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経済
様変わり「うまいコメ」の勢力図 北海道や九州の新銘柄台頭 旧来ブランド米も巻き返し
「うまいコメ」の勢力図が様変わりしている。国内有数の穀倉地帯である東北や北陸地方に代わり、品種改良を進めた北海道や九州の新銘柄の評価が急上昇、旧来産地を脅かしている。新銘柄は消費者にも浸透してきており、従来産地は巻き返しに懸命。新米の季節を迎え、販売競争は激しさを増しそうだ。
「研究成果を踏まえた、とっておきの自信作」。北海道の高橋はるみ知事は23日、東京都内で行われた北海道産米「ゆめぴりか」の新米発表会に、公務の合間を縫ってかけつけ、トップセールスを展開した。
昨年から本格的な全国販売に乗り出したゆめぴりかは、一般財団法人日本穀物検定協会が公表する「食味ランキング」で、平成23年産米の最高評価となる「特A」に入った。テレビCMで認知度も向上。JA北海道中央会は「もはや遅れたコメ産地ではない」と鼻息が荒い。
23年産米のランキングでは、佐賀県産「さがびより」、福岡県産「元気つくし」なども特Aに認定。いずれも数年前まで特Aとは縁が薄い産地だった。一方、かつては「うまいコメ」の代名詞だった宮城県産ササニシキは7年産を最後に選から漏れ続け、秋田県産あきたこまちも2年続けて最高評価を逃した。
勢力図が大きく変わったのは、価格競争を回避したいコメ産地が新ブランド米を開発しようと品種改良を進めてきたことがある。こうした産地は、近年増え続ける高温被害の対応でも優位。全国的な被害に見舞われた22年産米は、新潟県産コシヒカリの一等米比率が約20%まで急落したのに対し、福岡県産元気つくしは約92%と強みを発揮した。
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