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　ＷＢＣ世界スーパーフェザー級タイトルマッチで４度目の防衛戦（２７日、東京国際フォーラム）に臨む王者の粟生隆寛（２８＝帝拳）が、中継局の日本テレビからプロ野球・日本シリーズ級の盛り上げを課された。

　同級４位の挑戦者、ガマリエル・ディアス（３１＝メキシコ）とのゴングが鳴るのは午後４時。この２時間後には巨人vs日本ハムの第１戦が始まる。両方を中継する日テレの関係者は「本来ならば日本シリーズの前モノ（あおり番組）を放送する時間。それを飛ばすんですから、いい内容で勝ってもらって数字（視聴率）を稼いでほしい」とハッパをかけた。

　巨人が中日に３連敗から３連勝した２２日のクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第６戦は、平均視聴率２０・１％と大台を記録（関東地区）。プロ野球への注目が改めて高まるなかでのシリーズ開幕だけに「試合開始直前のリポート番組でも、それなりの数字は取れるはず」（前出の関係者）。その枠で、あえてボクシング世界戦を放送するからにはそれなりの結果を…というのだ。視聴率も２桁は取りたいところだろう。

　２５日に調印式に臨んだ粟生は記念撮影で「初めて」というニラみ合いを披露。「ディアスは好戦的な選手だから、僕もいろいろとやりがいがある。最高の試合をお見せしたい」と盛り上げを約束した。

　帝拳ジムの本田明彦会長（６５）によれば「この試合に勝ったら次はランク１位のトンプソン（メキシコ）か２位のマグダレノ（米国）。いずれにしても向こうでやることになる」と今後は海外進出する方針。日本シリーズ級の熱闘をものにして、世界へ飛び立てるか。