- 2012-10-10 ・
- 安倍さん
安倍晋三・自民党新総裁出演SP【たかじんのそこまで言って委員会2012.10.7】
10月7日の『たかじんのそこまで言って委員会』に、安倍晋三自民党総裁が御出演されました。これを記念してちょっと長いんですけど文字起こししました。
文字起こしするに当たって何度も聞き直したのですが、一言一言が中々味わい深いです。少しでもそれを表現したくて、キャプ画をふんだんに使いました。重くなってすみません。
安倍さん以外の出演者の発言は意訳です。安倍さん登場前と退場後のやり取りはカットしてあります。
安倍さん登場シーンからです。
よく来てくれましたね。
だって、新総裁になられてからTV対応はどちらかというと石破幹事長ということで、あまりTVにはお出になっていらっしゃらなかったのに、この番組にとりあえず出てみようというのは、どういうことですか。
この番組はなんといっても、この5年間、私を取り上げて頂いた。
(本日で7回目のスタジオ出演だそうです。温泉ロケもありました)
温泉もたかじんさんと入りましたし、勝谷さんとも入りましたしね。
これは何と言っても尾羽打ち枯らしていた時代に、私に発言する機会を与えて頂いた特別な番組でありますから。ええ。
尾羽打ち枯らす
落ちぶれて、みすぼらしい姿になることのたとえで、威厳ある鷹の尾と羽がいたんで、みすぼらしくなることから。
あー、ありがたいですね。ありがとうございます。
総裁になったからって、突然手の平返すなんて…。
辛抱さんから何言われるか分かりませんから(笑)
いやいやいやいや、そんなことはない。
さっきちょっと話題にしたんですが、いくらなんでも総理大臣になったら、まさか来ないでしょ?
それはね、またその時考えますよ。
そのへんも楽しみにしてみたいと思いますが、とりあえず今日はもしかすると厳しい色んな話も出てくるかも知れませんが、是非一つお付き合いを、よろしくお願いします。
安倍さんをお迎えして、まずはこのテーマです。
~~~ まとめのVTRの概要 ~~~
まずは6年前の総理就任から、安倍さんの実績、就任から1年後の突然の辞任会見、今回の総裁選直後の演説、その後の党内人事、持病のこと、今回のカツカレー騒動等々。
そんな安倍さんを叱咤激励する意味を込めて、安倍総裁へのキツイ質問を募った。
最初のテーマ:安倍新総裁へのキツ~イ質問
まずは昔の話からしておきましょうかね。津川さんと金美齢さんはほぼ同じ主旨だと思います。
津川さん「なぜ、あの時、投げ出し記者会見までしたのか」
金美齢さん「辞任会見なんぞせずに救急車を呼んで入院するべきだったのでは?」
金美齢さんが仰っている様に、普通なら入院して、「(記者会見に)出たい出たい」と言うんだけどドクターストップで出られないという風に(演出)するのが普通の、同情を買うやり方なんだけども、それをきちっと記者会見なさったというところが、実は逆に反発を買っちゃったんじゃないか。
あの辺の心境のいきさつを、是非お聞きしたい。
小泉総理の飯島秘書官、飯島(勲)さんにも「俺が付いてりゃあんなことさせなかった」という風に言われたんですが。
ただ、総理大臣っていうのは、自衛隊の最高指揮官でもあるんですね。そしてまた、「私、辞めます」って言って次の日に総理大臣が誕生すれば良い訳なんですが、自民党与党が総裁を選んで、そして総裁が国会で首班指名を受けてやっと交代出来ますが、その期間があるということで…。
空白期間ができてしまう。
その期間に、そこは、こういう病気ですと言うのはやめておこう、という事で記者会見をしました。しかし、結局入院するべきだというお医者様の進言がありましたので入院はしましたが、しかし記者会見をするというのは総理大臣の仕事であり責任だろうなあと。そのことが兎に角、基本的にですね…。
どちらにしろ、突然辞めるって事になりましたから、これは私自身の健康管理は、責任ですからね。
この責任ってことについては、私も総理を一年間やって、そしてああいう形で辞任して皆さんに迷惑を掛けて、非難も頂きました。ですからそのことも含めて、私も色んなことを学びましたので、それをこれから活かしていきたいなと思っています。
私、いつも言うんですけど、安倍さんは真面目すぎる面があるんですよ。だから、政治家として自分の病気だとか体調を、絶対に口実にしちゃいけないという事をずっと考えてらしたと思うんです。
だから一言も、自分が体調が悪いとか、何がどうしたって事を仰らなかった。
それはそれで故意の両面で、人間としても政治家としても立派な事ではあるけれども、実は今の民主主義の世の中っていうのは、民意民意って言われる。
だから一般の人達がどういう風に物事を見るかっていう事も考えないと、或る意味ではリーダーシップとは言えない。
※金美齢さんの話に深く頷きながら真剣に耳を傾ける安倍さんが印象的でした。
例えば3500円のカツカレー。これがあれだけ色んな話題になってるっておかしい。本当におかしいんだけれども、そうなる。麻生さんの場合はカップ麺の値段が分からなかったというのがバッシングのネタになる。こういう不思議な社会なんです。
※衆愚政治ですね。困ったものです。
私は3500円カツカレーでバッシングを受けているんで、『安倍さんにカツカレーをご馳走しよう!』という運動を始めようかと思っている。
(※スタジオ大爆笑)
3500円はあくまでも推定で、本当の値段は全然違うかも知れないんですよね。
いいんですよ、いいんです。最低3500円、一口3500円。「安倍晋三を支える会」みたいなのを始めようかと思ってますよ。
あれはですね、ホテルで出陣式をやったんですが、人数が多かったものですからね、場所代も含めてみんなで割ったんですよ。大体それぐらいだったんですが。ある…新聞にまで批判されるとは思わなかったんですが…。
(※スタジオ爆笑)
それを批判した新聞社の中にレストランがあったんですが…。
アラスカ!!
