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第5章.ドライセンブルク編
第5章.ドライセンブルク編:第18話「試合を終えて」
 御前試合を終えた俺はアマリーとシルヴィアとも合流し、王宮内の公爵の執務室に向かう。

 先日のウンケルバッハ伯爵の国王裁定の時と異なり、王宮内を奥に進んでいくため、廊下では貴族や文官と多くすれ違う。そして、すれ違うたびに、相手は廊下の端に寄り、優雅な礼をしてくる。
 俺はどうしていいのか判らないので、公爵の護衛のような顔で周囲に気を配るふりをする。
 アマリーたちも困っているようで、軽く会釈だけして通り過ぎることにしたようだ。
 王宮の公爵の執務室に入るとようやく一息つけた。

 公爵はすぐに俺の話を聞きたがり、まず自分の考えを話し始めた。

「一本目の相打ちを狙ったのは、グリュンタールめが実戦経験がないことを考慮したものであろう。ドライセンブルク(ここ)の騎士たちは、相打ちなど狙わぬし、奴も一度も攻撃を貰ったことがない事を自慢しておったからな。相打ちでなくとも攻撃が当たれば恐怖心が生まれる。それを利用したものであろう」

 公爵の説明を聞き、さすがに判っていたかと感心する。だが、無暗やたらに攻撃を当てようとしていると思っているところに引っ掛かる。

(そこまで悪辣な人間じゃないよ。俺は)

「概ねその通りですが、意図して当てたものではございません。闘技場の地面に穴を開けて威力を見せ付けようとしましたが、避けられることを前提にしておりました。まさか、あの一撃で寸止めを期待するなどとは...」

 公爵は軽く頷くとすぐに次の話しに向かう。

「一本目の勝ちを譲ったのはなぜだ? あの時、グリュンタールの方が早かったと気付いておったのは、儂とそなた、そしてグリュンタールしかおらん。グリュンタールがあの場で異議を申し立てることはなかったであろうし、どうにも納得いかん」

 予想通り、一本目の勝ちを譲ったことを確認してきた。

「私が確実に取れるのは一本のみ。魔法を使った場合だけでした。それも初見の時のみしか勝てる算段ができておりませんでした」

「うむ。儂でも二度目なら何とかできたであろうし、判らんでもないが、それがどう繋がるのだ?」

「仮に一本目を引き分けにした場合、二本目を私が取り、三本目は魔法の有り無し関わらず、グリュンタール殿が取った可能性がありました。そうなれば一勝一敗一引分けですから、4戦目が行われたはずです。そうなった場合、私に勝ち目はなかったと考えております」

「なるほどな。そこまでは判った」

「そうであるなら、一本目で勝ちを譲り、二本目さえ取れれば、三本目の勝敗のいかんに関わらず、私を追及しにくくなったはずです。一本目を譲るほどの公正さを見せた相手を帝国の手先と訴えることは近衛騎士団長の評判を下げることになりますから」

「そこまで考えるか...うむ。判った」

 公爵は納得したのか、次の二本目の話に移っていった。

「二本目は割りと判りやすい。儂もあの魔法で肝を冷やしたからな。あれが顔の横を通り過ぎていけば、嫌でも当たればどうなるか考える。それを狙ったのであろう?」

「その通りです。更に付け加えるなら、一発目と二発目の威力を変え、二発目の発動時間を四分の一にしました。奇襲効果を狙ったのですが、結局、意味はありませんでしたが」

 俺は折角の仕込が意味をなさなかったことに苦笑し、そう説明する。公爵は頷き、

「で、三本目じゃ。すぐさま始めれば良いものをなぜ時間を与えた?」

「敵を作りたくなかったからです。あのまま試合を始めれば、一勝一敗の状況でグリュンタール殿に不利になる状態から始めることになります。そうなれば、近衛騎士団長の敵意は私に向き、私が恨まれる可能性がありました。あそこで時間を与えておけば、不利な条件はなくなるわけですから、グリュンタール殿が敗れた場合でも、近衛騎士団長の怒りは彼に向かったことでしょう」

 公爵はあまり納得できた顔をしていない。ここで言葉を切ってから、更に説明を続ける。

「二本目を始める前に既に近衛騎士団長の怒りはグリュンタール殿に向かっておりましたから、敢えて私に向かわせる必要は無いと考えました。先ほど申しましたとおり、三本目を落としても拷問されることはありませんから、無用な敵意を煽る必要は無いと」

 この説明には公爵もすんなり納得できたようで、

「そうであろうな。そなたの申すとおり、一本目に勝ちを譲ったこと、治療を行ったこと、二本目で敢えて魔法を予め見せたこと、三本目で装備を整える時間を与えたこと、これだけグリュンタールに有利な条件を与えられては、いくら厚顔なレバークーゼンめでもそなたを告発することは適わなかっただろう」

