この度の現状告知とお願いの文面につきましては、締切日直後の緊急告知でしたので、皆さんに詳細をお伝えする事ができませんでした。
掲載以降、たくさんの方々から励ましの言葉、疑問点、時に叱咤の言葉を頂き、誠に有り難うございました。また、言葉足らずの文面であった事をお詫び致します。
皆さんから寄せられた疑問点やご指摘に関しまして、必要と思われるものを感謝とお詫びの気持ちを込めつつ、ここに記載させて頂きます。ご確認下さい。

今回の経緯につきまして

常々お伝えしているとおり、ガタケットはサークルさん・一般参加者さん・コスプレイヤーさん・主催者が一体となって創りあげていくものだというのが、ガタケットの開催当初からの基本理念です。現在ガタケットがおかれている深刻な現状を皆さんにお伝えし、共通認識の中でガタケットという「場」の今後を考えていきたいという願いから告知をさせて頂きました。

会場の縮小・移転
参加されている方ならご存知のとおり、ガタケット当日の来場者数からすると今でも産業センターを全館借りなければ成立しません。準備日を含め3日間借りているのは会場確保の為です。一定の開催期間がなければ会場側の貸し出し優先順位は下がります。とはいえ、現状のコスプレガタケットの来場者数では全館使用では厳しい為、3月のガタケットから金・土の2日間を2/3使用としました。次回は1/2使用となります。当然、金・土の使用面積を減らすことは上記の会場側の貸し出し優先順位が下がるリスクとなります。また、産業センターの土・日・祝の予約状況は超過密状態だという事も書き添えておきます。
5月は関東圏の大規模同人誌即売会もあり、ガタケットにとっては非常に重要な位置を占める開催回なのですが、来年も産業センターを5月ないしは6月初旬に借りることはかなり難しい状況です。
現状で代替会場は新潟市には存在しません。朱鷺メッセは会場使用料が高すぎ、新潟市体育館では狭すぎるのです。新潟市体育館についてはスポーツイベントが最優先になり、また次年度の催事予約申込受付の開始日が10月から・その回答が12月になるため、皆さんへの開催告知の問題から、春頃の催事予約が困難であるといった問題点も抱えています。

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GCP・ガタケットSHOPの赤字補填ではないのか?
GCPは設備投資の借入返済分も含めなんとかとんとんの収支で運営をしています。
ガタケットSHOPはここ数年赤字が続いています。とはいえ新潟市にここまでのコミック画材を揃えているテナントはガタケットSHOPだけですし、コピーサービスやリソグラフ印刷といったサークル支援としての意味合いは重く、新潟の同人誌文化の下支えとなっていたと考えています。ガタケットも含めリーマンショック以降の不況に加え、東日本大震災の影響もあり、懸命な経費削減につとめてきましたが、ここ数年の間にガタケット・ガタケットSHOPの負債はかなりの額になっています。ガタケットSHOPにつきましては今後店舗を縮小することもあり得ますが、負債の問題もあり容易なことではありません。また、ガタケットSHOPは別会社なので借入金については個別になっています。

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実は儲かっているのではないか?
儲かっている企業なり団体がわざわざネガティブな情報を発信することに、どのようなメリットがあるのか理解に苦しむところです。

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開催回数を減らす
ごもっともなご意見です。ガタケット事務局内でも幾たびと無く検討を重ねてきました。
しかし、昨年3月の東日本大震災で「ガタケット114」が中止となった事で、図らずも年5回開催となり、開催回数を減らした場合どのような状況になるのか、ある程度把握する事ができました。結果的には5月の「ガタケット115」はやや微増だったものの、その後750サークル前後で推移していますので、回数を減らす事によって参加サークル数の増加を望むことは出来ないようです。この現状を鑑みて開催回数を減らしたシミュレーションをした場合、ガタケットは消滅することが明らかになっています。
GCPはコスプレイヤーの方々により楽しい環境でリーズナブルにコスプレを楽しんで頂きたいと願って立ち上げましたが、もう一方で、GCPがもたらすキャッシュフローを糧にして、ガタケットの開催回数を減らすなりの試みを意図してもいました。ですが、前述のとおり現状でGCPの採算はとんとんといったところなのです。

