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【芸能・社会】渡辺謙 ヒグマ通りで大立ち回り 映画「許されざる者」北海道ロケ2012年10月25日 紙面から 渡辺謙(53)主演の映画「許されざる者」(李相日監督・脚本)の撮影が、北海道上川郡で快調に進んでいる。雪を頂く大雪山の麓に広がる大地に完成した広大な宿場町のオープンセットは、なんとヒグマの生息地。日ごとに寒さが増す過酷な状況だが、渡辺は「日本映画では久々にスケール感のある作品」と燃えに燃えていた。 アカデミー賞主要4部門受賞のクリント・イーストウッド監督・主演の傑作西部劇「許されざる者」(93年公開)を、明治時代初期の蝦夷(えぞ)開拓期に置き換え、全編北海道ロケでリメークする時代劇大作。 警察署兼役場、女郎たちの働く酒場など30軒が建つ全長3・5キロのオープンセットがこのほど初公開された。地元からの「冬眠前で動きが活発なヒグマの通り道」という警告に、周囲に防御用電気柵を張り巡らし、スタッフキャスト全員にヒグマ対策マニュアルが配布され、食事は休憩室のみ、生ごみの完全持ち帰りが徹底されている。 大自然との共存共栄の中、佐藤浩市(51)、柄本明(63)、忽那汐里(19)、柳楽優弥(22)の共演陣が連日、渡辺と白熱した演技をぶつけ合っている。 渡辺の最大の課題は、演技での新境地。酒場のセットでの撮影は、貧困から賞金稼ぎとなる伝説の刺客・十兵衛(渡辺)と、暴力と恐怖で村を支配する戸長の一蔵(佐藤)が対峙(たいじ)するシーン。疲弊した十兵衛を殴り蹴る凶暴な一蔵、業を抱えた2人の男の生き様と攻防に、渡辺と佐藤が火花を散らす。熱演のあまり渡辺が床に頭を打ち付けるハプニングもあり、現場には終始緊迫感が漂っていた。 クランクインから1カ月。「ヒグマには顔を出してほしくないな」と笑う渡辺は、「李監督の執念が作品を推し進め、いい意味でオリジナルから解き放たれた」と語った。新たな役作りに戸惑いはなく、「大地や空気に浸り、役やシチュエーションを体感している。表現する強さをものすごく抑え感情を一切出さない、ボルテージの無さが手応えかも」と自信をのぞかせた。11月末にクランクアップして来年秋公開。リメークを快諾したイーストウッドに完成作を届ける予定で、「それは怖いよね」と苦笑いした。 ◆忽那汐里 特殊メークで熱演忽那汐里は物語のキーパーソン・女郎なつめ役で念願の李組に。開拓民に切り刻まれた特殊メークの顔で登場、清楚(せいそ)なイメージを一新する。「北海道は高校の修学旅行以来。なつめの生きてきた背景をどこまで出せるか、強い気持ちで臨んでいる。撮影現場での渡辺さんの熱い姿は、すごく刺激になっています」 ◆佐藤浩市 この日待ってた鬼気迫る演技が圧巻の佐藤浩市は、渡辺との本格共演は初。「この日をずっと待っていた。時代に埋もれた過激な男の役で、殴る演技は精神的にも肉体的にもつらい。加減しつつ強く当てないとウソになるんでね。謙ちゃんは『友情は変わらない』と言ってくれるけど…」 【物語】明治初期の北海道。五稜郭の激戦後に姿を消した幕府の残党“人斬り十兵衛”こと釜田十兵衛は、妻と死別後も子どもたちと静かに暮らしていたが、貧困の末に再び刀を手にすることを決意。賞金稼ぎとして宿場町を目指すことに…。 PR情報
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