アラスカね(笑)。なんかね、5千円を超えてるっていう話でね、カツカレーが。
その反撃も何処かに書いてあったけど、朝日新聞の人がいつもアラスカでカツカレー食ってるかというとそれはまた別問題で…。
アラスカは高いのよ!
(※スタジオ大爆笑)
ホントだよ!
皇室典範改正を安倍総理の時にして欲しいというのは、結構大きな声があったと思う。これ以上に重要な課題は僕は国政に無いと思っている。最初にやって頂きたかった。もし裏に事情があったなら教えて頂きたい。
小泉総理時代、私が官房長官の時に有識者懇談会が出来ていて、もう既に議論が始まっていて大体結論に至っていたんですね。私の考え方について小泉総理にはお話をしていましたが、しかし有識者懇に任せた以上、その結論になってきたんですね。
その後、悠仁親王殿下がご誕生になりました。私の考え方とは、まあ勿論、有識者懇は違ったんですが、その後私は総理に就任して、その中に於いて少し時間的余裕も出来ました。という中に於いて、少しじっくり考えるという時間があった方が良いんだろうという事で、いわば冷静になる時間が必要だったんですね。
そういう配慮だったんですね。
有識者懇では、最終結論としては愛子様に皇位継承権を認めるという方向性で始めから議論が行われていて、安倍さんはそれが「違うだろう」ということで本当は(結論が)出てきても、まぁ平たく言うと「潰したかった」?
(※苦笑というか困惑した表情)
まぁあの時、私、官房長官の時にですね、下村博文さんが委員会で、委員として私に質問したんですよ。
「次の内閣でもこの結論が引き継がれますか」という質問をしたんですが、その時に私が「この結論については、新しい内閣が出来れば新しい内閣で議論する。次の内閣で引き続きこの結論を受け止めなければならないという事はない」という答えをしたんですが、その時に政府委員が「はい!」と言って手を上げてまた出て行った訳ですよ。
私は役所の人を公衆の面前で叱る事はないんだけども、「官房長官が答えたんだから君、何で答えようとするんだ」と言って、下村さんも「あなたには聞いてないよ。官房長官が答えたんじゃないか」と席に戻させたんですが、そのペーパーを見ると私とは違う、「当然次は引き継がれる」という事を読もうとした訳ですね。
ですから、これは一体どういうことだろうというふうに思いましたけどね。
ということは政権の中で微妙な駆け引きがあって、その上に政治というのがあるんだということが良く分かります。
安倍政権が苦境に立ったのは、参議院選挙に負けてねじれ国会という状況を作り出してしまったという事だと思う。私の見る所、参議院選挙に向けての体制、或いは状況判断が甘かったんじゃないか。今日は敢えてキツイことを伺うという事なんで…如何ですか。
それは私も反省しなければいけないと思っています。参議院で大敗をした、私は言わば自民党の総責任者でした。あの時、色んな問題が起こったんですが、年金の記録問題が発生しました。
基本的に選挙というのは、こちらが「こういう課題でやりたい」、「これで民意を問いたい」という選挙でないと中々勝てないんですね。小泉さんが郵政を言わば国民の論点にしました。
残念ながら(年金問題は)これは私の論点ではなくて、今までの経緯の中で起こった問題についての論点であって、その説明に終始せざるを得なかった、というところに問題があったんだろうと。
これを論点にするという事、我々も言わばその中で、政権の実績ということを考えていたんですが、これは実績ではなくて未来に向けての「何をするか」という事をもう少しちゃんと語るべきだったなと思いますね。
※苦悩の表情が全てを物語っていると思います。民主党に嵌められた参院選挙でした。
逆に民主党側はまさに「年金選挙」だという形で参議院選挙を戦った為に、結局自民党が大敗するという現実を現出させてしまった。
恐らく安倍さんご自身が、御自分でも考えられなかったほど短い間に辞められて、一番の痛恨事は在任中に靖国参拝出来なかった事だと拝察する。次に是非総理になられたら靖国に行って頂きたい。そこの所のお気持ちをもう一度確認したい。
総裁選挙に於いても、最初の五人の記者会見でもその質問を頂きました。丁度、尖閣周辺でヒートアップしている時だったんですが。
私は国の為に尊い命を犠牲にした方々、御英霊に対して国のリーダーが尊崇の念を表する。これは当然のことであると当時も思っていたし今も思っている。
あの間に、私の在任中の期間にお参り出来なかったことは自分にとって痛恨の極みである。今の私の話から、答弁から私の気持ちを汲み取ってもらいたいという話をさせて頂いてですね。
これ以上今ここで、野党の時に、まぁまるで言わば政治的に利用するか如くの発言は控えたいと思いますが、今の私の気持ちを表明させて頂いて(笑)、えーー。
どうですか皆さん、もう一寸突っ込みますか?(笑)
五年前はどうして記者会見までやられたのに、その前に参拝するぐらいのご配慮があっても良かったんじゃないでしょうか。
それは……、えー、まさに……そ、その通りでね(笑)
これは何となく(聞き取れず。「言い訳」っぽくの意でしょうか)なってますけど。
今、これは相当、日本とは、領土問題は勿論存在しませんし、ちゃんと物理的に領海12海里の中には入れないという事は当然なんですが、そういう中に於いて、今意図的に新たに問題を投げかけるっていう事は自民党総裁として慎重に考えるという…。
あの、お答えとしては私はその通りで、それでいいと思うんですが、例えば2年前3年前だともう一寸歯切れの良い発言だった。
(※安倍さん、思わず苦笑い)
それでいつ頃、今回、「もしかすると自民党総裁通るかも知れない」って思われたのはいつ頃でした?
