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“超電導”送電で初の実証試験10月29日 18時9分
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電気抵抗をゼロにすることで、送電にかかるロスを最小限にして電気の節約につなげようという「超電導」の技術を使った全国で初めての実証試験が横浜市で始まりました。
この実証試験はNEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構などが、家庭や企業に電気を送る実際の電力網で初めて行うもので、横浜市鶴見区の東京電力の変電所で、およそ240メートルの超電導ケーブルをつなげ、送電を開始しました。
超電導ケーブルは、氷点下196度に冷やすことで、電気抵抗がゼロになる超電導体を使ったもので、現在の送電線でおよそ5%出ている電力のロスを、最小限にすることができるということです。
今回の試験では、液体窒素を使った冷却装置が、使用電力や気温の変化に安定的に対応できるかなどを、1年以上かけて検証することにしています。
また、冷却システムなど設備の消費電力が大きいことや、超電導ケーブルの製造にかかるコストが課題で、NEDOなどは、10年以内には一般の電力網で実用化を目指したいとしています。
NEDOの佐藤嘉晃省エネルギー部長は、「電力がひっ迫するなか、送電のロスを減らすことができる意義は大きい。実際の送電では安定性や信頼性が何より大事なので、きちんと検証していきたい」と話しています。
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