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コス禁のガタケットを開催する
これは2007年7月、2009年5月に「ガタケットスペシャル」というかたちで実現しています。1回目の直接参加サークル数は当時のガタケット平均参加サークル数の10%減とはいえ869サークルの参加を頂き、前日のコスプレガタケットもまずまずの数字でした。ところが、2009年5月に再度開催した際は当時のガタケット平均サークル数から30%減の770サークルに留まり、一般参加者数も激減し、前日のコスプレガタケットも思わしい数字ではなかった事に加え、サークルアンケートを通じて、通常通りのガタケットを望む声が、コス禁ガタケットの開催を望む声を大幅に上回った為、以後の開催を断念する事となりました。

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ガタケットはコスプレ偏重ではないのか?
開場前の挨拶や、サークルカタログのご挨拶でも常々お伝えしているように、ガタケットは同人誌展示即売会を軸足に、コスプレを両輪の華と考えています。ガタケット主催による創作同人誌展示即売会「新潟コミティア」を20年以上続けている事からも、そこはご理解頂けると思います。ガタケット事務局にとっても「新潟コミティア」は純然たるボランティア活動であり、かつサークルカタログに該当するティアズマガジンにいがたは、記事を中心とした紙面構成の為、その編集作業にはガタケット以上の労力がかかっています。
ガタケットや新潟コミティアで開催される原画展も、描き手の方の参考になるように、絵コンテや、CG原稿の下描き・CG原稿の完成過程までの手順等、他の原画展にはない工夫を凝らしています。
ガタケットSHOPではカッターマットやトレス台を備えた無料原稿作業スペースや、コピーサービスに加えて、仕上がったコピーを無料で断裁・製本・化粧断ちするサービスもあります。データ原稿の持ち込みも可能ですし、こちらもコピー料金のみとなっており出力料金は無料です。その他リソグラフ印刷、オンデマンドの格安印刷もおこなっています。

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一般人を呼び込もうとしている
「ガタケット100」の際に特にご指摘のあったところで、「一般人」という呼称に些か違和感もあるのですが、あえてそこには立ち入りません。
声優トークライブを聴きにこようという参加者は、少なくともアニメ・マンガに全くの無関心であるとは考えにくいと思われます。さらに踏み込んで言えば、この声優トークライブを通じて、かつてガタケットに参加し、いったん卒業された皆さんにも是非100回の記念イベントに足を運んで頂きたかったというのが主眼であり、その為の告知手段として卒業者の目にも触れやすいTVCMを流しました。ちなみにガタケットは50回の際も同様な趣旨でTVCMを流したのですが、その際は一切このような指摘を受けなかった記憶があります。
ガタケットは設立から30年が経過しています。当時18才だった私は48才です。新潟という地方都市にあってガタケット卒業者やその親御さんの数は相当なものになっている事も認識して頂ければと思います。私自身がありとあらゆる局面でガタケットの卒業者や現役参加者の親御さんとお会いしている体験のなかでの強烈な実感として、今や新潟市にあって、ガタケットはマイノリティーとは言い難い存在になっていると考えます。