「更に一本目の判定の件で、陛下も私を評価して下さったようですので、近衛騎士団長に与することはなかったのではないかと。そう考えれば、近衛騎士団長を敵に回す必要はありませんから、できるだけグリュンタール殿が有利になるよう立ち回りました」

「なるほど。しかし、そこまで考えて試合に挑むか...前日に挨拶に行ったのはなぜだ?」

 公爵はあの時の俺のあまりに謙った態度を思い出し、少し渋い顔で聞いてきた。

「人となりを見るためが一つ。人となりを見て、自己顕示欲の強い性格と感じましたので、一本目にいきなり全力で来られないよう侮るように仕向けることが二つ目の理由でございます」

(実際には鑑定で能力を見たかっただけなんだけど)

「それであそこまで謙ったわけだな。確かに全力で来られれば相打ちを狙う暇もないからな」

 公爵はようやく納得できたようだ。

「しかし、そこまでの洞察力。ダリウス(クロイツタール騎士団バルツァー副長)のように、我が嫡男フェリックスの右腕にならんか」

 評価してもらえるのはありがたいが、今のところその気はない。
 だが、今回のドライセンブルクでの出来事で俺の名は一気に広まった可能性がある。

 まず、デュオニュースの剣の話、謁見の間で准男爵を断った話、そしてレイピアの名手グリュンタールを破った話。
 いくら話題に事欠かない王都でもこれだけ派手なことをすれば、十分目立つ。
 グンドルフが今どこに居るのか判らないが、グロッセート、ヴェルス辺りにいるなら、商人の手により、十分に噂が広まる可能性がある。

 それよりも俺の素性を気にしなさ過ぎる公爵のやり方の方が気になった。

 一つお尋ねしたいのですが、よろしいでしょうかと断った上で、

「閣下はなぜ素性も知れぬ私を信用なさるのでしょうか? レバークーゼン侯とは言いませんが、普通の重臣の方であれば、どこの誰とも判らぬ冒険者風情にここまで入れ込むことはないかと」

 公爵は拍子抜けしたような顔で、

「何を聞きたいのかと思えば、そのようなことか。そなたの言ではないが、会って話をし、行動を共にすれば、どのような人間かある程度判る。特に儂のような者は人を見る機会が多い。そなたがドライセン王国(我が祖国)に仇なすことがないことなど最初から判っておったわ」

(どうも貴族に対して偏見があったようだな。もっと狭い世界しか知らない身分第一主義のような感じだと思っていた)

 俺は公爵の顔を見ながら、

(閣下にも俺の知らない顔があるということか。大国の高官、それも武官のトップともなれば、人を見る目は自然と鍛えられるということなのか?)

 俺は騎士団に入ることをもう一度じっくり考えてみようと思い始めている。

「先ほどの話、少し考えさせて頂けないでしょうか」

「おっ! ようやくその気になったか。それなら、陛下に准男爵の爵位も貰っておいた方がよいぞ」

(気が早いな。閣下は上司としてはいい上司だ。バルツァー副長もいるし、騎士団の雰囲気も悪くない)

 クロイツタール騎士団に正式に入れば、アマリー、シルヴィア、ノーラたちを守ることも可能だろう。
 5ヶ月前に断ったときと決定的に違うのは、剣の腕が上がったことだ。今なら、公爵と互角に戦える自信がある。
 ジーレン村で公爵の危機を救ったこと、今回のグリュンタールを破ったことも騎士団の中での評価を上げることに役立つだろう。
 今なら、クロイツタール騎士団に入っても、前に懸念した騎士たちから浮くことも少ないはずだ。実際、レイナルド隊長やアクセルたちと付き合っても特に嫌な思いをしたことはない。

 最大の問題点は、俺の自由が束縛されることだ。
 冒険者として生きてきて、自分の力だけで生きていくことの楽しさを知った。
 宮仕えが悪いことだとは思わないが、気に入らなければいつでも別のところに行ける冒険者は魅力的だ。
 だが、既に俺にはアマリー、シルヴィア、エルナ、ノーラたちに責任がある。
 この責任を放棄して自分の自由を優先することが俺に出来るのか、それで後悔しないのか。

 どちらにしてもアマリーを連れて行動するなら、ウンケルバッハ伯爵、いや前伯爵から、なにかされるかもしれないことを考えた方がいい。そうなると、公爵と共にクロイツタールに向かう方が安全だ。

