ためしに小学3年生の次女に「しんゆう」を知っているか質問してみたところ「仲のよいともだち」と意味はなんとなく理解しているようでした。漢字で書かせると「親友」と答え、それ以外の漢字を当てることはありませんでした。長女が複数の「しんゆう」を書き分けるのに対し、低学年の次女はなぜ「親友」だけなのでしょうか。
学習指導要領が示す学年別漢字配当表をみると小学生が学校で習う漢字は全部で1006字。「友」は2年生で習う字で、「新・親・心」も2年生、「信」は4年生で習います。6年生の長女はノートに書いた全ての「しん」の漢字をすでに知っていることになりますが、3年生の次女は「信」を知らないので「信友」と書かない(書けない)のでしょう。「新友・心友」とも書かないのは、「親友」を1つの言葉として覚えるだけで精いっぱいということなのかもしれません。
長女と次女に知識の差があるのは当然ですが、次女が漢字や言葉を「覚える」だけなのに対し、長女には「使う」という成長ぶりがうかがえます。著書に「これだけは知っておきたい言葉づかい 時とともに言葉が変わる理由」(笠間書院)などがある日本大学の竹林一志准教授は「親しさの度合いも質も様々なのだから『親友』という同じ言葉でひとくくりにしたくないという気持ちの表れではないか」と分析します。小学校高学年になると友人関係が大きな関心事になり、長女が心の成長とともに学びや遊びに関して「何をするか」よりも「誰とするか」を重要視するようになった結果、「しんゆう」の書き分けで友達を選別しているように思えます。
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