- [PR]
ライフ
【今、学校で いじめ絶つには】(2)遺族の心情「命続く限り知りたい」 小6女子自殺、7年前から時止まったまま…
2012.10.22 08:53
(2/3ページ)
■「遺族は学校と対等」
当時、市教育長代理だった小田真人教育長の(56)は「当時の教委には隠蔽と呼ばれても仕方のない判断があった」と振り返る。ただ、調査内容をすべて明らかにすることについては、「いじめた児童がいじめられる可能性もあり、遺族の心情と、行政の枠組みの限界も感じている」とも語る。
文部科学省は23年6月、自殺が起きた際には速やかに背景調査を行うよう全国に通知したが、調査内容の安易な公表は避けるべきだと付言した。「憶測や作為が含まれている可能性があるため」としている。
いじめで自殺した子供の遺族らでつくるNPO「ジェントルハートプロジェクト」(川崎市)理事の武田さち子さん(54)は「学校や教委が判断した情報しか与えられないことが遺族の不信感を増幅させてきた。遺族は学校と対等な立場で同じ情報を得て調査するべきだ」と訴える。
今月17日、東京都品川区教委は9月にいじめを受けていた中1男子が自殺した問題で、調査対策委員会の委員に遺族を加えることを明らかにした。「調査の客観性、透明性を担保するため」といい、新たな取り組みとして注目される。
関連ニュース
- [PR]
- [PR]