これはですね、総裁選に出ると、出馬宣言したのは9月12日なんですが、それまでは、「果たして私自身にその資格があるかどうか」ってことも考えましたし、私の家族で、女房以外はまあ大体みんな反対な訳ですよ。
これは5年前の事で、「もう一回あの批判に晒されるんだから、これはもう止めた方が良い」、「5年しか経っていないんだから慎重に考えろ」と。
私の割と近い議員の皆さんも、総裁経験している人物がもう一回総裁選挙に出て随分離されて3位っていうのは難しいだろうと、私の属するグループも会長の町村さんが出られて、これは十分な支援が無いでしょうという事でみんな反対をしました。
うちの女房は結構度胸が良いもんですから、「これはあなたが本当に国の為になるんだと思ってやるんだったら、やったらいいんじゃないの」みたいな話だったもんですけども。
そこでしかし、あの時丁度ですね、尖閣を巡る状況がああいう事になってきて、私の主張を今度は国民に向かって「くっきりと発信していこう」と。それは「世界に向かっても発信していこう」と。
ここは私も一回、政治家として事実上死んだ人間ですから、ある種、ここは死んだと思ってやろうというのは、まぁ、9月の5~6日とかですね。
ということは絶妙のタイミングで尖閣問題が勃発したって感じですね。
そうですね、ですから、まぁ…あの時…。
(安倍さんの発言を遮り)或る意味、中国に(背中を)押して頂いたっていう(笑)
(※スタジオ笑)
総裁選では散々、国防のことを力を入れて仰ったが、現に我が領海は中国公船で侵略されつつ、現に領海に入っている訳だが、国を守るとあれだけ仰るという事は私的には「武力行使も厭わない」という風な、まさに先程言われた発信力を感じたが、その辺に関してはどうか。
もうぼちぼち、堪忍袋の緒が切れかかっているのでは?
私の総理時代にも実は中国を訪問した後、2006年なんですが10月だったかな、保釣連盟という香港と台湾の民間人という人達が、やはりこの尖閣に上陸を宣言してやってきたんですね。その時は私は海上保安庁に対して、「これは相当大変だけれども、断固として上陸は阻止してくれ」と、「体当たりをしても阻止をしてくれ」と。
荒れる海ですから大変なんですが、3千トン級のこちらの海保の船が出て行って――これはまさに体当たりも敢行して相手の船に損傷を与えたんですが――阻止をしました。
これはやっぱり国家意志としてちゃんとやっていくという事が大切なんだろうと思いますが、今、実効支配をしている。何を以て実効支配をしているかと言えば12海里の中に日本の海上保安庁の船がいて、この中に入ってくる船を、主権侵害をする船に対しては、「出て行きなさい!」とこう言って(外へ)出してる訳ですね。
中国側は何回も公船をどんどん入れていって、どっちが果たしてこの領海を支配しているか分からない状況にしていこうとしてるんですね。
ですからこれは、断固として阻止をしていくのは物理的な力しかありませんから。当然エスカレートしないように、まずは海上保安庁のレベルでやっていく。
向こうの船は海監、言わば漁業監視船なんですが、これは軍艦を塗り替えたものですから、これは可成りの大きさなんですけどね。しかしこちらも例えば我々が政権を取ったら海上保安庁の言わば実力を、船をもっと、どっと増強してですね、国家意志を示していかないといけないと思いますね。
尖閣に関して中国側の目的としては「日本側に諦めさせる」。しつこくしつこくやって最終的には経済界などの苦情も来るし、最終的には諦めさせようという、そういう手に出てきていると思う。
私はこういう事に乗ってはいけない、勿論諦めてはいけないどころか、向こうが『棚上げ』にして話し合いをしようとオファーしてくる可能性もある。そういうのに一切乗らないというのが重要だと思うが如何か。
当然そうなんですね。そもそも『棚上げ論』なんていうものは約束を交わしたことではありません。もし約束を交わしたんであれば私が総理大臣の時に、「こういう約束がありますよ」って(引き継ぎ時に官僚から)言われますけど、勿論無いんですよ。
中国は、自分の国の力が弱いときには『棚上げ』と言います。自分の力が強くなってくると一気に物理的に入ってくるんですね。フィリピンに対してもベトナムに対してもそうでした。
ですからここについては話し合うという事は無いんですよ、領土問題が無いんですから。つまり取られていない物を守るのは、広い意味での軍事力なんですね。物理的な力をしっかりと示していく事が大切ですね。
一方、今宮崎さんが言われた様に、彼らはある種のゲームを挑んできているんです。政治的目的を達成する為に、日本企業を襲撃したり、日本製品をボイコットしたり、邦人に危害を加える。
本来、国際社会の一員であれば、それを保護する責任は中国政府にあるんです。
そう!
それはだから日本はもっとですね、「WTOの一員なのに、それはおかしいじゃないか」ということを大々的に言っていくべきなんです。と同時にこれは我々、経済界も含めてですね、頑張り処なんですね。
彼らも毀損してるんですよ。それをやれば自分達の雇用が失われていく。しかし先に日本が恐らく音を上げるだろう、そして経済的に自分達も実は身を削っているんですが、日本が堪えられなくて、この政治的目的に対して、「分かりました」と言ってくる事を待ってる。だからここが正念場ですね。
私はこの問題でここが辛抱処だと言っている。政府はその辛抱というのを国民や経済界も辛抱するから、それをバックアップして頂ける様にすれば最後は勝ちきれると思う。
漏れ聞く情報では、中国はいま相当焦ってきているそうで、「意外と日本はタフじゃないか」、「今回は今までと全然違うじゃないか」という事で焦ってきているみたいなんですね。
だから怖いのは、次の解散総選挙とかをやった時に政治的空白が出来た所に一気に付け込んでくるのは過去の例を見てもあると思う。総理になった暁には、ドンとすぐに行ける様な体制を今から準備して頂きたいと思いますね。
ワイドショーで、中国のツアー客が来なくなってガラガラだというシーンをどんどん映し出しているんです。
大変だ大変だと言っていますけど、中国のお客さんが来なかった時代があれだけ長くて、みんなちゃんとやってたじゃないですか。
その通り!