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アニソンライブ・声優トークライブは不要
個々の参加者の希望のどこを最大公約数とするのかは悩ましい問題で、実際スタッフ間でも議論があったところですが、50回・100回の声優トークライブに2,000名を越える参加者があった事を、一部の参加者のためとしてよいのかどうかは個々人によって判断の分かれるところだと思います。前述の通り、声優トークライブ・アニソンライブには、記念イベントに華を添える企画としての側面だけではなく、ガタケットをいったん卒業したサークルさんや一般参加者さんに、これを機会にもう一度ガタケットに足を運んで頂きたいという願いも込められています。
「アニソンライブプラスワン」につきましては今までの数々のゲストの皆様・MCのショッカーO野さん・ねこのしっぽさんのご好意により格安の予算で開催をしてきました。とはいえガタケットの現状では格安とはいえその予算を捻出し難い事もあり本年は見送りとさせて頂きました。
館内で行ったアニソンライブに関しては、先方様との行き違い等もあり皆さんにご迷惑をお掛けしたと認識しております。この場をお借りして深くお詫び申し上げます。

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TV局の取材について
ガタケットからTV局の取材依頼をした事はありません。ですが取材を断る事もあり得ません。取材を断った場合、「ガタケットは取材拒否をしなければならないような怪しいイベントなのか」といった誤った一方的な認識がメディアに浸透し流布される可能性は十分過ぎる程想定し得ます。その際に皆さんに降り掛かるリスクを想像してみて下さい。
各メディアには取材の際、個人撮影に関しては必ず取材相手の許可を得てからにするであるとか、風景撮影に関しても個人が特定しにくいように配慮を、といった依頼をしています。もしそういった配慮に欠ける取材があった場合はすぐに本部受付までお伝え下さい。直ちに対応いたします。

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サークルアンケートへの返事がない
基本的にサークルアンケートにあるご質問・ご意見に関しましては、私が直筆で返答を書くようにしています。とはいえ、具体的内容に欠ける苦情や、〜してください・〜すべきです、という一方向的なご意見については直接に返信のしてみようもないものがあるのも事実です(ただし、直接の返信はなくても、スタッフ間ではそのご要望・ご意見について検討しています)。
ガタケットの主旨に反するご意見であっても、論旨がはっきりしているものについては基本的に返信文を書いています。幾たびとなくやりとりを繰り返してご理解を頂けない場合は、直接ご本人に電話で話しをさせて頂いたり、時には直接ご本人とお会いしてお話をさせて頂く場合もありました。
会場にアンケート箱を、というのはごもっともなご意見です。この件についてはかねてより用意をするように計画してはいたのですが実行できず、こちらの不手際としか言いようがありません。ご容赦下さい。アンケート用紙は匿名で構いません。
基本的にメール等で匿名での質問に回答をしないのは、以前返信をしたところ、質問者にとって都合良い部分だけを切り取ってインターネットに貼り付けられた事例が数回あった事によるものです。

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少子化問題について
少子化が同人界にも大きな影響を与える事になるであろう事は15年前から予測していました。当時の国勢調査に基づきシミュレートしたところ、10年後の直接参加サークル数は約1300サークルに落ち込むと予想されました。しかし現実には10代の参加者数が人口減少率をはるかに超えた大幅減となり、ここまでの状況は想定していませんでした。反面、20代以上の参加サークル数が予測値を超えていた事が救いになっています。参加者の低年齢化を指摘される方もいますが、ここ数年で参加サークルの平均年齢は20歳から26歳に上昇しています。

