2012年8月。日交厚生年金基金が破綻、解散しました。2012年10月以降入社の社員は、10年働こうが20年働こうが30年働こうが、残念ながら無年金です。もしこれからタクシーに転職しようと思うなら、KMなどの日交以外いいのではないでしょうか?
だって「年金」は大事ですからねえ。。。

http://facta.co.jp/article/201204048.html


日交厚生年金基金の資金が枯渇。「タクシー王子」と持て囃された川鍋一朗社長が「隠れ負債」を放置。


「タクシー王子」――。低迷が続くタクシー業界に、こう呼ばれる若き経営者がいる。日本最大のタクシー会社として今日まで業界の頂点に君臨してきた日本交通グループの総帥・川鍋一朗氏(41)だ。バブル期に積極展開した不動産事業が仇となり、2000年代初頭に1900億円もの負債を抱えていた日本交通を「見事に再生させた」として、当時メディアは彼を「業界の貴公子」のごとく持て囃した。だが、その称賛が間もなく、「業界のペテン師」というレッテルに変わるかもしれない。

一朗氏は、時代の寵児へと駆け上がる一方、メディアの目を潜り抜けて「隠れ負債」を手付かずのまま放置した。現在、その隠れ負債はどうすることもできない規模に膨れ上がっており、日本交通が再び経営危機に直面する日が近づいている。


 三百億円前後の不足金

 日本交通はグループで独自の厚生年金基金を運営している。この基金を解散させようと模索していたのだが、結局は解散が出来ずに断念した。その結果、厚生労働省が平成十八年十二月二十七日に、日本交通連合厚生年金基金を指定基金にしているのである。

 この指定基金とは、厚生労働省が積立金不足によって財政が悪化している基金の財政再建について、重点的な指導を行うことである。

 日本交通が五社に分社したのが、平成十八年の二月ないし三月である。日本交通連合年金基金が指定基金となったのは、平成十八年の年末。

 この五社の分社化は、根拠が無いが、年金基金対策だったのかも知れない。分社してから年金基金の解散を諦めたのではなく、年金基金の不足金が膨大となり解散できない中で、何らかの方法を模索しようとしたのではないか。

 例えば、分社した五社の事業目的を見ると、タクシー事業はもちろん貸切バス、自動車整備、さらにクリーニング業や、信用調査・経営コンサルタント・遊技機・遊戯用コンピューターソフトの販売など、三十二の事業が並んでいる。単なる事業の効率化を目指す分社なら、三十二もの事業を目的に掲げる必要は無いはず。何かしようとした目的は達成されずに、三年足らずでまた二社に集約したのではないだろうか。とにかく不可解な分社対応である。

 日本交通の年金基金は、現時点で三百億円前後の積み立て不足金が発生している財務状況だといわれている。この不足金を穴埋めできる見通しは、現在の日本交通の売り上げ・利益構造からいって到底、無理であろう。

 というよりも二代目の達朗氏の時代に年金基金の不足金が百五十億円となっており、「資金手当てがつかず年金基金は解散できない」と達朗氏が発言していた。その後も不足金が増え続け、いくら利益を上げてもこの簿外の負債が、一朗氏の肩に重くのしかかっているのである。

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