何で突然今、中国のお客さんが突然いなくなったら、やっていけないやっていけないって論調ね、それがおかしいですよ、本当に。
それはね、中国人が来ると日本人が来なくなったんですよ、明らかに。それは自分の首を自分で絞めた訳だ。
大体、中国人がチェックアウトした後は、『ハムスター小屋』みたいになってますよ。いや、本当に。
(※スタジオ大爆笑)
安倍さん笑えないで困ってんじゃん(笑)
反応出来ませんよ、そういうのには。……(何か言いかけたところで辛坊に割り込まれる)
さあ皆さんのご意見、質問全部紹介していきましょう。
私は経済政策について伺いたい。消費税増税法案の中には附則18条というものがあって、「経済状況等を総合的に勘案した上で、その施行の停止も含めて所要の措置を講ずる」と書いてある。つまり経済状況が良くならなかったら消費税率アップをやめる事もありうると書かれている。
もし経済状況が好転しない場合には、こういう可能性もあり得るか?
いまのデフレ状況も含めて経済が悪いという状況が続く中に於いては、それは当然、その法律の中に書いてある訳ですから、そういうことを決断をしなければいけないと思いますよ。
しかし同時に、その為にこそ我々は政権を取って、金融政策というのは世界の主流としては、経済政策の手段として非常に重要な手段になっているんですね。日本がその力をまだ使ってないのは事実ですから。
ですから米国のFRBも、EUのECBもですね、相当通貨を刷ってですね、経済を支え、そして言わば自国通貨を安くして競争力を得るという、そしてまた株価にも働きかけをしているんですよ。
日本のみがあのリーマンショック後の安値のままずっと来てますからね。やはり日銀側とも十分に調整をしながらそういう状況を作らなければならない、デフレを脱却する為にも、全ての政策を総動員していくという事が求められていると思いますよ。
安倍にお願いしたいのは、確かにお金を刷ったり金融緩和したりという事も(大事)ですけど、安倍さんは言葉の力がある人ですから、気持ち、マインド。日本人がもっと景気を良くしようじゃないか、物を買おうじゃないか、外でもっとご飯を食べようじゃないかと。
今、デフレだデフレだばっかりメディアがやる。金美齢さんが仰る様にワイドショーがこんなに安い物、こんなゴミみたいな物が安くなってます、ばっかり言ってる。
そうじゃなくて、もっと日本人は『バイ・ジャパン』ですよ。バイ・アメリカン(条項)じゃなくてバイ・ジャパン。バイ・ジャパンっていうキャンペーン、メッセージを強烈に発信して頂きたいと思う。
外食するときにはどんな食べ物がいいですかね。
やっぱりカツカレーじゃないですかね。
(※スタジオ大爆笑)
私は石破幹事長に非常に不信感を持っている。一つにはあの方は小沢一郎さんと共に自民党を脱党して転々として戻って来た。人を裏切る習い性がある。
もう一つは、あの方の発言を可成り細かくチェックしているが、本当に保守主義者なのかという疑いを持っている。そういう方を地方票が多いから仕方なかったとはいえNo.2の幹事長として、本当に安倍総裁が使いこなせるのか。
加藤さんのご発言は、私が政治家になって指導して貰った森喜朗先生も同じ意見で、「安倍君、大丈夫か」とか言われたんですが。
まぁ石破さんと親しく話すというのは初めてだったんですが……。
初めてだったんですか?
(スタジオ騒然)
初めてというかね、なかなかあまり、親しく話すと言うことが無かったんですね。
波長が正直合わなかった?
だから、まあ国会議員一杯いますからね。中々その中で一緒に食事してお酒飲んだっていう事は、まぁ全く無い訳ではないんですが、殆ど無かったんですが、今度はまあ。
そうするとですね、やはり、チャーミングではあるんですよ。
え~!?ホント??信じられない。
目が可愛いときもあるんです。
演説していても女性に意外と……、意外にと言っちゃ申し訳ないけど…。
(※金美齢さん大ウケ)
人気が結構あるんですよ、人気があるんですね。
(※加藤「キモカワイイ!」)
演説の説得力っていうのが、それはかなり高いレベルだなぁと私は思いました。
何と言っても防衛政策、物凄く詳しいですし、そして農林大臣も経験していますし、何と言っても今回党員投票で過半数以上を取った石破さんですからね。
石破さんとこれから良く連携を取りながら、なるべくちょくちょく意見を交わしながらと思っています。
この前も、遊説中にもですね、石破さんと、まあ5人で回ってますからね。石破さんは色んなことを凄く深く知ってるんですね。
例えばキャンディーズのミキちゃんの、誰も知らない事とかですね。
そんな事、いつ話してるんですか。
(※スタジオ騒然)
それはですね、五人の候補者がみんなずっと遊説してますね。一人だけが上にのって演説していて、後の四人は中で待ってるんですよ。待ってる時に……。
待ってる時にキャンディーズのミキちゃんの話してる。
偶々なんかね、なんかそういう話になったんですね。
「安倍さんとは同年代なんですけど、アイドルは誰だったですか」みたいなこういう話で…。
(※スタジオ爆笑)
橋下さんと意見が合うところ、合わないところを聞かせて頂きたい。
私もまだそれ程深く話をした訳ではないんですが、やっぱり橋下さんっていうのはパワーがあるのは事実ですね。
これだけ多くの支持を、大阪府、大阪市で受けている。それなりの実績を作ってきている結果だろうと思います。大阪には難しい問題が一杯ありましたから。ですからそういう今ある壁を破っていくというね、どーんと破っていく力とパワーはあるし、発信力もあると思います。
憲法改正は私のライフワークなんですが、まずは96条から改正していこうという所は共通していますし、また或いは教育条例、作りましたよね。結構思い切った教育条例だと私は思います。
あれはそもそも教育基本法を変えた時に、国を愛する心、郷土を愛する心、文化と伝統を尊重する、道徳心を培うという教育の目標を書いていったんですが、それに則って先生もちゃんと教育の新しい基本法に則って、現場で子供達に対して指導しなさいという事を決めていってもらったと思っています。
そういう共通点はありますが、しかし八策の中には「これは一寸違うな」というところも当然ありますよね。
例えば?
