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“ビッグデータ分析”を防災対策に
10月28日 17時47分

“ビッグデータ分析”を防災対策に
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東日本大震災の際のツイッターの投稿など膨大なデータ=いわゆる「ビッグデータ」を分析して、今後の防災対策に役立てようという研究の発表会が開かれ、帰宅困難者が都心の駅にあふれていた様子など、データから読み取った震災直後の状況が報告されました。

この研究にはグーグルや大学の研究者などが取り組んでいて、28日に東京大学で開かれた発表会では、震災後のツイッターの投稿を「可視化」した地図など、さまざまな研究成果が報告されました。
このうちツイッターへの投稿やGPSの位置情報を基に、震災発生直後の渋谷駅周辺の「混雑度」を解析した研究では、250メートル四方ごとに混雑の違いを地図で示すことで、帰宅が困難になった大勢の人が駅前にあふれていた当時の状況を読み取ることができます。
さらに、同じ時間帯の渋谷周辺でのツイッターの投稿内容を分析すると、はじめは安否に関する内容が多かったのが、夜にかけて家に帰れるかどうかや、一時的に滞在できる場所を探す内容が増えていった様子が分かります。
投稿内容を分析した研究チーム「渋谷プロジェクト」代表の平本健二さんは、「帰宅困難者が出ているときは会社などにとどまってもらうことが重要だが、移動せざるをえない人もいる。そういう人が、いかに混雑が激しいところに行かないようにして危険を回避してもらうかが重要だ。混雑やツイッターの発信内容に関する情報は、精度があまり高くなくてもどんどん公開して、行政情報と併せて参考情報を出すことが重要で、今回の災害の教訓を次の災害に生かしていかないといけない」と話しています。
この研究成果は、インターネット上でも公開されています。
アドレスは次のとおりです。
https://sites.google.com/site/prj311/project
https://sites.google.com/site/prj311/event

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