都市化はまだ完成しておらず、今後10─20年は投資を予想できる」と述べた。

 

 

 <世界2位に浮上も>

  

 中国は世界最大の建設市場だが、昨年後半から経済成長が減速し、第2・四半期には国内総生産(GDP)伸び率が7.6%まで落ち込んでいる。

 同社長は、来年は状況が変わるとしながらも、経済成長のペースは緩やかになると予想。「10%に達すれば、まずまずだろう」と述べた。

  

 同社長は、今後5年間の同社の年間売上高が平均20─30%増加すると予想。現在の世界6位から、米キャタピラー(CAT.N: 株価, 企業情報, レポート)に次ぐ世界2位の建機メーカーに浮上する可能性があるとの見方を示した。

 

 オフハイウェイ・リサーチのデータによると、中国ショベルカー(重量6トン以上)市場の三一重工のシェアは2005年の2%から、2011年には11%に上昇。

 キャタピラーのシェアは、2005年の11%から、2009年には7%に低下している。

 コマツ(6301.T: 株価, ニュース, レポート)は2006年以降、市場シェア首位を維持しているが、シェアは2008年の18%から2011年には11%に低下。日立建機は2005年の17%から2011年に8%に低下している。 

 

 ◎関連グラフ

 link.reuters.com/xyd63t

 
 
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