例えばですね、全部、消費税を地方に渡すということは、これはやはり相当、今の全国を見渡していくと、一部に集中していく、都市部に集中していくという事になっていくんですね。
或る程度その、地域、国土全体を維持するという意味に於いては、これは中々難しいんではないかという事と、まぁあとは一寸技術的な問題点というのはあります。
その辺りも含めて三宅久之最高顧問から質問なんですが、可成り具体的な質問になってます。
維新との関係はどうするのか。これは政権を取ってからの話になると思いますが、明確に答えて貰いたいとの事ですが、どうします? 連携するしない、そのあたり。
維新の会は300小選挙区のうち多くの選挙区に…。
何議席取るか分かりませんからね、確かに。
我が党は可成りの選挙区で良い候補がみんな出てるんですよ。ですから「お前、止めなさい」という、そういう選択肢は無いですから。
まずは我が党が過半数を取ると。
(三宅久之氏からの質問続き)解散の確約がないと特例公債法案を通さないのか。野党時代という事になります。近々ですね、臨時国会。
普通であれば、政権与党=政府はですね、特例公債を出さなければ段々支出が上手くいかなくなりますから、いつ迄にこれをやらなければいけませんねと、だからいつ迄に臨時国会を開きましょうと、よってその為に党首会談をやりましょうと言ってくるのが政府の筈なんですよ。
ところが全く言ってこないという驚くべき状況になっているんですね。で、我々は……。
当選されたとき野田さんから電話が一本あったという話はありました。それ以降連絡は?
それ以降無いですよ、無いんですよ。普通具体的に言ってくるものなんですね。まずは幹事長同士が会いましょうね、三党で詰めておいて、じゃあ党首(会談)いきましょうという(のが普通だが)、全く無いんですから。
あの輿石幹事長がこちらの幹事長に、普通は言ってくるものなんですが、これは私が、「(輿石は)教育を歪めた張本人だ」と言ってるという事が影響しているって人も居ますけども(笑)
(※勝谷苦笑)
普通であれば幹事長が言ってくるべき話ですね。それが全く無い。
そして特例公債を通すというのは政府の責任ですから。その為に自分達はこうしますよという答えを、今彼らが出してくるのを我々は今待っていると。
分かりました。ということで皆さんの質問は一回り終わりましたんで。今度は皆さんから是非、新総裁にアドバイスということで進めて参りたいと思います。
~~~ まとめのVTRの概要 ~~~
民主党代表選での野田の街頭演説は野次でかき消され、国民の怒りが爆発する中、結局野田の再選という茶番劇で国民を失望させた民主党政権。一方でこちらが与党?と思うほど世間の注目を集めた自民党総裁選。
その結果、安倍氏が新総裁に選ばれたことで、国民からも、領土問題、外交の立て直し、震災からの復興、経済再興など日本再生への期待の声が上がっている一方で、毎日新聞の世論調査では安倍新総裁に期待するとの声は40%に留まり、期待しないは55%。
何れにせよ次の総選挙で政権を奪還すれば再び総理の椅子に座る安倍新総裁。そうなれば安倍さんは再び国のリーダーとしての重い責任を背負うことになる。
次のテーマ:安倍新総裁への厳しい助言
今のVTR見てて思ったんですけど、(民主党政権の所為で)これ以上悪くなりようがない。何をやっても大丈夫。
僕は原潜。原子力というだけで「それは危ない」と思いがちだが、かつて『むつ』という原潜もあった。あれも下手を打って事故を起こしそこから遠ざかった。非核三原則にも触れない、武器輸出にも触れない、何ら法的には問題無い。それなのに通常型潜水艦で日本はガラパゴス的進化を果たしてしまった。凄いのを持っている。普通は原子炉を積めば済むじゃないかという状態。
尖閣や竹島などの地上の目に見える所でのドンパチは20世紀の戦争だ。そうではなくて原潜を持って海洋アジア諸国と連携して拡張してくる中国に対して抑止力になる。
マーケットも、あんな危ない国とずっと付き合うよりミャンマーやベトナムなどの海洋アジア諸国に出て行く他はないから、経済と安全保障を連携する上で原潜は非常に大事だと思う。
それともう一つ。そうそう原発は作れないだろう。日本の原発技術が伝承されないのではないかと、米国などが不安視してる。原潜を持てばこれも払拭出来る。一石二鳥、三鳥、四鳥なんですね。目玉としてご検討頂きたい。
私からアドバイスです。不用意に頷かない方が良い。
(※スタジオ大爆笑)
原潜どうしましょう。
確かに勝谷さんが仰る様に、原子力潜水艦が沈んだりした事故はあるんですが、放射線の漏洩によっての死亡事故は基本的にないんですよね。
ただ、あと、ずっと沈んでいられる。原子力潜水艦の場合、どこに居るのか全く分からなくするという利点はありますけども、今直ちに、原子力潜水艦を私が持ちますよと言えば、相当の事に……。
言えませんよね(苦笑)
そのくらいでいいと思いますよ(笑)
だから総裁ね、総裁。真面目すぎるのよ。そんな長々と、『こんな質問』にね。
(※スタジオ大爆笑)
私ね、いつも言っているんですけど、発言はもう一寸ゆっくり。一寸早口すぎる。それから間を持って。
石破さんの話が分かりやすいってのは、あの人は間を持ってゆっくりと、それから声のトーンを落としてる。
時には短くピリっとした、そうした言葉を発信することが出来る様になれば完璧です。
