■日本語の乱れ?
「しんゆう」について、面白い辞典を見つけました。一般から辞書に載せたい言葉を募集し編集された「みんなで国語辞典!これも、日本語」(大修館書店)に「新友・親友・心友・信友」の書き分けがあったのです。意味も長女らが言っていることと同じで、投稿者は名古屋の女子高校生や三重の女子中学生でした。残念ながら序列までは示されていませんが、長女の通う学校が関東にあることからすると、かなり広い地域で使われているとみてよいでしょう。初版発行が2006年ということから少なくともその頃から使われていると推察できます。また、「当て字・当て読み漢字表現辞典」(三省堂)によると、他に「神友」「深友」「真友」もあり、地域や世代間で「しんゆう」表記は現在も進化しつつあるようです。
これらの「しんゆう」は日本語の乱れなのでしょうか。長女らが意味を持たせて書くそれぞれの「しんゆう」を単なる日本語の乱れや若者ことばの類いで片づけてしまうのはさびしい気がします。「世の中でひとくくりにされがちなものの間に性質の異なりを見いだして、その異質性を重視している」(竹林准教授)という点で、親としてはこれを子供の成長と評価してやりたいと思っています。今後、成長の過程で多くの「しんゆう」に出会えることを願ってやみません。
パソコンやインターネットの普及で字を書くこと自体少なくなりました。もっぱら携帯メールが手紙の代わりで、古い友人との連絡も年とともに減りつつあります。長女らの「しんゆう」には考えさせられることも多く、筆者も友人への思いを敬意を込めて漢字にしてみることにしました。「針友」「辛友」……なかなかいい字が浮かびません。
(佐々木智巳)
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