「閣下はいつクロイツタールにお戻りになる予定ですか?」

「突然なんだ? 元々戻る途中だったからな。一週間もドライセンブルク(ここ)にはおらんと思うぞ」

「私がグンドルフと言う盗賊に追われている話は覚えておいででしょうか?」

 公爵は俺が突然話題を変えたことに驚きながらも、グンドルフの名を聞くと真剣な表情に変わっていく。

「うむ。覚えておる」

「今回の件で私の名が巷に広まる可能性があります。それを聞きつけて、グンドルフが私を狙ってくる危険が高まってきたと考えております。」

 俺はグンドルフ以外にもウンケルバッハ前伯爵の危険も考えていることを説明していく。
 クロイツタール、シュバルツェンベルクに戻るには嫌でもウンケルバッハの街を通らなければならず、ウンケルバッハ前伯爵の動向が気になる。俺一人であれば一気に抜けることも可能だが、アマリーを連れては無理が利かないことを話し、クロイツタールまで公爵一行に同行させてほしいことを説明した。

「グンドルフの動向については、閣下のご出発までの時間を利用し、ドライセンブルク、ノイレンシュタットで情報を集めてみようかと考えております」

「よかろう。但し、准男爵の件はドライセンブルクにおる間に陛下にお願いせねばならんからな」

「その件でございましたら、すでに結論は出ております」

 公爵は身を乗り出すようにして、「して、その結論とは?」と聞いてきた。

「このまま、お断りしようかと思っております」

「なぜだ? これ以上ないほどの名誉だが」

 公爵は理解に苦しむと言う顔をしている。

「今回の一件で、私が宮廷に向いていないことを痛感させられました。気心の知れた仲間と気兼ねなく暮らす方がよほど幸せかと思っております」

(作法がどうの、挨拶がどうのなんてやってられない。宮廷に出入するようになれば、嫌でも成り上がり者と後ろ指は差されるし、いいことなんて一つも思い浮かばない)

「そなたなら十分対抗できると思うがな。まあ、そなたらしいと言えばそれまでだが...うむ、それもよかろう」

 公爵は納得していないが、俺の言い分は聞いてくれるようだ。

「だが、せめて騎士の叙任は受けておけ。平民のままでは指揮権の問題が出る」

(騎士って、イギリスなんかでいう”ナイト”だよな。サー・タイガとかになるのか? 剣を捧げるとか嫌なんだけど)

「騎士というと領地も拝領することになるのでしょうか?」

「なるだろうな。その場合、元ウンケルバッハ領のどこかだろうが、ジーレン村のことを気にしておったから、そこになる可能性が高いだろう。まさかと思うが、騎士にもなりたくないと申すのではないだろうな」

 公爵は俺の顔を見つめている。

「申し上げにくいのですが、騎士の叙任の件もお断りしようかと...」

「何が不満なのだ? 我が騎士団は特別、騎士の数が多いが、普通の貴族領騎士団なら、叙任された騎士は数名しかおらんところの方が多い。騎士に叙任されようと日々研鑽を積んでおるものが多いというのに...」

「不満はないのですが...領地を頂くと責任が生じます。それが私には重いと言うか...」

 俺も自分で無茶なことを言っている感覚はある。そのため、どうしても歯切れが悪い言葉になってしまう。

「ならば、准男爵にしておけ。普通は領地持ち(騎士)が名誉爵位として拝命するから、准男爵には領地は付いてこん。精々、ドライセンブルク(ここ)に屋敷を貰えるだけだ」

 公爵は褒美を出来るだけ少なくし、領地を受け取らないで済むようにすることを相談している自分たちに不条理を感じているのか、突然笑い出した。

「ふっはっはっ! このような相談を受けたのは初めてだ。さすがに領地が欲しいとか准男爵にしてくれとか言って来る者はおらんが、できるだけ褒美を少なくしようと苦慮しておるのはそなたぐらいなものだ」

(笑われても仕方がないな。封建国家で領地を断るのは異常以外の何者でもないだろう。しかし、貴族や騎士になってもあまりいいことは無さそうだし、ここは全部断って、アマリーたちの安全だけを閣下に頼もう)

「やはり、騎士団への正式な入団をお断り...」

 入団を断ろうと話し始めると、公爵が慌てて言葉を被せてきた。

「判った。准男爵で領地なし、クロイツタールに常住するからドライセンブルク(ここ)には屋敷は要らない。これでどうだ。陛下にこれでお願いすればよいだろう。うん?」

「しかし...」

 公爵は俺の言葉を遮り、

「授爵式はここにいる間に済ますぞ。よいな」

 俺は公爵の勢いに負けて、「はい」と頷いてしまった。

(まあいいか。領地もないし、しがらみは少なそうだから...って、騎士団入団が決定していないか?)