原発に関して、各総裁候補の方々が発言されなかった。要するに現状維持という感じで。例えば2030年迄にゼロにする、やるんだかやらないんだか分からない様なことになっているが、安倍さんはどうお考えですか。
政府は結局、閣議決定はちゃんとは出来なかったんですね。というのは2020年にCO2を25%削減すると言っているんですから、それと全く相矛盾する事になってしまうということもあると思いますね。そちらの方もちゃんと考えていなければいけません。
我が党の方針というのは決まっていて、基本的には原子力規制委員会が出来ましたから、そこでしっかりとルールを作って、そのルールに則って、3年以内に今ある原子力発電所を、そのルールの中に於いて、政治的理由とか経済的理由ではなくて、純粋に再稼働させるかどうかというのを決めていく、ということなんですが。
将来のエネルギーについては、例えば2030年ということについては、その段階でどうなっているかという事なんですが、当然これからは太陽光とか或いは風力とか地熱とかですね、潮流とか様々な新しい再生可能エネルギー、この分野に十分に国家支援を投入していませんでしたから、それを投入していく。
そういう中に於いて、またメタンハイドレート等の自前のエネルギーを得ていく。シェルガス、今度見つかりましたよね。ああいう物を実現化していく中に於いて、「これは代替していきますね」という中に於いて原子力発電の比率を抑えていく。
今からゼロと言ってしまったら、技術者はどんどん居なくなっていくんですよ。ですから例えば使用済み核燃料をどうしていくかっていうのは、これは世界的な課題ですよね。この中に於いてその知識を持った人達の知見も必要ですし、寧ろ日本が新たなイノベーションでどうしていくかっていうのも考えていく必要もあるでしょうし、配慮をしていく上に於いても技術者が必要なんですよね。
今から20年経つと、どれだけイノベーションがあってテクノロジーの発達があるのか分かんない訳ですよ。
例えば私がいつも言ってる『オーランチオキトリウム』という油を作る藻があるんですが、(※スタジオから失笑漏れる)
こういう所に資本をボーンと投入すると日本が産油国になるかも知れない。そういう所も是非お願いします。
いわゆる『従軍慰安婦問題』というのは嘘なんです。日本の名誉を傷つけ、世界中から袋叩きに遭ったのはこれ(河野談話が元凶)なんですよ。
この間違ったものを正す。正すことによって日本の名誉を回復する。出来たら是非ともこれをやるべきだと思う。
今、タイムズスクエアに『セックス・スレイブ』の従軍慰安婦の大きな広告が出たというニュースが丁度今日ありました。だからこれは一人歩きし出すと回収不能になってしまう。世界の人達は(本当の事を)知りませんから。これは大事な事だと思う。
今日は田嶋陽子さんが居ないから静かでいいですね。
(※スタジオ大爆笑)
タイムズスクエアの大看板は
「(Korean women) forced to work as sex slaves for Japanese soldiers (during World War II)」
と書いてある。『日本兵の為に性的奴隷を強いられた』っていう看板がばーっと。
無茶苦茶だよ、あんなもの(苦笑)
それが完全に一人歩きして世界で定着している。
今の加藤さんの質問なんですけど、河野談話というのは閣議決定したものではないんですが、私が総理大臣の時に質問主意書に対して、「強制連行を裏付けるものは無かった」という事を閣議決定して答弁書を出しています。
ですからこれが政府として正式に閣議決定したものなんですが、ただこの事は、国内的にも知られていませんし、海外でも分かっていないんですね。
その事をやはり今、国際社会に対しても、どうやって知らしめていくかということは考えていかないといけないと思いますね。
例えば今の閣議決定の内容を、河野談話を上書きする形で新談話を発表するというお考えはありませんか。
それも含めて説明をしていく必要もあるでしょうし、外務省にもちゃんとHPで説明をしていくと。
そしてまた、或る程度これ、ロビー活動的なことも米国で起こっていますから、『セックス・スレイブの碑』みたいなものを作ったりしているんですね、米国に於いて。ですからこちらも、「それはおかしいだろう!」と言うことを、ちゃんと米国に於いても言っておく必要があると思います。
韓国人や中国人にも言えますか。
えー、これは当然、河野談話はこういう事であったと、こういう閣議決定をしてますよということは言わなければいけませんし、今迄も韓国側に対して、私は総理大臣の時にそういう説明をしてます。今言った、申し上げた説明をしてますよ。
嘘だとはっきり言って頂けると。
はい?
嘘だとはっきり言って頂くと。
・・・・・・・・。
(※困惑の表情で暫く固まった後に苦笑)
(※それを受けてスタジオ爆笑)
※逆に「はっきり言いますよ」と言わない所が安倍さんらしい誠実な人柄を感じさせます。野党時代に威勢のいい事言うのは簡単だと民主党で学びましたからね。
三宅久之さんのアドバイス、「問責決議の乱発は避けよ」、これはどうですか。
これは前回、参議院に於いてですね、野田首相に対する問責決議がなされました。これは院の決定ですから流石の野田さんも、「重く受け止める」と、こう言ってますね。
本音で、あの時に変な問責で、自分達が賛成したのが間違ってたかの様な問責を出しちゃった。あれ、総裁がもし安倍さんならどうされてました?
