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外交の現場から
~省員エッセイ~


2002年日韓国民交流年(オープニングへの道のり)

文化交流部政策課 中江 新


日韓の太鼓グループによるジョイントセッション
日韓の太鼓グループによる
ジョイントセッション
 W杯の日韓共同開催をきっかけに両国の文化交流をますます活発にしよう、そして、21世紀における両国国民のパートナーシップを更に深めよう、ということで始まった日韓国民交流年。おかげさまで、2002年日韓国民交流年記念事業として、舞台、映画、コンサート、展覧会、シンポジウムなど、数多くのイベントが企画・実施されてきました。それら事業を推進される皆様には、それぞれに大変なご苦労があり、また、事業成功の達成感があります。私の場合、多くの皆様のご尽力により韓国におけるオープニングに関わらせていただいたことが、部分的ながらそうした達成感に繋がったと思います。

 まず、日韓国民交流年の始まりを力強く華やかに告げるオープニングにしようということで、いろいろ検討しました。第一に、日韓両国の主要な関係者や日韓友好を象徴するような関係者の皆様に出席いただくセレモニーをソウルで行おうということになりました。第二に、韓国で行うオープニングについては、日本文化紹介を行うと同時に、韓国の冬は大変寒いので、室内でも盛況に行える行事を考えなければなりません。

 オープニングセレモニーへの出席者については年末年始を通じて韓国側とも調整を図り、日本側より植竹外務副大臣(当時)が訪韓し、韓国側からは崔成泓(チェ・ソンホン)外交通商部次官(当時。現長官)の出席を得ることとなりました。更に、省内の関係部署に尽力してもらい、2002年における日韓友好の気運を盛り上げる存在として藤原紀香さんと金允珍(キム・ユンジン)さんに日韓親善大使として登場いただき、そのお披露目も兼ねて出席してもらうこととなりました。日韓両国で人気者の二人です。まさに、役者は揃いました。

 事業については、力強い和太鼓のグループに、韓国の各地を巡回公演してもらおうということになり、省内関係部署及び国際交流基金を通じて(財)日本太鼓連盟にご相談した結果、「日本太鼓全国フェスティバル」に出演し評価の高かった大分県の「ゆふいん源流太鼓」のグループを紹介いただきました。また、日頃の文化行事の推進を通じてソウルの大使館や釜山及び済州の総領事館と、韓国側の関係団体との間で築き上げられた太いパイプがこの機会に生かされ、韓国側関係者より公演会場を優先的に提供いただいたほか、韓国の伝統的な太鼓グループから「ぜひ、日本の和太鼓グループとコラボレーションを行いたい」という申し出も受けました。その結果、韓国の各地で、日韓の太鼓グループによるジョイントセッションも実現したのです。
 また、準備の段階で和太鼓に固有の難しい問題も出てきました。太鼓の輸送費がかさむ上、輸送はもちろん、その手続きについても手間がかかります。その点、まず輸送費と簡易通関手続き申請などの諸手続について、日本太鼓連盟に随分とご負担をかけました。また、ソウルの大使館にて大型の屋根付き輸送トラックをチャーターし、巨大な和太鼓を積んで韓国全土を走り回ってもらいました。つくづく、太鼓の輸送とは大変なのだと実感した次第です。

 2002年1月。両国の政府関係者や日韓親善大使のご出席を得つつ、ゆふいん源流太鼓のばちが振られ、日韓国民交流年が華やかに開幕しました。また、済州(チェジュ)、釜山(プサン)、光州(クァンジュ)、ソウルでの和太鼓ライブ公演は、その威勢の良い公演内容によって行く先々で満員御礼となり、韓国のプレスでも大きく取り上げられるなど大成功を収めたのでした。これもみんな、ここでは紹介しきれなかった方々も含め全ての日韓の関係者のご尽力のおかげであったことは言うまでもありません。

 2002年10月現在、日韓国民交流年の記念事業は既に750件を越えており、また、本年いっぱい日韓国民交流年は続いていきます。この場を借りて皆様のなお一層のご声援をお願いしたいと思います。(外務省ホームページでも引き続き日韓国民交流年の広報を行っております。)


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