優秀で面白い人ほど会社を辞めていく3つの理由

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2012/10/27


ざっくり言うと…
・時間と場所に縛られたくないと考えるから辞める
・会社に勤めると「言えないこと」が増えるが、それに耐えられないから辞める
・会社のビジョンに共感できない、仕事の意義を実感できないから辞める


皆さんの周りで、「こいつは優秀で、キャラが立ってるなぁ」と思える人材ほど、会社を辞めていく傾向はありませんか?これ1年半ほど前にも書いたテーマですが、最近また同じことを感じるので書いてみます。


時間と場所に縛られたくない

社外でも活躍できる高付加価値な人材は、9時5時定時の縛りを嫌います。仕事がないのに出社しなきゃいけなかったり、定時後に打ち合わせがあったりすると、彼らは本当にげんなりします。

なぜ必要性がないのに会社に行かなきゃいけない?なぜ定時後の貴重な時間を縛ろうとする?その会議意味あるの?家族より仕事っておかしくない?…そうした疑問を解決できずにいると、徐々に会社への忠誠心は消えていきます。

優秀な人ほど自分の時間を大切にします。パフォーマンスが低い人ほど、「残業がデフォルト」になりがちです。フレキシブルな労働時間、在宅勤務の許可、仕事を成果でのみ評価する、社外の人材との交流を重視する、そういうカルチャーを優秀な人材は好むものです。


言論の自由がない

会社という枠に収まりきらない人材は、言論への制約にも苦痛を抱きます。特にこれはクライアントビジネス(コンサルティング、代理店など)を行っている場合に顕著かもしれません。

会社にいると、それだけで「言えないこと」がでてきます。会社に迷惑を掛けてはいけない、クライアントのことを悪く言えない、そういう抑制、重圧が身にのしかかってきます。会社に勤める以上、大なり小なり「空気を読め」「オトナになれ」というメッセージを全身で受信することになります。

そういう圧力に慣れきってしまえばいいのかもしれませんが、何か新しいことをやりたくて常にうずうずしているような人材は、その種の抑制と戦うことになります。彼らは自分を曲げることができない、不器用な人材でもあるのです。

言論の自由、表現の自由への制限に苦痛を感じた人材は、得てしてより自由な職場、より自由な環境に身を移していきます。言いたいことも言えないこんな世の中じゃ、ポイズン、という気分ですね。


会社にビジョンがない/共有できていない

「会社がどこに進みたいのかが分からない」というのも、優秀な人材がしばしば思い悩むことだと思います。仮に成長できて、給料が高くても、自分の仕事に社会的意義を感じられないと、働くことは苦痛になりえます。

自分の力をもって世の中を変えられる、変えていきたいと思っている人であればあるほど、ビジョンを実感できない仕事を嫌うものです。

会社のビジョンに共感できない場合、彼らはより問題意識の強い会社や、より給料の高い会社に移籍してしまいます。自分で会社を興す場合もあるでしょう。価値ある人材を逃したくなければ、単に高い給料ではなく、事業の意義を実感させる工夫が必要です。


裏を返せば、優秀な人材が残りつづける会社は、

・勤務体系がフレキシブル、出勤判断の有無が合理的
・個人の意見は個人の意見、と切り分ける
・共感しうる強いビジョンを掲げている

という要素のいずれか、または全てを満たしている会社です。これら全てが欠落しているようなら、優秀な人ほど抜けていく会社になってしまいます。残るのは凡庸な人材のみです。

なお、アルバイトでもこなせるような単純作業中心の会社なら、全てが欠けていてもいいと思います。一方でクリエイティブな要素が強い事業は、優秀な人が抜けると厳しいでしょう。


皆さんの周りではいかがでしょうか?僕はIT/クリエイティブ関係の仕事をしているため、特にそう感じるのかもしれません。ぜひ思うところがあればコメント欄やツイッター、フェイスブックで意見を表明してみてください。


関連本。シンプルながら名著だと思います。どん詰まりにしかならないなら、さっさと辞めなさいという提言。

こんな本も出ていますので、辞めようと考えている方は読んでみては。