・・・・(苦笑)。非常に答えにくい質問ですね。ただ、それにはその、問責をした理由というのが、あの時、川口順子さんが我が党の代表として本会議で発言をしているんですが、つまり、主文として野田首相を問責しますと、これが主文なんですね。
そして理由があるんですが、これは一寸分かりにくいかも知れませんが、理由についてはこれは決議の対象ではないんですよ。
まあしかしこれは中々国民的には理解出来ないでしょうから、それは理解出来ないという事は、まあ理解出来るというのも変な話なんですが・・・(苦笑)
(※スタジオ爆笑)
それは良く分かりますけど。ですからそういう意味に於いては分かり易い政治を我々も心掛けなければならないという点はありますが。
ただですね、問責に値したのは事実ですから。問責という事実だけについては、問責に値したというのは厳然たる事実です。
そんな議会制民主主義を否定する行為に対して、更には法案を廃案にする為に、少数野党が提出した問責に「小異を捨て」乗ったのです。もし自民党が小異に拘って問責が否決されていたら、民主党のこの手法が当たり前の事になり、延いては議会制民主主義の否定に繋がってしまったと思います。
或る意味、小沢らの作戦に嵌り案の定「自己矛盾だ」と非難はされましたが、谷垣総裁の駆け引き無しの真っ当な手法を私は断固支持します。
三宅さんからの助言、「メディアに腹が立っても敵視政策はとらないように」。難しいですね、これ。
でもこれはもう、色んな方から言われていますので。私もこの五年間修行しました。
(※スタジオ爆笑)
経験を積んでですね、それはもう一々、色んな記事を見て、「これは違うんだ」と思いながらも、ニコニコしながらそれを飲み込んでいこうと。
今回の民主党政権で凄いなと思うのは、毎日毎日新聞読んでたら、頭おかしくなるだろうと思うんだけど、平然と皆さんやってらっしゃる所は、或る意味凄いっちゃ凄い。読んでないんですかね。
だから、わざわざ社説で批判して頂くのは有難いと思うぐらいのですね、人間にはまだなっていませんが(笑)、そうなりたいなと思いますね。
※長々と話されましたが要するに「ぶれずにやって下さい」
ぶれないで実現する為に、私も総裁選に敢えて手を上げた訳ですから、これがぶれたら、私も終わりだろうという信念でやっていきたいと思います。
続いてはこの大テーマ
~~~ まとめのVTRの概要 ~~~
続いてのテーマは憲法改正。総裁選の街頭演説で憲法改正を訴える安倍さんの映像に引き続き、周辺諸国からかつてない圧力が掛けられる中、国民の中で関心が高まっているのが、我が国の安全保障上の重要事項である『集団的自衛権』と『憲法改正』にまつわる問題。
毎日新聞の世論調査では憲法改正について賛成は65%(反対は27%)となり過去最高を更新。
そんな中、安倍新総裁も次期衆院選で憲法改正を争点にすると宣言しているが、かつて当委員会に於いてこの様に語っている。
安倍さん(2011年2月13日放送)
私が憲法を改正しなければいけないと考える基本的な理由は3つあります。
一つは、今の憲法は、これはやはり当時のGHQ進駐軍の手によって作られた憲法である。
第2点は、この憲法が出来て60年以上が経ちました。時代にそぐわないものが有りますよ。
そして3番目。自分達の憲法ですから自分達の手で書いていく。それによって私たちは真の独立を、独立の精神を勝ち取ることが出来るんだろうなと思いますね。
戦後一度として憲法を改正していない日本。世界の主要国での戦後の憲法改正回数を見れば米国が6回、フランスが27回、時代に即した形で憲法を改正するのは当たり前の事であり、同じ敗戦国であるドイツに至っては何と58回も行っている。
にもかかわらず、何故日本で憲法改正が行われなかったのか。
その大きな原因の一つが憲法96条。
「衆参両院も国会議員の3分の2以上の賛成がないと憲法改正を発議しない」。そう定めた憲法の条文に対し
安倍さん「私はこの3分の2を、2分の1にしないと、憲法改正について国民が真剣に議論出来ないと思うんですよね。
これは不可能と言ってもいいと思いますね」
その96条の改正を見据えた上で今年4月、自民党は第2次憲法改正草案を発表。
(以下省略)
次のテーマ:「憲法改正」どこをどう改正すればいい?
今まで戦車、戦闘機、イージス艦まで持っているいわゆる戦闘集団が軍隊と言えなかった愚かな言葉遊びを続けてきた、まさに安倍さんが仰った時代にそぐわないことだ。
海外から見れば立派な軍隊なのだからすっきりと陸海空軍とすべきだ。何よりも国を守るという意識を持たせる為にも、納税と同じぐらいの義務を兵役に課す。これで我が国の問題は一挙に解決するのではないか。
・・・・・。
(※安倍さん固まる)
答えにくいでしょう(苦笑)
あのー、いいですから、無理されなくても(笑)
当然、陸海空軍。我々も(憲法改正草案では)国防軍ということにしました。
今まで珍妙な答弁をしてこざるを得なかったんですね。自衛隊は軍隊ですか?という質問に対して、「自衛隊は軍隊ではなくて自衛隊です」と。
では交戦状態になって捕虜となった時にどうするんですか。軍人であればいわば国際法の中に於いて捕虜として扱われます。(軍人ではなくて)ただ単に暴徒の様に銃で撃った、人を殺したんであったら向こうはその場で銃殺だってできるんですよ。その時のこちら側の答弁は、当然捕虜になった時には、「当然、軍隊として取り扱われるものと期待しています」と。敵に期待するというですね。
(※スタジオ爆笑)
それは答弁としてもそう答弁せざるを得なくなっているんですね。
憲法改正という大きな所まで行かなくとも、防衛庁を防衛省に格上げしただけで士気は著しく上がった。同じ様に変な言い換えは全部止めて、例えば1尉、2尉、3尉というのは大尉、中尉、少尉に戻すだけで、お金を掛けずに自衛隊の指揮は一気に上がる。中尉はLieutenantって英語で言ってるのに、それを何で小学生の運動会みたいに1尉、2尉、3尉などとするのか。総理になったら是非ご検討頂きたい。
英語にしたら同じですからね。法改正が必要なんですが。
よく冗談で小林さんが1佐になったら「小林一茶」だろうという…。
(※スタジオ爆笑)
総理になったら言わない方が良いです(笑)
英語にしたら一緒だっていいますけど、Self-Defense Forces、Forceは軍ですからね。英語にしたら自衛軍なんですよね。
だから自衛軍に決まっているでしょ。
こんなの軍隊じゃないなんて言ったら外国から笑われます。
気持ちとしてはGHQに押し付けられた今の憲法を一旦破棄するという宣言をしたい。本当はまっさらな所から作りたい。
そうなんです。破棄したい。新しく作りたい。
さっき総裁が3つの理由を仰ったが、その通りでいいと思う。何処へ行ってもその説明でいいと思う。
