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地方
薩摩川内市長に岩切氏再選 「原発再稼働」地元の意思示された 鹿児島
2012.10.29 00:44
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28日に投開票された薩摩川内市長選で、無所属の現職、岩切秀雄氏(70)=民主、自民、公明、国民新推薦=が、無所属の新人で共産党薩摩西部地区委員長、山口陽規氏(59)=共産推薦=を大差で破り、再選を果たした。薩摩川内市は九州電力川内原子力発電所を抱えるだけに、原発の是非が最大の争点だったが、再稼働容認を明言してきた岩切氏の勝利により、地元の意思は明確に示されたといえる。(田中一世)
「このまま原発が止まっていては日本の産業界の破壊を招く。それを防ぐには再稼働が必要なんです。市民生活を豊かにするために頑張ります!」
28日夜、事務所に現れた岩切氏は支持者の拍手を受け、力強くこう語った。
川内原発は昨年9月以降、全2基が停止したまま。岩切氏は、選挙戦を通じて「安全な原発は動かすべきだ。国策として進めたのだから政府が責任を持って安全を確認し、市民に説明してほしい」と訴えた。
岩切陣営には当初、「あえて原発の是非を争点にすべきではない」との声が多かった。衆院鹿児島3区補選とダブル選となったこともあり「原発再稼働を前面に掲げると推薦してくれた民主、国民新両党に迷惑をかける」と考えたからだ。
だが、岩切氏は告示日(21日)の出陣式で唐突に「国や市を取り巻く環境を考えると再稼働すべきだ」と断じた。ここで争点化を避ければ、再稼働をめぐり延々と不毛な議論を続けなければならないと判断したに違いない。陣営幹部も寝耳に水だったようで、後援会長で元郵便局長の愛甲勝氏は「私もびっくりしました。自分の考えをしっかり示しておくべきだと考えたのでしょう」と振り返る。
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