天龍プロジェクトは23日、年内最終興行(12月29日、東京・後楽園ホール)で天龍源一郎(62)が復帰すると正式発表した。計3度の腰の手術を乗り越え、約1年ぶりのリングに立つ天龍は、人生初のアルゼンチン式背骨折りへの挑戦を宣言。あえて“爆弾”に負荷をかける大技で復活をアピールし、再発への恐怖心を消し去る決意だ。
生涯現役を掲げる天龍がいよいよ帰ってくる。持ち前の反骨精神を象徴するように、復帰戦の対戦カードも実力者揃いの8人タッグ戦となった。
天龍は自身が不在のリングで大将代行を務めてくれた鈴木みのる(44)と髙山善廣(46)、「X」と組んで新日本プロレスの永田裕志(44)、中西学(45)、天山広吉(41)、小島聡(42)組と対戦する。第3世代軍はかつて外敵軍として乗り込んだ新日マットで一大抗争を繰り広げた因縁の相手。激闘は避けられないが、強敵と戦うことで回復ぶりを確認したい考えだ。
もちろん、首を差し出すつもりはない。決戦までおよそ2か月ある。天龍は「アルゼンチンバックブリーカーを出したいねえ。やったこと? ないよ。あれは腰にガッと力を入れて絞らないといけない」と拷問刑の投入を予告した。
相手の体を両肩に担いで絞り上げるのは、いかにも腰への負担が大きい。医師から出場許可が下りた腰を再び悪化させるリスクもある。しかし、実現できれば確固たる自信につながるだけでなく、復活も印象づけられる。天龍は「葛藤や迷い、恐怖を吹っ切りたい」と無謀とも思える挑戦をやめるつもりはない。
現在は横浜市内にある全日プロ道場に通い、ウエートトレーニングやリングでの受け身の練習に取り組んでいる天龍。ベンチプレスも160キロを持ち上げられるまでに回復した。腰が暴発しない限り、アルゼンチン葬も不可能な話ではない。
「まずは一番軽い永田(108キロ)からだね」。まさに反骨のアルゼンチンとも言うべき新兵器を手に、天龍は聖地で復活の雄たけびを上げる。
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