前文が大変問題であると私は思いますが、9条プラス。「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」
普通の国の憲法は、「私たち国民の命、安全、財産は断固として守る」と、こう書いてあるんですけれども、それは「平和を愛する国々に任せる」と、随分思い切った事を書いているんですね。
これはハーシーという中佐かな、GHQのね。たった一人が一晩かなんかで書き上げたと言われているんですがね。つまり日本人が書いた訳ではないんですよ。
さっき9条の話が出てましたが、9条2項に『交戦権否認規定』というのがあって、「国の交戦権は、これを認めない。」
私はこれをずっと考えて、交戦権って言うのは一体何か。実は憲法学者の間でもちゃんとした定義がない。
はっきりいうと大まかに二つに分かれていて、干戈(かんか)を交える権利自体が無いという事を意味しているという説もあれば、先程から捕虜の話がでているけど、例えば日本がある地域を占領して統制下に置いたり、捕虜を取ったりすることを交戦権と呼んでいる。国際法で交戦権と言えば大体後者の意味なんです。2通りの解釈があるが結論が出ていない。
干戈=かんか。「干(たて)」と「戈(ほこ)」の意。①武器、または武力。②戦争
しかも交戦権というのは、憲法に入れた張本人であるGHQの高官が、「自分は交戦権が何だか分からなかった」と後で言っている。「後で削除するものだと思っていた」と言ってる。
私はこうした専門家でも分からない様な用語を憲法の中に残しておくこと自体が本当に破廉恥な事だと思います。
後半の交戦権の解釈ということでいけば、これは国際法によって――言わば平時と違って戦争になれば人を殺すという行為も含めて――許されている事が許されなくなる。
これが許されないから刑法の準用で、例えば正当防衛とか緊急避難の法理によって、海外に――例えばPKF(国連平和維持軍)やイラク特措法等で――自衛隊を出さなきゃいけない時に、そういう国内法準用でやらなきゃならなかった主因はこの交戦権否認規定にあるんです。
多くは警職法(=警察官職務執行法)7条(=武器の使用)とか、そういう所で行かざるを得ない。
どうしても安倍さんに一言。どうしても憲法を変えさえすればいいという空気がある。勿論良くなるのはいいですけど悪くなったら困る訳でして、是非自民党の中でも何処を変えたら良くなるという議論とは別に、何処は守らなくてはならないのか。僕は(ここを改正して欲しいという意味で)第1章と書きましたが、自民党案で天皇が国家元首である事、それから国旗・国歌を盛り込むという事、まさにその通り。是非やって頂きたいと思うんですが、
特に、例えば第9条は自由に書き換えて良いから第1条は削除してくれみたいな、政治的妥結で本来ねじ曲がってはいけないところがねじ曲がってしまうという、悪く変えられるという力が必ずある筈ですので、是非自民党の中でも、「ここは守らなくてはいけない」という議論を深めて頂きたい。
安倍さんはスタジオを出ないと飛行機に間に合わないので。
僕は人間宣言。「お互いが寄り合う」と書きますし、人間とは「人の間」と書くんで、人と人との権利と義務というものを大事にする人間宣言を入れ込むと中々日本らしい序文になるんじゃないかと思う。
大変哲学的なお話で。
教育基本法を改正する時はまさにその点を留意しまして、どの様に子供達を教育していくかという事ですね。やはり日本人としてのアイデンティティをしっかりと教え込んでいく。ですから日本の文化や伝統を大切にする、尊重するって事を書きました。
それと今まで、自由や権利という事が強調されていたんですね、古い教育基本法では。自由や権利には義務や責任が伴いますよ、そして公共の精神っていうのを教えていくって事を書き込んだんですね。
公共の精神っていうのは、その地域が良くなればいいって、みんな思ってますよね。その為には君もその責任を果たしていきなさいと教えていくてって事を今度書いたんですが、ただ現場でそれが為されているかっていうと、或いは教科書が全部そうなったかというと、残念ながらまだ成っていないという所に問題点があるんだろうと思いますね。
安倍さん、ありがとうございました。約束の時間になりました。もう出て頂く訳ですが、ここからは自己責任で最後、自由に時間を使って一言頂いてみなさんでお見送りします。どうぞ。
今日は色々と厳しいご指摘も暖かいご声援も頂いたんで。ただ問題はこれからでありますんでね。政権を取れるかどうか。今年中に恐らく選挙があるでしょうし、来年の参議院選挙があります。
そこで、衆参両院で勝利を得て初めて大きな仕事にも取り掛かる事が出来るだろうと思いますが、総裁選で約束をしたこと、これを目指していくと言ったことは、当然それを完遂することが、誇りある日本に繋がっていくだろう思いますので、これからも偶に呼んで頂ければと思いますんで。
(最後のお礼の言葉は拍手喝采でかき消されました)
ありがとうございます。是非またお越し下さい。ありがとうございました。自民党新総裁になりました安倍晋三さんに今日はお越し頂きました。ありがとうございました。
とうもありがとうございました。
最後のテーマ:安倍内閣が成立したら誰をどの大臣に?
出演者が推薦した大臣は以下の通りです。
宮島「田母神俊雄防衛大臣、平沼健夫文科大臣」
竹田「下村博文皇室制度担当。安倍晋三外務大臣(兼務)」
勝谷「田中康夫復興大臣。中嶋峰雄文科大臣」
宮崎「佐藤正久防衛大臣。林義正経済財政担当」
ざこば「西村眞悟防衛大臣。櫻井よしこ外務大臣」
津川「石原慎太郎憲法改正担当。丸川珠代官房長官」
金美齢「麻生太郎外務大臣。稲田朋美法務大臣」
加藤「山谷えり子国家公安兼拉致担当。有村治子北方担当兼少子化担当」
三宅「麻生太郎外務大臣。小野寺五典復興担当」
津川氏が官房長官に推したのは丸川珠代氏。「この方、アナウンサー出身で中々鋭いんで」との意見に対して、金美齢さん「アナウンサーやってりゃ官房長官に成れると思ったら大間違いですよ」とバッサリ。仰る通りです。
いつも通りの喧々諤々の議論の末、図の様に決まりました。なんだかなぁw
西田さんの名前が挙がらなかったのが非常に残念ですね。
番組の冒頭で、金美齢さんが小川榮太郎氏の著書『約束の日 安倍晋三試論』について語っています。
金美齢「とっても面白い本」
勝谷「凄く良い本です」
金美齢「我らが永久顧問・三宅久之さんも出てくるんですが、三宅さんが朝日新聞に、『なぜ安倍さんをそんなに叩くの』と言ったら、『うちの社是です』と言ったの。『社是』ですよ、社是!!
そういうことをね、(安倍政権の)一年間の検証を全部していて、とっても面白い」
阿比留さんも書評を書いています。
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