 俺はまだ騎士団入団を了承していないが、准男爵に叙せられるということは、騎士団副長代理に就任することを了承したということになると気付いた。

「今気付いたのですが、副長代理ではなく、従騎士であれば、爵位も騎士の位も入らなかったのではないでしょうか?」

「それは無理だ。陛下の前で副長代理としたものを従騎士に降格させる理由がない。下手にそのようなことをしたら、レバークーゼン辺りがまた暗躍するだろう」

 俺は公爵の顔に笑みが広がっていることに気付く。

(やられた! 脳筋公爵様だと侮っていたら、完全に嵌められていたよ! ここまで来たら腹を括ろう。ここまで俺のことを買ってくれている。本当なら感謝しても仕切れないはずなんだ)

 俺は准男爵の授爵の件を公爵に委ね、騎士団への正式な入団についても受諾することにした。

「授爵の件、閣下にお任せいたします。騎士団への正式入団につきましては、閣下のお考えが変わっておられなければ、改めてお願いいたします」

「うむ。ようやく我が配下になってくれるか。よし、今すぐ主従の契約をする。儂の前に跪き、頭を垂れよ」

 俺は言われたとおりに片膝をつき、頭を下げる。

「汝、タイガ・タカヤマ、クロイツタールの騎士として我が公爵家に忠誠を尽くすことを誓うか」

 公爵はそう言いながら、腰のバスタードソードを俺の肩に当てている。
 俺は何と答えていいのか判らないが、決意表明のようなものだろうと、

「我が命尽きるまで、クロイツタール公爵家に我が忠誠を捧げます」

 剣に口付けをと言われたので、言われたとおり口付けをする。

(剣を捧げるとかはないのかな? それは授爵式かな?)

「これで、そなたは我がクロイツタール家の家臣となった。職位は副長代理とし、側近として常に儂を補佐せよ。准男爵授爵後は騎士団内の序列第3位とする」

(第3位? 公爵、副長、その次ということか? 嫡男のフェリックス様は?)

「閣下、それはあまりに性急ではございませんか。実際に騎士たちを指揮したことがありません」

「指揮については、おいおい覚えればよい。ジーレン村での戦闘を見る限り、少なくとも隊長のロベルトより指揮は的確だったと思うがな」

 嫡男フェリックスの序列については、現在ヴェルス王国駐在武官であり、騎士団の籍を離れているとのことだった。

 こうして、俺は正式にクロイツタール騎士団に入ることになった。

 バタバタと俺の身分が確定していくが、どうも他人事ひとごとのようで実感がない。
 公爵は国王に会いに行くと部屋を後にしようとしている。

「そなたの防具はダンクマールのものであったな。ダンクマールに我が騎士団の紋章を入れさせよ。色も黒にしておくように」

 公爵は午後も政務があるので、後は好きにしていいと言って部屋を後にする。



 アマリーは大河と公爵の話についていけなかった。
 ただ、最後のクロイツタール公爵家の家臣になったことと准男爵という貴族になることだけは判った。

(タイガさんが貴族様に...私がそばにいてもいいのかしら)

 彼女は自分がただの村娘でしかなく、何の取り柄もないことを気にしていた。

(シルヴィアさんはタイガさんのために働くことができる。でも私は...)

 昨夜大河と結ばれたことを思い出すが、それ以上にこれからも一緒にいられるのかが気になり、心に棘のように引っ掛かっている。
 アマリーはしばらく黙ったまま、自分の考えに沈んでいった。



 シルヴィアは模擬戦にあそこまで考えて挑む大河を見て、昨夜の姿とのギャップを感じている。

(相変わらず判らない男だ。あれほどの腕と知恵を持ちながら、昨日の夜は何だったのだ)

 伝説の英雄の中に未成熟な幼い心がいるような、そんな違和感を覚えていた。

 その後のクロイツタール公爵家の家臣になる話と准男爵位を得る話を聞かされ、自分は英雄譚が作られていくところを直に見ているのではないかと考え始めていた。

(私は伝説が作られるところを垣間見ているのか? 私はどうすればいいのだ?)

 彼女は自分が大河とともに生きる資格があるのかと考えたが、すぐに自分は奴隷なのだという事実を思いだす。

(私は所詮奴隷。ともに生きるもなにも無かった。もっと早く出会っていれば...)

 シルヴィアは大河に視線を合わすことなく、そう考えていた。
タイガ君の解説、いかがでしたでしょうか?
(ちょっぴり考えすぎな気もしますが...)

そして、ついに正式に公爵閣下の家臣になることにしました。
意外と考えている公爵閣下でした。さすが人材コレクターです。


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