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500サークルでは駄目なの?
この問いに答えるために、まず、ガタケットの今までのサークル数の推移をお伝えしたいと思います。
ガタケットのピーク時は直接参加2日間合計約3800SP・委託参加約800サークルでした。
急激に成長したガタケットは、その状況に対応する為組織化を進めました。しかしガタケットは常に会場確保に苦悩する日々でした。過去3回朱鷺メッセでガタケットを開催していますが、余りに会場費が高額(当時は現在よりさらに30%高額でした)で、なんとかその欠損分を産業センターのガタケットでカバーするといったいたちごっこが続く中、中越地震・中越水害によりガタケットの参加サークル数が一気に20%減少しました。その多くは中越地区のサークルさんです。その後も中越沖地震・リーマンショックと災難が続き、サークル参加数・ガタケットSHOPの売上の減少率は下げ止まらず、マイナスが膨らんでいったのです。そこに東日本大震災による「ガタケット114」の中止という耐え難い事態に見舞われました。
リーマンショック以降わずか3年間という期間で、ガタケットとガタケットSHOPは無借金経営から多額の負債を抱える苦痛を味わう事になりました。事業をやっている方はお分かりかとも思いますが、一般的に、想定外の要因で引き起こされた3年間という短期間での急激な売上減少という事態に対しての、事業者自身による回避策には限界があります。
また、一般的な「経営」という視点からのお話ですが、大きくなってしまったものを縮小するということは一朝一夕には出来ないのです。当初から500サークルで運営している団体さんや、全国展開をされている企業さんとの違いはそこにあるのです。
2010年8月の「ガタケット111」で直接参加970サークルだったものが、わずか1年半で500サークルになったのでは、「経営」という視点からガタケットを見た場合、絶望的ともいえる減少率ということになります。そんな中、税理士に「乾いた雑巾絞ったってなにも出ないよ」と言われ、取引銀行から「経費削減については文句のつけようがない」と言われるまでの努力を積み重ねてきた事は知っておいて頂きたいと思います。

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マナーについて
10代のマナーが悪いという指摘は、ガタケット開催から5年後の1980年代後半にはすでに出ていました。最も指摘が多かったのは10年前くらいになろうかと思います。この指摘に関しては、ガタケットに限らず同人界全般のような幅広い年齢層で構成される集合体(社会)にとって恒常的な課題といえるのかもしれません。人間は社会に出て多くの事を学びます。まだ経験・知識を習得する過程にある10代参加者の行動は、20代・30代の目線から見れば当然未成熟なものに感じる事でしょう。同人誌展示即売会は年齢を越えて同じ趣味を共有できる空間です。カタログに毎回掲載される「ガタケットマニュアル」で呼び掛けをするだけでなく、私も常に開場前の挨拶やコスプレ撮影会場でマナーについてはアナウンスしていますが、この件に関しては、ガタケットが上に述べたような社会の縮図であることを考えれば、参加者全体で対処していかなければならないのではないかと感じています。このことについては、カタログのご挨拶などで繰り返し述べている通りです。

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ガタケットの運営は膠着状態である
その様に映ったのであれば、我々スタッフの努力が至っていないと反省しなければなりません。しかしガタケットではガタケット終了後毎回反省会を行い、問題点の改革に取り組んでいる事はご理解下さい。会場の構造や人の流れ・天候・季節・企画等に応じて、コスプレ更衣室の事前入場・第3ゲートの閉鎖・導線の変更等、毎回何かしらの変更点があります。至らない点があれば今後はアンケート箱を設置しますのでそちらに投函して下さい。また、返信が不要であれば匿名でメールを送って頂いても結構です。

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ご意見・ご批判について
インターネット上などでガタケットあるいは代表の私個人に対してご意見・ご批判頂く事については勿論問題ないのですが、事実無根の書き込みや、発言の断片を恣意的に歪めて強調した書き込みは、参加者の方々に何の利益も生まないばかりか誤解による不利益を生じますので、是非とも謹んで頂きたく思います。中にはガタケットの方針・代表の私の発言とされる書き込みのなかに、ガタケットや私の理念と真逆のものすらありました事は、非常に残念でもあり、悲しくもあります。

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最後に
ガタケットを危機的状況に追い込んだ責任の全ては事務局代表の私にあります。私の経営者(あえてこう書かせて頂きます)としての至らなさ・甘さにあったと反省をしております。また、今回の告知に際して、多くの皆々様からご心配・励ましのお言葉を頂戴するとともに、様々な働きかけをして頂いている事につきまして、あらためて、皆さんで創りあげてきたガタケット30年の重みを感じています。心からのお詫びと謝辞を申し述べさせて頂きます。    

ガタケット事務局
代表 坂田 文彦

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