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【今、学校で いじめ絶つには】(2)遺族の心情「命続く限り知りたい」 小6女子自殺、7年前から時止まったまま…
2012.10.22 08:53
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■前に進めない遺族
《第2、第3の自殺者を出さないためにも、子供たちの様子に目を配り、大人の視点だけで状況を判断せずに、子供の立場に立って訴えに耳を傾けて下さい》
全国で相次ぐいじめ自殺を受け、滝川市教委は9月、市内の小中学校に、木幡さんら遺族が思いをつづった文章を再び配った。和解直後、再発防止を約束して配られたものだ。
友音さんの自殺後、市教委は、速やかな対応をまとめた「いじめ指導マニュアル」を作り、生徒指導の担当教諭を月1回集めて事例を検証する研修会を開くほか、年2回のアンケートを行い、いじめの早期発見に取り組んでいる。
一方、友音さんの担任だった40代の男性教諭は裁判では「覚えていない」と繰り返し、責任を認めなかった。教諭は現在も道内の小学校で教壇に立ち続けているが、木幡さんが面会を求めても拒否するという。「学校で何があったのか。一生かかっても、命の続く限り知りたいと思うでしょう」。和解しても、前に進めない遺族がいる。
◇
松木友音さん事件 平成17年9月9日、北海道滝川市の小学6年、松木友音さん=当時(12)=が、同級生に避けられるなどのいじめを苦に自殺。市教委は「いじめはなかった」と発表したが、1年1カ月後の18年10月、一転していじめがあったと認めた。対応の不手際の責任を問われ、教育長が辞任したほか、市教委幹部2人が停職、校長が減給、教頭と担任も訓告処分とされた。
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