死刑:2人に執行 15年ぶりに女性死刑囚にも
毎日新聞 2012年09月27日 11時36分(最終更新 09月27日 13時20分)
法務省は27日、2人の死刑を執行したと発表した。執行されたのは、江藤幸子(65)=仙台拘置支所=と松田幸則(39)=福岡拘置所=の両死刑囚。女性死刑囚の執行は15年ぶりで1950年以降4人目となった。昨年は19年ぶりに年間を通じて執行がなかったが、今年は3、8月に続く3回目(計7人)の執行。滝実法相は8月3日に続き、民主党政権下の法相で初めて2度目の執行命令を出した。
同省刑事局によると、26日現在の確定死刑囚は133人。今回の執行で131人となった。
確定判決によると、江藤死刑囚は94〜95年、福島県須賀川市の自宅で「悪霊払い」と称して男女7人を太鼓のばちでたたくなどし、4人を殺害、2人を死亡させ、別の1人に大けがをさせた。殺人や傷害致死などの罪で死刑が確定。江藤死刑囚は祈とう師で7人は信者だった。
松田死刑囚は03年、熊本県松橋町(現宇城市)の知人女性(当時54歳)宅で女性と同居男性(同)を刺殺して現金や高級時計を奪った。
死刑確定から執行までの期間は江藤死刑囚が約4年、松田死刑囚が約3年6カ月。
民主党政権下では滝法相以外に、初の法相だった千葉景子氏が10年7月に2人、小川敏夫前法相が今年3月に3人の執行命令を出した。【伊藤一郎、石川淳一】