白河桃子×安藤美冬 【第1回】 恋愛文化のない国で、婚活することに意味はあるのか

2012年10月28日(日) 安藤 美冬
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白河: そうなんです。50位までの会社ランキング表もあって、1位は三井物産、2位は三菱商事。ちょうどその記事の掲載号が出た直後だったので、学会では「あの記事、見た?」なんてみんなで話していました。なぜか上野千鶴子先生もその『アエラ』を持っていた(笑)。

 山田昌弘先生は「結婚したい会社の1位が三井物産だなんて、白河さんの言うように、女性の婚活は本当に身もフタもなくなってきたね」とおっしゃっていました。

安藤: 何だか露骨・・・。

白河: でしょう。かつて、「男性と女性は恋で結ばれ、一生愛し合って、幸せに暮らしました。めでたしめでたし」みたいな"ロマンチック・ラブ・イデオロギー"が日本にも導入されたんですけど、結局、それが勝利しないうちに、このようなシビアな時代になってしまいました。女性たちは必死で「"食べられる結婚"をしなきゃ」というふうになっていて。

安藤: "食べられる結婚"ですか・・・。でも、それって難しいですよね。

白河: ええ、そんな結婚生活をさせてくれる男性はすごく少ないし、男性でも今、「女性にはビタ一文使いたくない」という人が多くなっています。だから、そういう意味で、男の人にはもう本当に頼れない時代になっていると思います。

安藤: この前、働く女性を対象にした情報誌の編集者に聞いたんですが、近頃の20代のOLの大きな悩みというのが、「会社の同僚や先輩からに飲みに誘われるのがすごく嫌だ」というものだそうです。

白河: すごくよく、わかります。

安藤: 同僚や先輩もお小遣いがないから、奢ってくれるはずもなく、割り勘で払わなければいけない。その上、変な先輩と行くと、つまらない説教までされてしまうというリスクがある。

白河: 説教つき・・・ハハハ。

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