勉強のやり方(1)~「出す勉強」にウェイトを!
2012年07月24日
成績が良い生徒は、なぜか正しい勉強のやり方がわかっている、と感じます。
逆もまた真なり、で、成績が振るわない生徒は、本人は全く意識していないのに、効率のよくない勉強の仕方をしている。
成績が良い生徒の勉強は「出す勉強」が中心であり、伸び悩んでいる生徒は「入れる勉強」一辺倒か「単なる勉強してるフリ」である、ということです。
例えば「ウチの娘は、けっこう時間かけて勉強しているんですけど、社会の成績が伸びなくて・・・」とお母さんからご相談を受けたとします。
当のお嬢さん、確かにコツコツやるタイプ。
こういう場合は、まず間違いなくこの子の社会の勉強は「ノートまとめ」です。
教科書や資料集を読んで、大事だと思ったところをノートにまとめてゆく。
お道具入れみたいな大きなペンケースから、色とりどりのペンやマーカーを選び、定規を使って綺麗に枠でくくる。
中にはイラストをいれたり、教科書の絵を写したり・・・・。
やっている本人はしっかり勉強している、と思いますし、お母さんがご覧になっても、「よくやってるな」と感じます。
しかし、です。
それは「作業」でしかありません。
勉強は「入れる勉強」と「出す勉強」しかないのです。
何度も声に出して読み続ける、これは入れる勉強です。
単語なり漢字なりを何回も書いて暗記に努める。
これも「入れる勉強」です。
答えを隠して、本当に出来るか二度三度と解いてみる。
これが「出す」勉強。
自分で問題を作って、その答えを書き、答え合わせをする。
これも出す勉強です。
つまり、学習内容=情報を頭にインプットするか、インプットされているはずの情報をアウトプットするかが勉強なのです。
ノートまとめは、インプットするための道具を作っているだけですから、「作業」。
暗記作業ばかりやっていて、「本当に出来るのか」「ちゃんと覚えたのか」というアウトプットをしない生徒も、結果が思わしくありません。
試験で要求されるのは、情報を出す能力です。
情報を出す勉強は、頭を酷使します。
だから、苦しい。
成績が振るわない子は、本人は全く意識していなくても、「楽な勉強」即ち「頭を使わない勉強」に流れてしまうのです。
教科書を眺めているだけ、出来る問題だけを何度もやる、前述のノートまとめ、等々。
「出す勉強」にこそウエイトを置くべきだ、といことは、我々塾の教師は何度でも繰り返し強調するべきだ、と思います。